5月3日のみ、そもそもLFJに初めて行きました。
だいたいなんでフランスの片田舎のお祭りを日本でしかも大々的に全国的にやるのか、そしてなかでも一番真剣そうな金沢ではなく東京国際フォーラムでのLFJだけが「ラ・フォル・ジュルネ・ジャポン」であるかのような広報にも辟易する。世界中から嘘ついてアーチストを呼び集め、みんな被爆して帰ってゆく。アホのゴミクズ祭りです。大植さんならちゃんと「大阪クラシック」として独自の企画を立てて大成功させてるじゃないですか。だからコレだってびわ國際音楽祭でええじゃないですか!そもそも湖自体が楽器のカタチをしているなんてなんて優雅な♪
しかしラーンキが、しかも一家総出でやってきているとなれば、無視できません。はい、ミーハーなのです。
もちろん東京になんか行きません。ドゥカイとバッハのコラボは東京どころか金沢よりびわ湖が先、つまりあなた方のプログラムに「日本初演」とか「世界初演」とか書かれてましても、それは嘘です。びわ湖のが日本初演、世界初演です。そのホンモノの初演を聴いてきました。ざまーみろ!しかもドゥカイ本人も客席にお見えじゃあーりませんか!
そもそも文句を言いつつせっかく行く以上ひとつじゃ物足りない。しかもラーンキのお供にさらにブダペストから室内オケも来日してるんやし。というわけで・・・
★03-L-1(大ホール)
11時45分からそのコンチェルト・ブダペストと1991年生まれの若いドイツのバイオリニスト、セルゲ・ツィンマーマンによるバッハのバイオリン協奏曲3本立て。いきなり弾き振りのケラー・アンドラーシュとのツイン・リード・バイオリン(!)版コンチェルト。バイオリンとオーボエのための協奏曲として書かれた楽譜は失われ今ではハープシコード2台版が標準なれど、むしろラーンキとクルコンの2台のピアノ版を生で聴いてみたかった。それはともかく最近ちょっとマイブームな室内楽を巨大なオペラハウスで、しかもほぼ満員状態で聴くというシチュエーションに意味もなく興奮。目を瞑ればそこはもうブダペスト国立歌劇場・・・というかむしろ初夏のバラトン湖畔な気分か。
つづいてはケラーの弾き振りのみの第1番、そして最後にまたツィンマーマンをくわえて今度はホンモノの2台のバイオリン協奏曲。対位法と急緩急の厳格な構成が「音楽」という感じであっという間に終わってしまった。
ケラー・アンドラーシュ(cond/vn)/コンチェルト・ブダペスト/セルゲ・ツィンマーマン(vn)
バッハ,J.S.:協奏曲ハ短調BWV1060バイオリン2台版
同:バイオリン協奏曲#1イ短調BWV1041
同:2つのバイオリンのための協奏曲ニ短調BWV1043
★03-M-2(中ホール)
次は地元京都のメジューエワ。時間繋ぎに買っておいたチケット。近頃メジューエワはいつも同じ女を譜めくりに連れてくるが、アレは一体誰なんや。もしかしてアレ(小指立てる仕草)?するとどっちがネコでどっちがタチなのか?まーどうでもいいが最近のメジューエワなんか目が(別の意味で)怖い。そればっかり気になってぜんぜん聴いてなかったかもしれんオレ。しかしヤマハになって全然見なくなったベーゼンドルファーなのは珍しいなあということは覚えている。まあいろんなところからピアノかき集めてこなあかんしねこの催し。
イリーナ・メジューエワ
バッハ,J.S.イタリア協奏曲ヘ長調BWV971
同:カプリッチョ変ロ長調「最愛の兄の旅立ちに寄せて」BWV992
同:パルティータ#6ホ短調BWV830
無料(メイン・ロビー)
さらに時間つなぎにびわ湖ホール声楽アンサンブルも聴いておく。これが意外といい。さすがオペラハウス専属合唱団!次回は是非、ロビーなんてしけた所ではなく、びわ湖の波打ち際に叶匠寿庵の屋台じゃなくて歌劇の特設ステージを建て、セットも組んでオペラのダイジェストをやって欲しい。そう思わせる盛り上がりがこの催しにはある。だって凄い人出ですよ!
びわ湖ホール声楽アンサンブル有志/植松さやか(p)
ヘンデル:オンブラ・マイ・ブ
同:この胸に息ある限り/いとしい人
同:かつてあなたを愛したが
同:見よ!勇者は帰る
★03-L-2(大ホール)
扨この日のオレ的メーンエベント、バッキャオvsメイウエザー、じゃなくてラーンキvsラーンキvsクルコン家族総出の4番勝負!
構成をドゥカイがしたのかラーンキがしたのか或いは二人で取りきめたのかは知らないが、ドゥカイの日本初演2曲はそれぞれバッハの協奏曲とセットで、まるでその一部を構成するように演奏され、それが実に効果的。終演後のカーテンコールでラーンキがしきりに客席に手招きをするので振り返るとドゥカイご本人がそこに居られたところからしても彼の指示なんやろねきっと。素晴らしい。
家族で演奏するちゅうのは、アシュケナージ親子なんか見ても思うがどうなんやろ。オレは親と一緒に仕事するのは凄い嫌、というか気持ち悪かったけど、3台のピアノのための・・・で出てきたフュロップ、両親に囲まれて真ん中で弾く彼の背中がなにを語っているのかまでは分らんかったが3人での演奏は素晴らしかった。これで実は家族崩壊中とかならもっと面白い。
総じて、LFJというお祭りならではのプログラムであることは否定のしようが無いが、それでもやっぱり名前はどうにかして欲しい。コノ国コノ人々のクラシカル音楽にも、それ以外の芸術と比べても、学び、創り、楽しむために積み重ねてきた歴史がもう十分にあると思うし、だからこそドゥカイやラーンキに限らずココを信頼して新作発表世界初演とする世界の作曲家演奏家達が居られるわけやから。
ラーンキ・デジュー/クルコン・エディト/ラーンキ・フュロップ/ケラー・アンドラーシュ/コンチェルト・ブダペスト
ドゥカイ・バルナバシュ:上限の月のライオンの井戸―赤―2台のピアノの為のポエジー(日本初演)~
バッハ,J.S.:2台のハープシコードのための協奏曲#1ハ短調BWV1060ピアノ版
ドゥカイ:儚さと永遠―笑顔の裏の涙―3台のピアノの為の2つのカノン:J.S.バッハの思い出に(日本初演)
バッハ,J.S.:3台のハープシコードのための協奏曲#1ニ短調BWV1063ピアノ版
バッハ,J.S.(ドゥカイ編曲):コラール前奏曲「最愛のイエス・キリストは、私たちは」BWV7141台と3台のピアノ版(世界初演)
同:3台のハープシコードのための協奏曲#2ハ長調BWV1064ピアノ版