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皆様こんにちは。

売れプロ8期生の佐藤 康平(さとう こうへい)です。

 

新型コロナウイルス感染拡大の影響で、子供たちの通う学校が休校となってしまいました。

Jリーグや大相撲など、楽しみにしていた各種スポーツイベントも延期となったり、無観客で開催されたりと寂しい限りです。いまだ収束の気配がなく、予断を許さない状況が続きます。

 

そうした状況ではありますが、私は2月末に地元で開催された、サッカー4級審判員取得講習を受講しました。(開催が一週間遅かったら確実に延期でした)

 

そこで、いきなりですが、サッカーのルールに関するクイズです。

試合中に以下のようなことが起きたとき、どのような判定がなされるのが正しいでしょうか?

 

ゴールキックを蹴ったボールが、キッカーの自陣のゴールに直接入った

 

以下の三択です。

 

    A:相手チームのゴールと認める

    B:ゴールキックは無効とみなし、ゴールキックをやり直す

    C:相手チームにコーナーキックが与えられる

 

ちなみにゴールキックとは、簡単に言えば、相手のシュートが外れた後に、自陣のゴール前に置いたボールを蹴ってプレー再開することです。キッカーはたいていゴールキーパーです。

 

正解をお伝えする前に、そもそも「ゴールキックを蹴ったボールが、キッカーの自陣のゴールに直接入る」ことは、よく起こることでしょうか?

 

めったに起こらないですね(笑)

 

ゴールキックを自陣のゴールに向けて蹴ることは、まずありません。

 

キック力のあるキッカーが相手のゴールに直接入れる、ということもめったに起こらないことですが、自陣のゴールに直接入れるよりは、まだ確率は高いと思います。

(この場合はゴールとして認められます)

 

また、慌てたキッカーが急いでキックしたところ、近くにいるプレイヤーの頭などに当たってしまい、跳ね返ったボールが自陣の直接ゴールに入る、ということもあり得るとは思います。いわゆる珍プレーの部類ですが、この場合は「直接」入る、ではありません。

 

さて正解は「C:相手チームにコーナーキックが与えられる」です。

 

私はサッカーの経験者ですが、このルールは冒頭でお伝えしたサッカー4級審判員取得講習で初めて知りました。

 

この講習を受講する前は、キッカーの蹴ったボールが直接自陣のゴールに入った場合は「B:ゴールキックは無効とみなし、ゴールキックをやり直す」が正解だろう、と思っていました。

自分の子供にこのクイズを出すと「A:相手チームのゴールと認める」を選びました。どんな形でも自分で自陣のゴールに入れてしまったらオウンゴール(相手チームのゴール)でしょう、というわけです。

 

講師の話では、このめったに起こらないことが、自分が審判(主審)を担当した試合ではなく、外から見ていた試合で実際に起こったそうです。

 

小学生の試合で、ゴールキックを蹴った瞬間に、なんと、

 

強風が吹いて直接自陣のゴールに入ってしまった!

 

というのです。

 

確かに、キック力のない小さな子供であれば、蹴ったボールが強風に煽られたら、自陣のゴールなど、思わぬ方向に飛んでいくことはありそうです。

 

さて、この試合を担当していた主審は、このプレーの後、迷わず相手チームのコーナーキックを指示したということです。その時、プレーしていた子供たちや周囲で見ていた大人たちからは、判定に異論を唱える声が多く出たそうです。私のようにルールを正しく理解できていない人が多かったのでしょう。

しかし、この主審は慌てることなく対応し、試合はコーナーキックから再開したそうです。

 

めったに起こらないからと言って、簡単に想定外と決めつけたり、マニアックな知識と軽視したりすると、それが起こったときに困ります。ですので、知識は豊富であるに越したことはありません。

 

ただ一方で、せっかく豊富な知識を持っていても、いざという時に使えないと意味がありませんね。

この主審のように、どんな場面においても、持っている知識を適切に引き出して、慌てずに落ち着いて、正しく判断できるようになりたいものです。

 

そのためには、失敗を恐れずに、そして時には失敗も重ねながら、コツコツと実践経験を積んでいく以外に方法はなさそうです。これはサッカーの主審も、講師もコンサルタントも同じですね。持っている知識はグランド、セミナー会場、診断先企業など、現場で役立ってなんぼです。

 

私自身がそうなのですが、特に年齢を重ねていくと、失敗に対する恐怖心が大きくなり、新たな実践経験を積むことに、二の足を踏んでしまうことが多くなるように思います。

 

知識の習得は大事だが、それだけに満足せず、実践経験を通じて、習得した知識を「使える知恵」にしていきたい。

 

この審判員取得講習を受講して、そんな思いをさらに強くしたのでした。

 

最後までお読みいただきありがとうございました。

佐藤 康平