「SINIC理論」、恐るべき精度を誇る独自の未来予測理論 | 『売れプロ!』ブログ -「売れる」「稼げる」中小企業診断士に-

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おはようございます!

売れプロ13期生の大住裕(おおすみひろし)です。

 

今回は最近知る機会を得た「SINIC(サイニック)理論」をご紹介させていただきます。

「時代の流れは、効率や生産性を求める工業社会から最適化社会を経て、2025年以降には精神的な豊かさを求める「自律社会」になる」。これは、50年以上前の1970年に立石電機(現在のオムロン)が発表した「SINIC理論」による未来予測です。恐るべき精度を誇る独自の未来予測理論です。「事業を通じて社会的課題を解決し、よりよい社会をつくるにはソーシャルニーズを世に先駆けて創造することが不可欠になる。そのためには未来を予測する羅針盤が必要だ」と考えた創業者(立石一真氏)が有識者等の協力を得て構築したものです。

現在もオムロンの経営の羅針盤になっています。

 

 

社会は、原始社会、集住社会、工業社会(手工業社会、工業化社会、機械化社会、自動化社会、情報化社会)、そして最適化社会へと変化してきました。工業化社会で、人類は物質的豊かさを手に入れた一方、エネルギー・資源・食料・人権等の問題を次世代に残しました。工業社会の最後には情報化社会が来て、多様な情報化社会、キャッシュレスの時代になりました。工業社会を脱した現在は最適化社会。効率や生産性を求める工業社会的価値観から、精神的豊かさを求める価値観へ転換していく時代にあたります。「IoT」、「安心安全」、「健康」、「環境」、「SDGs」等がキーワードになっています。

 

精神的豊かさを求めた最適化社会は、2025年頃から新たな「自律社会」の時代へと移り変わります。ビジネス的に言うなら、「一人ずつの価値観に合った商品やサービスが生まれる時代」とも言えます。一人一人の価値観に合った働き方の推進や自律分散システム、3Dプリンターによるオンデマンド商品の普及、SNSにおけるコミュニケーションの高まり、サーキュラーエコノミーの兆し等。「SINIC理論」は、こうした社会がやってくるとの予測を1970年にしていました。

 

先行き不透明な社会情勢。現状延長線上では未来を予測することが難しい時代。これから進むべき未来をどのように見通すか考えるときに、今後も参考になる羅針盤だと思います。

 

*出典:「未来への羅針盤「SINIC(サイニック)理論」 | 企業理念経営について | オムロン

    「たった一人から始めるイノベーション入門」竹林一氏著 日本実業社

 

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