ツクヨミ | 一疋の青猫
十八年の 時を経て
まぢかに 見上げた
夜を 統べる
月読の神
背後に ひかりを 宿す雲も
舞台の袖に 幕を引き
満月 まるく 浮かんでは
慈愛の 色を
放っていた
・・・・・・
けれど
春らしき
しづかな 雨は
今宵
すべてを
包んでしまい
うしろ姿も みえぬまま…
下弦の流れに
少しずつ
小さく
遠く
去ってゆくのか
・・・・・・
月に 導かれ 支配されて
海も 人も
寄せて 返す 波となる
寄せては 返し来る 波も
再び 廻り来る 時も
かさねても かなさならず
もとの 場所には 帰らない

