為替に纏わる話 | 『売れプロ!』ブログ -「売れる」「稼げる」中小企業診断士に-

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こんにちは、8期生の土佐林義孝です!3回目の執筆になります。

 

私の近況についてですが、ご報告致します。10月初旬は、涼しかったり暑かったりと体調管理が難しい日々が続いてます。私自身、体調を崩した日がありました。皆様体調には気を付けてください!!このブログは11日の金曜日夜に書いてます。翌日12日は、最大級の台風が来るということで交通機関は運休を早々と決めたり、お客様や従業員の安全を考えて早々と臨時休業を決めたりと台風に備えてます。市民は、翌日の台風による家での引きこもりに備えて、食糧を買い占める行動をとり、夜21時ごろのスーパーの食料品棚は空の状態でした。明日12日は、せっかくできた時間。有効に活用したいなと思います。

 

海外取引シリーズで、今回は為替に纏わる誤解について取り上げたいと思います。

 

誤解①商社は為替の変動で儲けている

商社で貿易取引を仕事としていると為替レートの問題が付いて回ります。為替レートの変動によって利益が変動することから、このリスクのことを「為替リスク」と呼び、自社かもしくは取引先がこのリスクを持つのか、いつも交渉事になります。一般的には、商社がこのリスクを持つケースが多いです。「商社は、為替レートの変動で儲けている!」と思う人もいるようですが、その商社においても為替リスクの回避策として、「為替予約」を行います。「為替予約」とは、ドルと円貨を指定の期日に交換する権利のことです。この「為替予約」を行い、変動リスクを少なくします。大体どこの会社でも為替予約を行い変動の振れ幅を少なくします。USD1,000,000の取引の場合、1円ずれた場合は、1百万円の振れ幅ですよ。恐ろしいですね。昔、私の会社でこの為替予約の手配ミスで、20百万円の損失を出したケースがありました。取引における為替の変動は恐ろしいです。

 

誤解②商社はドルやユーロを蓄えているのでいつでも自由に運用できる

結論を言うとどこの会社もドルやユーロを取引用で蓄えてないです。誤解①で記載の通り為替は変動します。そのようなリスクを持ちたくないからです。「商社なんだから一定金額の為替を持っているはずだ、だからレートが変わった見積が3か月に1回出てくるのはおかしい」のようなことを言われたことがあります。材料メーカーなど一定量を定期的に輸入している会社などは、可能性がないとは言いませんが、大体の場合は為替予約で年間契約を結んでおり、振れ幅が少なく見えているだけです。

 

誤解③テレビのニュースの為替相場が正しい取引時の為替レートである

例えば、輸入でテレビのニュースを110円だとして、為替レートを115円と設定して見積を提出すると、「ニュースの為替レートと違う、おかしい」という指摘を受けたことがあります。テレビのニュースで流れている為替レートは、金融機関が外国為替取引をする際の基準となるレートで、仲値とも言います。この仲値に手数料を足したり、引いたり決済日に合わせて、円安/円高度合いを大きくして見積レートを設定します。できるだけ為替レートで損をしたくないということで、円安/円高度合いが大きくなる傾向にあります。

 

いかがでしたでしょうか。海外取引に不慣れな中小企業の取引先から過去に聞かれた質問であったこともあり、今回取り上げてみました。商社と書いてますが、他の業種、例えば、物流業者、海運業者などに当てはめでも同じす。私自身は貿易取引が専門なので、今後も国際取引についての話題を取り上げてみたいと思います。