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こんにちは!売れプロ11期の池谷大樹です。
いきなりですが、皆さんは「品質」と言われるとどんなことを思い浮かべるでしょうか。
改めて言われると、意外と難しいのではないでしょうか。
ISO9000:2015(品質マネジメントシステム)では「品質」を「対象に本来備わっている特性の集まりが,要求事項を満たす程度」と定義しています。
余計に難しくなったかもしれませんが、噛み砕いて言うならば、(スマホや食べ物、ノートなどの製品が)顧客の要求をどれだけ満たしているかの程度と言えます。
では、この顧客の要求にまつわる「品質」なる概念にどのようにアプローチすればよいでしょうか。
そのヒントになる狩野モデルを今回は紹介します。
【狩野モデルとは?】
狩野モデルは、1980年代に東京理科大学の狩野紀昭教授によって提唱された品質管理のフレームワークです。
狩野モデルでは、品質を主に
①当たり前品質:不充分だと不満だが、充分だからといって満足感は上がらない
②一元的品質:充分であればあるほど満足感があがる
③魅力的品質:なくても不満に思わないが、充分だと顧客が満足し、気に入る
と3つに大別しています。
たとえば、家にトレイがないと非常に不満ですが、1つあればよく、沢山は不要です。これが当たり前品質です。
一元的品質の例としては、LED電灯の明るさなどです。暗すぎると不満ですが明るければ明るいほど満足です(もちろん、過剰に明るいと不満ですがあくまで例としてご了承下さい)。
魅力的品質としては、例えばスマホが代表格です。ガラケーを使っていたころは、今のようなインターネットやアプリを使えるなんてことは考えられなかったと思います。ガラケーが当たり前だった時代から、イノベーションによってスマホが出てきて、機能は大幅に拡張されました。このことにより多くの人に気に入られ、今やスマホは全世界に普及しています。
【取り組む順番と経営学との結びつき】
さて、狩野モデルでは品質について取り組む順番も提唱されていて、その順番とは、
当たり前品質⇒一元的品質⇒魅力的品質
の順です。
これは考えてみれば当然で、当たり前品質は充足されていないと製品として前提を満たしていないことになるので、もし未充足なら最優先で取り組まねばなりません。その次が一元的品質で、最後が魅力的品質です。なぜ魅力的品質から取り組まないのでしょうか?ここは経営学を通してみてみるとわかりやすいです。つまり、魅力的品質とは顧客の潜在ニーズや新製品や新市場、競合との差別化の領域を取り扱っていて、難易度が高いからだと私は考えています。既存の枠組みの中でいくなら、製品の改善として一元的品質にアプローチした方が、ひとまず考えやすいことになります。品質と一口にいっても、掘り下げて考えてみると、奥がとても深い世界ですね。
【おわりに】
さて、品質というと、モノづくりのイメージがあるかもしれませんが、今回ご紹介させて頂いた話は、様々な場面で応用が利くと思います。例えば、診断士・コンサルタントとしての当たり前品質、一元的品質、魅力的品質を考えてみるのもとても面白いのではないでしょうか。
今回も最後までお読み頂きありがとうございました!
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