今日、ラッパー、クレイグ・マック訃報が入った。
心不全だったという。
まだ47歳。(46歳説もあり)
昨日3/12のことだ。
3/9はNotorious BIGの命日なので、これから毎年この時期はバッドボーイの追悼とならざるを得ないだろう。
Flava In Ya Ear。
ビギー、LL、バスタとランページがフィーチャーされたリミックスも大ヒット。
アルバムもヒットした。
ハネた重たいビートがたまらない一曲。
知らないうちに頭を振ってしまうこの曲は時を経ても90年代のクラシックとして色褪せない。
私も毎年番組でオンエアし続けていた。
そのままの勢いで続くかと思いきや、セカンドは殆どプロモーションされず、だんだんと表舞台から消えていった。
私もことある事に追跡していたけれど、とうとう誰とも音信不通になり数年が過ぎた。
なんと、彼はカルト教団に生きる道を見出したのだった。
教団のユーチューブに、後ろ姿のクレイグ・マックが教祖とかけあう映像がアップされたのはショックだった。
洗脳されたのか、世間を遮断したかったからなのかは分からない。
ヒップホップ史に色濃い存在感を放ったラッパーがまたこの世を去ったという事実が悲しい。
90年代によく聴いていたラッパーたちは、勝手ながら同じ時代を生きた同級生のような、そんな存在だからだ。
アメリカでは90年代半ばまでのヒップホップはまだアンダーグラウンド。
「ヒップホップなんていつまで続くかわからない」
など、日本でヒップホップ番組をやっている私に色んな嫌味が投げかけられた。
あれから20年の時を経て、幸か不幸か、今やヒップホップは、ロックを抜いてメインストリームの音楽になった。
誰かのインスタに、クレイグ、ビギー、アリーヤの3ショットが投稿されていて、思わずスクロールの手を止めた。
まるで友人達の遺影を見ているような、不思議な気持ちになったのだ。
皆先に逝ってしまった。
クレイグは今頃、あの世で多くのヒップホップ仲間に迎えられているだろう。
クレイグの死後、EPMDのエリック・サーモンが、クレイグ・マックのアルバムを製作していた事を明かした。
知られざるラッパーの軌跡が表に出てくる日はまもなくやって来そうだ。