もうすぐ春です。人事異動の季節目前 | 『売れプロ!』ブログ -「売れる」「稼げる」中小企業診断士に-

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売れプロ10期生の岡本直樹です。今回は、「もうすぐ春です。人事異動の季節目前」についてお話したいと思います。

人事・労務担当の責任者となって9カ月となりました。いろいろな組織と人事交流をしていることもあり、年中人事異動がありますが、やはり4月は、新入社員が入ってきたり、定年退職を迎える職員がいたりするなど、規模としては大きなものの1つになります。この2カ月程、どの職員をどこの部署に異動させるのか、定年退職後も継続雇用を希望する職員をどの部署に配属させるのかについて、現場の管理職と調整してきました。そうした中で、いろいろと気づかされたことがありましたので、支障のない範囲で私見を述べたいと思います。

第1に、本人の自己評価と他人による評価には相当のギャップがある。他人の評価は主観的なものでバラつきはあるが、まとめてみるとそれになりの妥当性がある。特に、中高齢労働者における乖離が大きい。管理職クラスは要注意です。コロナ禍で従来のビジネスモデルが大きく変わってきていて、かつてのビジネススキルが役に立たなくなっていることに気をつけないといけません。

第2に、テレワークが進展する中で、職場におけるコミュニケーションの重要性が以前より非常に高まっている。部下とコミュニケーションを上手にとれる管理職と上手にとれない管理職の差が、仕事の出来不出来として明確に出てくるようになっている。

第3に、人生100年時代を迎える中で、定年退職後も継続雇用を希望する職員が増えているが、継続雇用は、年金をもらえるまでの腰かけ(福祉的な雇用)という彼らの意識改革(マインドセット)を行わないと、受け入れた現場の現役社員の負担がかえって増すことになる。そうした事態を防ぐためには、若手職員だけでなく、高齢者を対象とした研修(特にDX関係)に力を入れて、継続雇用する職員を戦力化させる必要がある。

第4に、将来継続雇用を希望しようと考えている職員は、遅くとも50歳までに自分の仕事ぶり、部下との接し方について振り返って、仕事の仕方を改めることが必要です。現場で歓迎される継続雇用の職員は、専門知識があって後輩である現役社員にアドバイスできる人、自分で仕事ができるスキルを持っている人に限られます。ポストで仕事をしていた人、スキルのない人はどこの職場からも敬遠されています。肩書だけで仕事をしていた人、部下に厳しく接していた人は、行き先が見つかりませんので、ご注意下さい。

第5に、人事・労務担当の仕事は、新人を採用して、職場に配属させたら現場に任せて終了ではない。新人については、仕事上・日常生活での悩みも含め、メンタルヘルス面でのケアを定期的に行う必要がある。上司は「本人のキャリア意向を含めた仕事アサイン」を考えがちですが、新人が職場に期待しているのは、「発言しやすく、信頼できるメンバーが大事だ」という回答が一番多い結果となっています。

第6に、働き方改革が叫ばれ、様々な制度が整備されたが、実際に十分活用されているかというとまだまだ課題は多い。育児だけでなく、今後は、介護や障害、病気の治療との両立といった問題をかかえながら働く職員の割合が増えていくと見込まれる。テレワーク、在宅勤務、短時間勤務等、柔軟な働き方を認めることにより、彼らが今後も安心して働けるような職場環境を整備する必要がある。

人事異動の季節となる4月、職場の雰囲気も大きく変わります。この機会に、自分の仕事の仕方、職場の環境を見直すキッカケとしてみてはいかがでしょうか。