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青木先生から「広告会社出身は軽い!薄い!」とツッコミを受けている岩本晃(いわもと あきら)です。

卒業までにはせめて、“ライトでヘルシーでブリリアント”と言われるよう、頑張ります!

初回はそんな軽いだけの診断士とは対極にある世界企業の、今までの戦略と今後めざそうとしている道について、真面目に書きたいと思います。。

 

「年間純利益で、あのトヨタの2倍以上に及ぶ4.99兆円を稼ぎ出している企業は?」と質問されると、「どーせGAFAMでしょ」と思われがちですが、実は日本のSBグループです。

SB単体では5000億弱ですが、世界のハイテク新興企業群に集中投資する「ビジョン・ファンド」事業の投資先が224社にのぼり、株高の恩恵を受けて評価が上がってるんです。

 

孫氏の勝負人生第一段階は、生まれ~創業期、そして1990年代までの成長期にありますが、このあたりの伝説は数多く語られていますので、今回は省きます。

 

第二段階は、04年に日本テレコムを、06年にボーダフォンを買収して、それぞれ固定電話事業と移動電話事業に参入した頃から始まります。

通信業に絞ったのは、代表的な規制業種でありながら、ポテンシャルの高さを感じたためでしょう。即ち①現段階で大きな超過利潤がある ②将来的に新規参入が少ない ③事業立ち上げまでの時間とリスクを低減できる といったあたりでしょうか。

それまで2社独占の状態にあった携帯市場に、2社が嫌がるやり方でシェアを拡大し、総務省や経産省を動かし、現在のSBの地位を築いてきました。

と、評論家のように書くのは簡単ですが、企業規模に見合わない膨大な借金による大博打で、このような胆力やリスクテイク力は、サラリーマン社会出身の社長では無理です。

もはや生まれながらのもの、としか言いようがありません。

 

ところが、デジタル化とグローバル化が急拡大して、社会の変化スピードが加速すると、企業間競争も「プラットフォームビジネス」と呼ばれる、一社総どりの様相に変わります。

SBは日本を代表する企業となりましたが、価格競争が激化する成熟期に突入し、十数年前の様相とは大きく変わりつつありました。

現状の維持拡大だけで満足しない孫氏は、SB自体の経営を宮内-宮川体制に任せ、自らはグループ会社のトップとして、大きな戦略転換に乗り出しました。

 

それが2010年代後半からの第三段階にあたる「ビジョンファンド」事業です。

世界の先端を走る異能な人材たちと交流する中で、自力でコツコツ事業化するより、世界中の優秀な人材のアイデアに投資したほうが遥かに合理的、と考えたのではないか?

これは資産運用事業への大転換でもありますが、あくまでも「AI革命」を中核としたイノベーティブな企業に分散投資しているのが特徴です。

こうした企業群を、どのように見つけ、どんなプロセスで判断して意思決定しているのか、詳細は分かりませんが、世界のファンドマネージャーは、「SBビジョンファンド」と対峙できるまでに運用能力を高めないと、取引させてもらえないはずです。

 

こうして昨年度、5兆円近い純利益となったわけですが、5月の決算説明会では、創業当時の貧しい暮らしぶりを見せながら「40年近く会社を経営して、この程度であることが恥ずかしい」と結んでいました。

この人の頭の中は、いったいどうなってるんでしょうか?

 

経営者の中には、本業以外で注目を浴びたがる人たちもいます。

しかし彼にとって、そんな下世話ネタに興味はなく、世界を相手にした資本主義のバトルフィールドで、社会を変えていくこと自体が、生きがいなんだと思います。

 

SBGの企業理念は「“情報革命”の無限のパワーを通じて、人々に喜びと感動を伝え、人類の幸福のために正しく発展させていくこと」となっています。

世界のAI革命は、まだほんの初期段階で、可能性の伸びしろは無限大です。

そんな広大な原野に、自分の夢をどのように描いていくのか、楽しみでしかありません。

 

ゼロリスクをひたすら求め、「欲しがりません、勝つまでは」的な同調圧力に黙々と従う国民が大多数の中、こんなエキサイティングな人間が現代日本にいることを、我々日本人はもっと誇りに思い、その姿勢を学ぶべきだと思います。

 

という真面目な執筆で一回目を追えますが、少しは軽いイメージなくなりましたかねww

今後ともよろしくお願いいたします!