父のうた | asuaritoのブログ

asuaritoのブログ

あすありと思ふ心の・・・





海に出て木枯帰るところなし


昭和19年
山口誓子さん
伊勢で療養中に詠んだ句。

人々の気持ちに伝わるものは
多くのかたによって語り継がれている。

素直に受け取れば、伊勢の海で、、
と思う。
しかし、この句には背景があった。

片道の燃料を積んだ特攻機。
木枯しに特攻機を見た。という解説があったのを記憶している。

この句を、思わぬところで目にした。

志を同じくするかたが著者を讃え添えてあった。

著者は佐高信さん。

11月に
佐高信評伝選の発売が始まった。

予約のときは知らなかった「特典」を
第1巻発売後に知った。

書店に、問い合わせてみた。
「特典」いただけるらしい。

特別巻。「父のうた」
ご自身のことを語られない著者であり、読みたい気持ちマックス。

12月は第二巻の発売。
装丁本で、ずっしりと重みがある。
全七巻。

最も楽しみにしているのは
第七巻。

「特典」という非売品は、第七巻のときにいただけると思っていた。

それが
第二巻と共にいただけた。
出版社の旬報社さん、ありがとう。

巻頭の「はじめに」
ああ。
熱くなった目頭から涙が落ちた。

父の一途で、精進という言葉を思い浮かべるほどの頑張りを見つめた少年は
辛口コメンティーターと呼ばれるようになる。

わたしは、佐高信氏のテレビ番組の記憶は全くない。

講演会を聞いていたとき、すごい記憶力だと敬服し、興味をもった。

辛口ではないと思う。

日本の、まぁ、まぁ、、、
曖昧に過ごしてしまう物事を
ハッキリ言えるかただと思う。

日本の、まぁ、まぁ、精神が
国の最高機関に現れてはいないか。

知らないでいることのほうが
楽しく暮らせると思う。
知ってしまえば、おそろしくもあり、なんとかして変えなければならないことだと思う。

好きなことばかりを選んではいられない。
災難は、思わぬところから、自分の暮らしに影響を及ぼし続けていることがわかる。

情報をあつめる。
日々の暮らしのなかで、不思議なことが起きている。
郵便物にしても、なぜ送り続けるのかを考えてみる。

年金は、毎月払っているのに
もっと加入しませんか。みたいな郵便物。

ずっと続いていたことの意味が、近頃分かってきた。


知りたい。
学びたい。

なぜ、こんなことになってしまったのかと感じること。
政治の歴史、政府がやってきたことで
世の中が変わっている様が理解できた。

佐高信氏のお話しで、最も好きなのは、本田宗一郎さんのお話しと、水俣病と名付けられた
有機水銀中毒症の患者を正面から助けられた医師、原田正純氏のエピソード。

佐高信氏の書籍に取り上げられたかたへの愛情が伝わる。
しっかりと見つめ、話して、判断なさっている。
愛情たっぷりに著しておられる。

辛口と評するかたが多いのは
はっきりと発言する人がいないことを示すのだと思う。


父の記憶を持たない私は
父とは、どういう存在なのか
教えを乞う。

最近、工事にいらっしゃったかたの姿を見て、職人さんだと感じた。

総じて静かな佇まい。
作業にリズムがある。
工事の騒音が問題になるのは、やたらに音が続くからだと思う。

棟梁や、そのお弟子さんがたは
リズムがあった。
トン、トン、トントントン、

庭師さんがたも同じく。

私の父親像は、庭師さんや棟梁さんがた全員だったのかもしれない。

もう一人、父親像がここにある。






追記


友人がたも忙しくしながら

以前と違って、ゆっくりとした年末らしい。


友人から教えてもらったツイート。





志しを共に、不眠不休で奔走したあの時。


元、仲間の憂える気持ちが伝わる。

このかた、お医者さん。

友人たちも知りませんでした。


憂える心を痛めて、悲しむ



佐高信さんは、震災より随分前から、一貫して原発反対を言い続けてこられた。