こんにちは!!
浦和高等学園の
金子です。
(http://www.urazono.net)
だいぶ涼しくなりましたね!!
またまた興味深い本がありましたので、
ご紹介しますね。
道尾秀介 著
「プラムナード」
ポプラ文庫
P217
美味いラーメン屋に行列が絶えない理由を、
以前あるテレビ番組で検証していたのだが、
どうやらこういうことらしい。
ラーメン屋の前に並んでいるお客さんたちは、
並んでいる間にどんどん空腹になっていく。
しかし、徐々に目的地である店内に近づいていくので、その空腹を不快なものとして感じない。
そして一杯のラーメンに対する渇望が胸の底でぐんぐん高まっていく。
やがてお客さんは店のドアに入る。
すぐ目の前で、他の客がラーメンをすする音が聞こえてくる。この音がさらに食欲をそそり、ラーメンに対する渇望はマックスへと近づく。
まさにそのタイミングで、お客さんは席への案内されることになり、そこで出されたラーメンは、本来よりもずっと美味しく感じられるのだとか。
だから、行列の出来るラーメン屋はいつも行列が絶えないのだそうだ。
要するに、あのお客さんたちは、「並ぶ」という行為でラーメンの美味しさを倍増させているのだ。
払う金はそのままで、ただでさえ、美味いラーメンをいっそう美味いものに変えている。
あの人たちが「上乗せ分の美味さ」に対して支払っているのは、お金ではなく時間だ。
まさに「時は金なり」。こういった上手な時間の使い方を、家庭や学校で、もっと子どもたちに教えてあげたらいいんじゃないかと思う。
昔読んだドラえもんの漫画に、
タイムライトという秘密道具が出てきた。
時間の流れを可視化するというすごいライトで、
毎日をダラダラと過ごしているのび太くんを
戒めるため、ドラえもんがこのライトのスイッチを
入れて見せると、
のび太くんのまわりで「時間」が濁流のように
轟々と流れ去っていくのがはっきりと見えるようになる。その光景に恐れおののいて
床に這いつくばるのび太くんに、
ドラえもんは怖い顔をして言う。
「よくみておくんだね。きみがひるねしている間も、
時間は流れ続けている。一秒も待ってはくれない。
そして流れ去った時間は二度とかえって
こないんだ!!
かりに一日三時間、時間をむだにしたとして、
月に九十時間、年に千八十時間。
十年なら一万時間以上。
こうして無駄に流れていったんだよ」
思えば僕たちは、
このときのドラえもんのような言葉を大人から
言われ続けて育ったのではないか。
時間を無駄にするなと、親や先生は口をそろえて言う。ドラえもんを責める訳ではないけれど、
子どもころから無駄=悪事であるかのように刷り込まれてきた僕たちは、
今では無駄な行為をすることが難しくなってしまった。

長い引用になりました。
このエッセイを読んで、思いついたことが二つ
。
一つは、高校時代からのファンである、
スチャダラパーという3人グループがいるが、
そのグループの
「ヒマの過ごし方」という名曲(私にとって?!)
がある。その中に
ヒマを見つけて ヒマを知れ
ヒマを生き抜く強さを持て
一生 棒に振るくらいの
ヒマとゆとりを持って進もう
人の数だけヒマはあるのだ
それこそ当たり前のことなのだ
という歌詞がある。
久しぶり、自室で聞いてみたら、
涙が出そうになるくらいジーンときた。
また同じアルバムに入っている
後者~ザ・レター
という曲もすばらしい。
今を生きる人
ヒマを生きる人
とある。
もう一つ、
思い出したこと。
大学時代、
友人宅に男4人くらいで一緒に
暮らしていた時期がある。
その中の一人にパワプロ

という野球ゲームに熱中し
、
昼夜逆転の生活をしていた友人がいた
。
彼は私たちが寝るころになると、
そこはかとなくテレビ
の前を陣取り、
ゲームのスイッチをつける。
そして、朝7時ころ
になると、「朝だよ」と起こしてくれる。
いわば、人間目覚まし時計のような奴だった
。
彼はきれいに、大学を留年したが、
今は某有名企業の結構な役職について
相当な額のサラリーを稼いでいる。

私の周りには、
ヒマを過ごしてきた人間が結構いる。
みな、優しくて懐の深い人間だと私は思っている。
そして、
みなに共通しているのは
ヒマを本気で過ごしていたということだ。
中途半端ではない、
夢中になってヒマを生きている。
中途半端にダラダラとヒマを過ごしていては
いけない。
夢中に、本気で、周りがまったく見えなくなるくらい、
ヒマを過ごすことが
今を生きることになるのではなかろうか。