これが前回ご紹介のヘンシェル-ヴェグマン誕生の強い動機となったディーゼル動車列車、空飛ぶハンバーグ事フライング・ハンブルガー（フリーゲンダー・ハンブルガー。）
正式にはクラス・SVT８７７。この形式としては連接式２両編成で登場し、その姉妹車両は小改良を重ねながら３両、４両と長くなってゆきました。
その流線型のスタイルは風洞実験に基づくもので、当時最も豪華といわれたラインゴルド号と同じカラーに塗られゲルリッツ車輌機械製造処から１９３２年に登場。
試作第一号の当編成は２基の１６気筒マイバッハエンジンから合計６０４キロワットの出力を得、営業最高速度時速１６０キロ、評定平均時速１３２キロメートルで営業を開始しました。
３両編成の量産型姉妹編成ライプツィヒが１９３６年２月当時の世界記録時速２０３キロメートルを、さらにSVT137 155編成が３９年６月に時速２１５キロの新記録を達成しました。
主に仕事に速度を求めるエグゼクティブ・ビジネス・ピープルをターゲットとし、そのため全９８席はすべて２等のモノクラスとし、さらにビュッフェとして４席が別に設けられました。
現在SVT１３７編成のみライプツィヒ駅構内で保存されています。
つづく