裁判傍聴記その4 | 中小・ベンチャー企業のための「契約」の基礎知識♢継続は力なり♢ 

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さいたま市浦和区にある行政書士事務所【中小企業支援に特化】の代表を務めている管理人【上場企業の法務部出身】が、
中小企業の経営者や法務パーソンの皆さま向けに、契約書やビジネス法務に関する基礎知識などの情報発信をしています。

先週から今週にかけて、とある裁判員裁判の傍聴をしてきました。


すべてを傍聴するのは時間的に無理だったので、

公判のところどころとなってしまいましたが、

とある強制わいせつ事件の裁判員裁判です。


構成は、裁判官3名(全員男性)、裁判員6名(男性3名、女性3名)

となっていました。

裁判員の方々の年齢構成は老若男女といった感じです。


強制わいせつの事案のため、関係各位から色々なことが赤裸々に語られます。


検察官からは犯行の内容がかなり赤裸々に語られる場面があり、

裁判員(特に若い女性)が顔をしかめることも。


被告人の妻へに対する証人尋問が行われ、

以下のようなやり取りもありました。


検察官(女性):「女性として奥様に質問します。同じ女性としてご主人、被告人が

          犯した罪をどう思いますか」


証人(被告人の妻):一瞬、絶句。その後、涙をぬぐいながら声を絞り出し、

            「女性として許せません」


被告人:ただただ、涙


これは、裁判でのやり取りの一部分ですが、

裁判員の方々は、最低でも一週間、このようなやりとりを見聞し、

判決を一生抱えて生きていかなければなりません。


平穏とした日々へのいきなりの出会いがしらのようなものですから、

裁判員の方々の精神的な負担は相当なものです。


一方、一般目線で事件の審理を行うことは、

適正な判決を下すうえで重要なことであるとも見受けられることから、

「精神的負担が過大だから裁判員制度は廃止すべき」

との主張は適切でないと考えます。


私見としては裁判員制度は存続させ、

裁判員選任の手続きを工夫すればよいのではと思っています。


現行制度では、有権者であれば誰しも裁判員に選任される可能性が

あるわけですから、

「大人の社会科見学」の一環として、

ぜひ一度裁判傍聴に出かけてみてはいかがかと思います。


それまでの人生観が確実に変わります。


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