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おはようございます。売れプロ12期生の佐藤久美子です。
令和6年能登半島地震で被災された方々に心よりお見舞いを申し上げます。また、災害支援にご尽力いただいている皆様に感謝を申し上げます。
新年早々落ち着かないニュースが続きますね。辰年は、物事が目に見えて大きく動き、変わっていく年で良くも悪くも予想外の変化が起こる一年になる、と言われているそうです。
私の専門分野はエネルギー関連や防災、BCP(事業継続計画)なのですが、BCP(事業継続計画)とは、自然災害や緊急事態に遭遇した際に、事業資産の損害を最小限に抑えつつ、中核となる事業の継続や早期復旧を可能とするための計画です。
業種によってBCPでの優先項目が変わることは以前のブログでも書きましたが、本日は天災ではないのですが、実際にあった保育園での不審者対応訓練についてお話しいたします。
保育園での不審者対応訓練は、①子供たちの対応②保育士の対応の観点から考えます。
子供たちの対応
平成16年度に警視庁少年育成課と東京都教育庁指導企画課が考え出した防犯標語、「いかのおすし」は有名ですね。
の …知らない人の車にのらない
お …危ないと思ったらおおきな声で叫ぶ
す …すぐに逃げる
し …すぐにしらせる
しかし、不審者を見極めるのは容易ではありませんし、顔を知っている人が不審者だったということもあり得るので、万全ではないかもしれません。不審者訓練をおこなう際には、子どもに分かりやすく説明し、とても大事なことだと認識させることが必要です。
保育士の対応
各保育園で定めているマニュアルに則って行動することはもちろんですが、様々なシチュエーションを想定して訓練することが大事です。
今回実施されたのは子供たちに事前に知らせないタイプの訓練でした。
例えば、不審者の侵入が確認された時点で、園内の全てに情報が行きわたるよう、放送などを行う必要があります。しかし、「不審者が侵入しました」と放送しては、不審者を刺激してしまいかねないので、通常の業務連絡の体で知らせるのが良いとされています。
「○○先生、職員室へお越しください」(○○先生は勤務していない)、「保育園へきつねさんが遊びにきました」など、決めておいた合言葉を放送する方法が主流のようです。
今回の園でも、事前に決められた言葉を放送し、園児を指定した部屋に誘導しようとしていました。そして、マニュアルでは、Aの部屋がいっぱいになったら、Bの部屋に誘導するというものでした。
ところが、放送を聞いた園児がパニックになり、一斉にAに押しかけてしまいました。
大きな部屋だとしても、入口の幅には制限があります。次の部屋への誘導もできません。
更に、廊下の先生は「部屋に入って」と、部屋の中にいる先生は「もう一杯だから外にでて」と、異なる指示を出したことで、園児はさらに混乱してしまったそうです。また、誰が部屋にいるかいないかも、先生達は把握できませんでした。途中で「トイレに行きたい」という子も出てきたときに、誰が連れていくのか、といった問題も発生したそうです。
マニュアルは作るだけではだめ
災害や有事の内容によっても避難方法は異なる為、こういった訓練を行うことで、机上では想定していなかったシチュエーションも出てくるかもしれません。指示をするリーダーがいないことも考えられます。
マニュアルを作ることは大変です。だからこそ、実践して問題点がないかを確認し、改良を続けることが大事ですね。
気象庁のHPでは、地震は予知できません、と記載されています。例えば眼鏡をかけている人は、体力に自信があっても、眼鏡がないと簡単に被災弱者になってしまいます。
「備えあれば患いなし」
2024年もどうぞよろしくお願いいたします。
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