風に祈り、空に告げて | 一疋の青猫

風に祈り、空に告げて


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見上げる空に

電線と 揺れる木の葉と 白い雲と

それらは かつて

すべて 私の 足下に あった・・・


*


書くべきか 否か 書いてよいものか

かなり迷った 私の とても古い 記憶を

今日は少しだけ お話ししてみたいと思います

もし そんな 出鱈目なと お感じになるようなら

そっと 頁を閉じて下さい

私も そして きっと 母も 悲しむと思いますので


*


昔から

そう ちょうど 今頃の季節

野に 山に 新たな命が 萌え 溢れ

五月の精気となって 舞い上がる

そんな 軽やかな南の風に 吹かれていると

自分の身体が ふんわり 浮かび上がるような

そんな 感覚に囚われます

いまでも・・・


*


肉体とイメージの ズレこそが 歳をとった ということかも知れない

どんなに頑張っても いまでは 1ミリたりとも 浮かび上がることはありません

けれど 幼い頃の 少し 曖昧な記憶を

たどってみると・・・

確か 空の上から 自宅の屋根瓦の色や形 庭先で洗濯物を干す母の姿

駅までと続く道 遙か先に眼を遣れば 光る海 続く山なみ・・・

そんなものを 眼下に一望していた 映像の記憶があるのです

かなり高い所まで 飛べていたのだと思います

夕餉の支度 切らしたお醬油を 買いに行かされるなども たびたびのことでした

直線距離で行けますから 歩いていくより 早いですからね

電線に引っ掛からないか 海の方へ流されないか

ソワソワしながら 遙か頭上の私を 見上げていた 母の姿が 思い出されます


*


そもそも 空を飛ぶには 頑張ったって どうかなるものではない

母は 常々 そう言ってました

空を飛ぶには 精神の集中と解放 そのバランスが必要なのよ とも

そして

大事なのは 一番いい 風を捕まえることだと 教えてくれました

五月の 軽やかな 光と水と風


*


梅雨時になれば 風が 重くなり

真夏になれば 光が 重くなるのです

たとえば 坂道を降りてゆく おねえさんの

少し 巻いた 長い髪のさきが

リズムよく 光と風に 跳ねるような そんな頃の風が よいのです


*


母も かつては 飛べたそうです

そして ずっと 昔から 誰もが

そうやって 風に乗って 永い時を 旅をしてきたのだとも

遠くを見ながら 言ってました

だから

遠くまで 高く 飛びたくなった時には その秘訣は

故郷を懐かしく つよく想う気持ちなんだよ 想像力で飛ぶんだよ・・・ってね




五月の風




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たんぽぽの わたぼうしの お話でした^^




<募集>

どうしても 空を飛んでみたい方 秘法を伝授します

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※ 疑うことを知らない 穢れ無き瞳をお持ちの方のみ限定

嘘つきの方は ご遠慮ください(笑)





「 ただわけもなく 」   松任谷由実

※ 何もかも 変わっても 変わらないのは 心の瞳に まぶしかったもの・・・