藤沢周平さん | asuaritoのブログ

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あすありと思ふ心の・・・




作家、藤沢周平さんの作品に
『清左衛門残日録』がある。
四季折々の様子を
美しい言葉で、お見事に表現なさる。
この作品があとで時代劇となって
テレビで放映された。
大好きな脚本家さんだったのだけれど
なんとなく…
書籍で感じた風景の美しさ
感じとれたこと…
なんとなく違うのだ。


今夜、藤沢周平さんの作品を映画化されたのを
テレビで放映された。
主人

手伝いの男性
友人
上司
師匠

主人は、お上のお膳の毒味役目。
赤貝の刺し身は季節によって猛毒があるという。
毒味で中毒をおこした主人は、3日間高熱にうなされる。
目が覚めたとき
主人は失明していた。
外に『蛍』は飛び交っているか?
主人の問いに、妻は飛び交う『蛍』を目で追いながら
「いいえ、まだ蛍はでていません」。


何かがあると集まる親戚。
指図はするが手は貸さない。
妻は親戚の集まりに一人で出向き
『お願い』できる上司へお伺いをたてるよう告げる。
生活の糧を『陳情』すること。


妻は上司の住居に出向き『陳情』する。
後日、主人のもとに『お上』から
毒味のお役目で光を失ったのであるから…
今でいう労災保険のようなお沙汰があった。
妻は、うつ向いたまま聞いている。


親戚のオバチャンが
「妻が茶屋に出入りしている…」
と、知らせにくる。
主人は手伝いの男性に、妻の外出の際、あとをつけるよう命じる。
手伝いの男性は、主人の妻が茶屋へ入っていくのを見てしまう。


あとをつけられたことを察知した妻は、主人に『事の成り行き』を全て語った。
主人は妻を離縁し、その夜のうちに家から出してしまう。


主人は、友人から
お上の『お沙汰』の成り行きを詳しく聞き
妻は上司に『騙された』と確信する。
主人は師匠のもとへ出向き
剣術の指南と、武士の思いを再度受け、上司との果たし合いを決意する。


妻の『たすき』を額に縛り、妻の『仇打ち』をする主人。
腕を斬られた上司は、果たし合いの相手を語ることなく割腹。


庭の掃除をする手伝いの男性が主人に問う。
「飯炊きの女中を雇いたいのですが…」
妻と離縁したのち
お茶も、ご飯も美味しくないと嘆く主人。
『女中』を雇うことに承諾する。


夕げの膳から
ご飯を食べた主人。
手伝いの男性に
「おまえが炊いたのか?」
手伝いの男性は
「芋ガラの煮物です」と、茶碗に渡す。
煮物を食べた主人が言う。
「この煮物を作った女中を呼べ」


手伝いの男性は、主人の妻を「女中」としてよんでいた。
主人が妻に言う。
「よく帰ってきてくれた」


藤沢周平さんの作品を
もう一度読みたくなった。


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