New World Order | 一疋の青猫

New World Order


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一日 雨降りの 火曜日

テレビが映すのは どの局も 何も見えない ツリーばかり

スイッチを消して 雨にさまよえば

また

ここにも ネコの物語が・・・



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ボクは この春に生まれた 8人兄弟の 末っ子

名前は まだ無い

今日は 雨降りだけど ここは屋根があるから 大丈夫

快適に 暮らしてる



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これは 2番目のアニキ

かなり 歳が離れてて すっかり大人

学生時代は バスケットをやってて 女の子にもモテて

何事にも 積極的に挑戦するタイプで

学業も優秀 公務にゃん試験に合格

自慢のアニキ・・・だったんだけど



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この トラ柄とも ヒョウ柄ともつかない 縞模様と茶髪が

公務にゃんには 相応しく無いと

配置転換を 命じられて

納得いかないアニキは 上司とぶつかって

あっけなく 退職してしまった 

だから 最近 雨の日は アニキとふたりでいることが多いんだ

退屈そうにしている アニキを見てるのは なんだかツラい



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「あっ ムシ、見つけた!」



ボクは まだ幼いけど いろんなものに興味一杯で

ムシ取りも 勉強だって かあさんが言うんだ



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「ヨシ、捕まえたっ!」



ボクが ムシを捕まえて 喜んでいると

ムシの居所の悪い アニキがやってきて・・・



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兄キ 「う~りゃ、うりゃうりゃ~」

ボク 「痛いよ、何するんだよ~」

兄キ 「ユーウツな雨の日に、騒がしいんだよ」

ボク 「そうやって、お天気やボクに、八つ当たりしないでよ」

兄キ 「末っ子のクセに、生意気だぞ!」

ボク 「最近、兄さん、おかしいよ!らしくないよ!」

兄キ 「オマエにオレの気持ちがわかるか!」



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ボク 「わかるよ!・・・だから・・・兄さん落ち着いて」

ボク 「思うようにいかないことや、理不尽なこと、あるけど それもまた、にゃん生だろ」

ボク 「なんだってチャレンジで、乗り越えてきた兄さんじゃないか!」

ボク 「 この国を変えたい、『猫民の生活が第一』って希望に燃えていた、情熱と理念を思い出してよ!」


兄キ 「 ・・・。」

兄キ 「オマエに、そこまで言われるとはな。悪かったよ。・・・よし、オマエも一緒に、この国を変えよう」

ボク 「ううん、ボクはいいよ。ボクはノラらしく、自由に生きたいんだ。死んだ父さんのように、船乗りになるよ」

兄キ 「そうか・・・。わかった、オレもオレでがんばるよ!」

・・・

兄キ 「そうだ。そろそろ、オマエにも名前を付けてやらないとな」

・・・

・・・

・・・

兄キ 「よし、決めた!今日からオマエは 『 平八郎 』 だ。海のオトコだ!」



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こうして

兄キのネーミングセンスに いただけないものを感じながらも

ボクの名前は 「平八郎」 に 決まった

そして

死んだ父さんが 船乗りだったことや

いつも この海を 眺めて暮らしてきたことが

ボクに 海で生きていく 決心をさせたんだ

遙かなる海

どこまでも続く 青い海




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ボクには 夢があるんだ

大きな船に乗って

荒れる大西洋も 灼熱のインド洋も 極北の海も

世界中 七つの海を渡って

そして・・・

港 港に 彼女を作るんだ!

リバプールには 耳の折れた ちょっとパンクな スコティッシュ

ニューヨークには 陽気で グラマラスな アメショー

ウラジオストックの ロシアンは ロマンチストで 青い瞳をうるませ

カイロの アビは スタイルがよくって ヒールを履けば ボクより背が高い

日本なら 長崎 神戸 横浜 函館・・・



こんなボクを かあさんは 動機が不純だって 言うけれど

死んだとうさんなら きっと

「自由恋愛は ノラ猫の特権 大いにやりなさい」 って

言ってくれると 思うんだ


それでも かあさんは 「まず、勉強よ」 って言うんだけどね


がんばるにゃん!



* * *



とある 海辺の

ネコの 兄弟の お話でした

この時代 生き難いのは 人の世ばかりではなく

ネコの世界も 同様なようです

それにしても かわいい顔して

平八郎は エグイ将来像を 描いていましたね~

それでは また~(笑)





「 流れのままに 」   上々颱風

※ あなたの瞳 とてもきれい 夢を見たいの いつまでも・・・