ほぼ初めて福島。

 

「ほぼ」というのは子供の頃に北海道から車で東北旅行の際に来たらしいのですが、全く覚えていません。ただ、旅館の白米がものすごく美味しかったということだけ。

 

 

福島に来た目的は「縄文遺跡ツアー」に参加するためでした。

 

翌日はフリーの1日。

 

全く調べていなかったのですが縄文ツアーで訪れた「じょーもぴあ宮畑」のガイドさんが飯坂温泉も良いですよ、とおっしゃっていたので行ってみることにしました。

 

 

福島駅から電車で30分。

 

電車には可愛いキャラクターが。






 

電車内も温泉に誘うデコレーション。

 

どんな温泉があるのかなーと電車内で検索すると沢山の日帰り温泉情報が出てきました。

 

日帰り入浴出来る温泉が10あまりあるみたい。

 

全ての温泉がほぼ源泉掛け流しというので楽しみ!

 

ところが、気になるレビューがありました。

 

「熱湯風呂なので気をつけてください。水を入れると地元の客に叱られます」「地元の人に叱られたので飯坂温泉には2度と行かない」というもの。

 

 

どうやら飯坂温泉のお湯の温度はどこも高いらしく45度以上あるらしいのです。

 

しかし常連は源泉を好むため、水で薄めるのを良しとしない、しかし観光協会は温泉にもっと他県からも来て欲しいので水で薄めることを推奨しているとのこと。

 

その中でネーミングと逸話で惹かれた温泉がありました

 

「鯖湖(さばこ)温泉」

 

何でも松尾芭蕉が入ったという歴史あるお風呂。

 

見た目も水戸黄門的な、時代劇を感じさせる素敵な建物です。

 

飯坂温泉の駅に着くと、斜め前には観光インフォメーションセンターがありました。






 

早速温泉街マップをいただき、鯖湖温泉の他にも1軒くらい行きたいなとマップをチェック。

 

入浴料はどこも400~500円くらいのようです。

 

鯖湖温泉が見えてきました。想像通り素敵な建物です。




 

私が外観の写真を撮影していると、観光客らしき男性たちが真っ赤な顔で足取り重く鯖湖温泉近くまで歩いてきました。

 

その中の一人は「もうダメ、熱すぎる。俺はパスするわ」と、何やら温泉のはしごを断念するというギブアップ宣言をしていました。

 

そ、そんなに熱いの?と、一抹の不安を覚えながら鯖湖温泉の戸を開けました。

 

正面の自動販売機で券を買い番頭さんに渡すシステムです。

 

入浴料、何と

 

200円!!

 

やっすー!

今の為替レートだと1ドルちょっとです。ニューヨークでは韓国スパ、ロシアンサウナが6000−7000円。そこまで清潔でもないし、他に無いからしょうがないか、という感じ。

 

十勝川温泉だって日帰り入浴は1500円もします。

 

そんな中200円て!

 

驚きながら脱衣場の戸を開けると脱衣場と浴場に壁がなく続いているスタイル。


お借りした画像




 

通常は温泉にあるはずの個々の水道蛇口の付いた洗い場はありません。全て、浴槽のお湯で済ませ、掛け湯を使うのかな?レビューには「掛け湯を使って叱られた」というコメントもあったので、まずは掛け湯は使わないで、浴槽のお湯で体を洗ってから入り様子を見ることにしました。

 

脱衣場にはシンクがあり、まずそこで顔をクレンジングを済ませいざ入浴へ。

 

オケで浴槽からお湯をすくって体にかけると

 

「あ、あっつーーーーーーーい」

 

こんな熱い風呂に入れるわけないわとすでに後悔(笑)

 

それでも常連がいるのだから良さを感じて帰りたい。

 

体を洗った後に入りましたよ~。

 

ぎゃーーーーーつ。熱すぎて体が一瞬しびれたようにヒヤッとします。わかります?この感覚。

 

辛いけれど耐えることにしました。

 

数分経ったでしょうか。

 

先に体を洗っていた60歳くらいの女性が入ってきました。慣れた感じなので常連さんでしょう。

 

思い切って「ここのお湯は他に比べて熱いですか?」と話しかけました。

 

すると思いがけない答えが

 

「ここはぬるい方ですよ」だって!

 

他はどれだけ熱いのか想像もしたくありません。

 

だから先ほどの真っ赤な顔をした男性たちはハシゴを断念したんですね。

 

これより熱い風呂なんて信じられません。

 

女性は近くのお屋敷のツアーのボランティアガイドをしている方らしく色々説明してくれました。

 

蛇口が無いのに熱湯で髪の毛を洗うけれど慣れるそう。そして最後の最後の岳は「掛け湯」のお湯を溜めてあるところから髪にかけ、体にかけ、上がるそうです。

 

だから、入る前の掛け湯として使うのではなく、あくまでも最後に使う掛け湯。それをじゃんじゃか使っていたのでレビューで地元の方に叱られたと書いたのですね。

 

そりゃー知らなかったらやっちゃうでしょうね。

 

ガイドの女性はシャンプーや石鹸を持ってきたていない私に「全部使ってね~」と親切に言ってくださりましたが、私の頭皮がこの熱湯に耐えられる自信はなく、遠慮させていただきました。

 

 

頑張って見栄を張ってちょっと長めに入ってしまい、体はアッツアツ。水のシャワーが浴びたいほど。

 

 

そんなこんなで熱湯風呂体験は終わり、お湯質がどーとかもうどうでも良くなりました。

 

体の火照りは止まらず、汗が出てきます。化粧もしていないのでゆでだこのよう(笑)

 

周辺をぶらぶらしていると、非常にごちゃごちゃした半分屋外のお店がありました。

 

お店のおじさんに「お風呂が熱くて汗がひかないんです」と言うと

 

「かき氷でも作っちゃるか?」とおじさん。福島の人は優しい。

 

しかし私の目はあるものに釘付け。

 

茹でたてのとうもろこしがあったのです!露路ものです。1本300円。

 

地物の北海道のとうもろこしを最後に食べたのはもう14年前。

 

いつも春に来るので露路ものにはありつけませんでした。ニューヨークにいても夏の主食はとうもろこしとスイカです。

 

これが美味しかったの~。プチプチと甘く、塩加減もちょうど良い。

種類はわからなかったけれど、多分ゴールドラッシュじゃないかしら。

 

ホテルの部屋に帰ってから食べたのですが、こんなに美味しいなら3本くらい買っておけばよかったと後悔。

 

熱湯風呂体験と美味しいとうもろこしは一生忘れません。

 

サウナブームの次は熱湯風呂が流行るかも?!