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みなさん、こんにちは。

中小企業診断士で売れプロ9期生の大野徹司と申します。

 

先日、新たな内閣総理大臣に菅義偉氏が就任いたしました。

菅首相といえば、グローバル市場における日本経済の競争力強化のために、中小企業基本法の見直を進めると発言しています。中小企業の再編をうながし、規模を大きくすることで、生産性の向上を目指しているようです。

 

さて、中小企業診断士においては、中小企業の廃業を減らすための「事業承継」に話が及ぶことが多いように思いますが、今回は再編(M&A)にはどのような資格や手順があるのかみてみます。

 

1.M&Aに関する資格

 

バトンズ認定承継アドバイザー (株式会社バトンズ)

事業承継・M&Aエキスパート(一般社団法人金融財政事情研究会)

*上級資格として、2つのシニアエキスパート資格あり

M&Aスペシャリスト(一般社団法人日本経営管理協会)

JMAA認定アドバイザー(一般財団法人日本M&Aアドバイザー協会)

 

M&Aの実施には必須の資格はありませんが、昨今のM&A需要もあいまってか、複数の資格があります。この中でも人気資格である「事業承継・M&Aエキスパート」は、基本的な知識を網羅的に身につけたのち、事業継承に特化した「事業承継シニアエキスパート」とM&Aに特化した「M&Aシニアエキスパート」を目指す体系的な資格となっています。費用は、各シニアエキスパート資格とも講義料含め15万円程度かかりますが、プロとして活動していくには、保有して損はない資格といえそうです。

 

2.M&Aの手順(売り手のステップ)

 

Step1:専門家への相談

Step2:売却価額の試算

Step3:Pre M&Aとして会社のバリューをあげる(磨き上げ)

Step4:買手候補と価額等の条件について交渉(仲介者がいる場合は仲介者が交渉を行う)

Step5:財務・税務・法務・労務・ビジネスデューデリジェンスの実施(一部実施もあり)

Step6:最終条件の交渉

Step7:最終契約書の締結・決済

 

主に中小企業の診断士の出番はStep5が多いと思われますが、各デューデリジェンス(以下DD)には非常に高度な知識と経験が必要となります。よって、M&Aの資格をもっているからすぐに活躍できるというものではなく、各DDに特化した能力を高める必要があります。例えば、税理士であれば税務DD、社労士であれば労務DDを、資格だけで勝負するのではなく経験を積む必要があります。

 

規模の大きい企業には、1人で対応することは難しいかもしれませんが、小規模企業であればワンストップでの対応が求められることもあるでしょう。ですので、複数のDDができると重宝されそうです。非常にやりがいがあり魅力的な業務のため、これから少しずつ勉強を積んでいきたいものです。「M&Aのプロ」なかなか格好がいいですね!