経営理念とビジョン【経営の易と不易】 | 『売れプロ!』ブログ -「売れる」「稼げる」中小企業診断士に-

『売れプロ!』ブログ -「売れる」「稼げる」中小企業診断士に-

東京都中小企業診断士協会中央支部認定マスターコース『売れる!人気プロ研修講師コンサルタント養成講座』について情報発信しています!
塾長&講師は全国各地で年間203日講師登壇を誇る『あお先生』こと青木公司です。ぜひ門をたたいてください!

※にほんブログ村ランキング参加中です!1日1回、皆様の温かいポチをお願いします!

にほんブログ村 士業ブログ 中小企業診断士へ にほんブログ村

 

皆さま、おはようございます!

売れプロ12期生・超ポジティブコンサルタント、中小企業診断士の加藤直人です。

日本企業の99.7%を占め、雇用の約7割を支える中小企業支援に日夜取り組み、多くの顧問先が長期継続するために貢献することを仕事にしている私が、今日は企業のおける経営理念とビジョンについて考察しようと思います。

 

経営理念とは 

 

Wikipediaによると経営理念とは「企業の活動方針の基礎となる基本的な考え方」と記されています。企業が持つ哲学、信念を元にその企業が果たすべき使命や基本姿勢などを社内外に向けて表明するものであり、経営者が変わったとしても長期にわたって受け継がれる不変的・持続的なものである、と。

その会社が何のために存在しているのか、というところに深く切り込んで策定されるものとなるでしょう。

例えばコカ・コーラボトラーズジャパンの経営理念は「Paint it RED!未来を塗りかえろ」です。

 

経営ビジョンとは 

 

一方で経営ビジョンとはどのようなものでしょうか。

それは上記の経営理念を実現させるために到達したい将来像を示すものです。

企業の目指す姿かたちを”Visible(目に見える形)”でイメージづけるものであり、その時点でどうなっていたいか?を示します。経営理念と異なり、時間軸の中でその時々に一番合った姿かたちを示すので、状況によっては変化することも検討されるものです。

例えば、先のコカ・コーラボトラーズジャパンの経営ビジョンは「①すべてのお客様から選ばれるパートナーであり続けます②持続可能な成長により、市場で勝ちます③常に学びながら成長します④コカ・コーラに誇りを持ち、だれもが働きたいと思う職場を作ります」と上記経営理念実現への将来像をより詳細にかつ具体的表現にしています。

 

「経営」という言葉の語源 

 

「経営理念」と「経営ビジョン」という概念の違いは、実は「経営」という言葉の語源とも深くかかわります。

その語源は紀元前八世紀、周の詩人の「祖先文王が零台という祭壇を築いて、建国のシンボルとしたことを追想して零台を経始し、これを経しこれを営す。庶民これを治め、日ならずして成る」(詩経)という古典からのものです。建物を建てていくプロセスを示しているようです。

「経」とは土木工事や建築に取り掛かる際、先ず杭を立て、その間に縄をピーンと張り、削るところ掘るところ、支柱の位置などを定めること。つまり目的に向かって土台となる柱を立てていく作業です。

「営」とは建物の範囲を定め、縄を張り巡らせ全体の大きさ、規模を定めることです。

「経」が事業の土台を策定する事ならば、「営」によってその事業領域や業態、顧客層を定めていくことだといえます。

 

 

「易」「不易」の考え方 

 

「易」とは、変わる、改まる、移ろいゆく、という意味です。そして物事には、変化流動とは別に少しも変わらない「不易」の相も存在します。川の水は常に流れて移り変わりますが、川そのものはほとんど変化しないものです。

 

神学者ラインホルド・二―バー次のように祈りました。

 

神よ、変わることのできるものについて、それを変えるだけの勇気を我に与えたまえ

変えることのできないものについては、それを受け入れるだけの冷静さを与えたまえ

そして、変えることのできるものと、変えることのできないものとを識別する知恵を与えたまえ

 

「経営理念」と「経営ビジョン」はこのような「不易」「易」の原理原則によって関連・判別されるものとなります。まさに経営者の「勇気」と「冷静さ」、そして「知恵」を最大限引き出して策定されるべきものなのだと確信します。

 

経営ビジョンを作る際のコンセプトワーク 

 

中小企業診断士として「経営理念」・「経営ビジョン」策定のお手伝いに携わる機会をいただくことがあります。

その際、「現在」「未来」という象限と「抽象的」「具体的」という象限によるポートフォリオを用いて解説をします。

ビジョン策定において経営者の方々から、わかりやすい、と評していただくので少しご紹介いたします。

 

 

もうお気づきだと思いますが、「経営ビジョン」とは「具体的」かつ「未来」を表現するものです。それが目に浮かぶようなものであり、社内外のステークホルダーにワクワクとした気持ちを持ってもらうことも重要となります。

 

「売れプロ12期」を修了して 

 

この3月に売れプロ12期を無事修了しました。この1年間を通じて仲間とともに切磋琢磨した日々はボクのコンサルタント人生にとって宝物になると確信しています。

講師の青木公司先生は、毎回圧倒的な経験値とスキルを持って、コンサルタントに必要な「やり方」を教えてくださいました。これを日々実践し繰り返すことによって青木先生のようなプロフェッショナルの足跡をたどる所存です。一方、ボクにとって最も価値の高かったことは、「人として」「プロとして」の「あり方」を徹底的にご指導いただいたことでした。変化に応じて柔軟に変えていく「やり方」と不変的に持つべきスタンスである「あり方」を両方得ることができた売れプロでの日々に心から感謝しています。

 

本当にありがとうございました!

 

※にほんブログ村ランキング参加中です!1日1回、皆様の温かいポチをお願いします!

にほんブログ村 士業ブログ 中小企業診断士へ にほんブログ村