《3日目》
昨日この日使うきっぷを引き換えておいてよかったです。コンセントが合わずスマホの充電ができなかったため、きっぷ予約内容のスクショが出せず。さらに出発までの間、香港を観光しようかと思いましたが、地図も見られない![]()
ホテルからの眺め
頼りはMTR(香港地下鉄)の路線図のみ。前回使った香港の🆋カード(香港版suicaの八達通)の残高があったので、MTR南港島線に乗りに行くことにしました。
前回建設中だった路線は2016年末に開通。香港島の北側から"鴨脷洲"という島まで結ぶ全長7.4kmの短い路線。鴨脷洲への海越えにかけて地上(高架)区間を走り、そこからは海に浮かぶレストラン"珍寳王國Jumbo Kingdom"が望めます。
終着海怡半岛は地下駅。駅を出ると香港中どこでも見られる高層マンションが立ち並ぶ住宅地。遠方から眺めたらすごい規模のようです。しばらく海を眺めてすぐ移動。
すぐそばにあるバス停の行先は銅鑼湾方面。景色も見られて楽しい二階建てバスに乗って、昼食は本場の広東ラーメンを味わったりと、発車時刻までの短い香港観光を楽しみました。
MTR(地下鉄)と香港西九龍駅の乗換駅は■西鉄線柯士甸駅か■東涌線■機場快線九龍駅。今回利用した九龍駅はショッピングセンター直結、そのまま高速鉄路の案内に従って通り抜けていきます。
事前購入なら見る必要ないですが、香港西九龍からは頻繁に運行されている広州・深圳方面と数本の長距離列車。
近距離列車
深圳北 66往復 (広州南発着含む・この他福田発着あり)
広州南 34往復
長距離列車
厦門 3往復 北京西・上海虹橋・天津西・福州・汕頭・重慶西・昆明南・南寧東 各1往復 (他区間便あり) (2019年の時点)
1日1往復の直通でなくとも香港から中国各方面へは、東鉄線で羅湖を経て深圳から各方面、香港西九龍から深圳北もしくは广州南で乗り換えなど、ルートも本数も多様です。(香港直通列車を香港西九龍駅で発券すると手数料がかかります。最高30香港ドル)
ということで出境審査へ。中国の場合は荷物検査と2つの改札、ここではさらに2つの出入境(国)※審査が加わる手間と、混雑状況も予測できないのが難点。それが隣の駅に行くだけでも毎回となればかなり面倒です…。中国側としてはこの煩雑さを解消したいところなんでしょうけど。※一国二制度の関係上、本文では出入国ではなく出入境を用いています。
さて、香港西九龍駅の開業は単に高速化に伴う移動時間短縮だけでなく、出入境審査の方式が改善され、これは中国側にとって大きなメリットとなりました。中国と香港を結ぶ直通列車は以前から走っていますが、従来の方式は…
中国側の各駅に口岸 (出入境審査場・イミグレーション) を設けなければならず、運行区間と使用駅が制約されます。越境専用車両ゆえ区間利用できない運用的ネック。駅では検査場と審査官の配備に加え、一般客と越境客とをホーム・改札とも別々にする煩雑さと構造的ネック。それが長距離列車の隔日1往復となれば尚更。
また、乗客は中国・香港側で出境審査を受けてから到着まで、一切車外に出られない軟禁状態となります。
それが、香港西九龍駅に中国側の口岸を置き、香港側口岸と一括で行えるようにしたことで、中国側の各駅に口岸を置く必要がなくなり、中国国内のどの駅へも直通運転が可能に、また中国側の駅で国内間利用者と同じく扱えることで、香港発着であっても中国国内区間利用(例:深圳北~桂林西) ができるなど、乗車効率も向上しました。(この一括方式は"一地両検"と呼ばれます)
中国側にメリットがある反面、香港側にとってこれは脅威となりました。香港領地内の駅に中国の口岸が置かれることはすなわち、中国の法律が適用される領域が香港の土地に存在するようになったこと。駅構内に香港と中国の境目が相互出入境審査場の間にあります。(昨日写真の削除を求められたので、ウィキペディアより頂戴しました。)
Border between Hong Kong Port Area and Mainland Port Area at HK West Kowloon Station
Wikipedia user -Wpcpey 様より
ということで免税店・中国側入境審査を済ませ、今ここに立っている待合スペースは、中国の法律が適用される領域すなわち"香港の土地にいながら中国にいる"ことになります。そうなると、この先、列車が発着するホームも車内も、中国本土まで貫く香港直下のトンネル内部も中国の領域ということになります。
地上からは想像できない11面19線を有する地下ホーム。今後の需要を見越してだと思いますが、ただの観光利用と中国は考えてないでしょう。一帯一路構想のアメとムチ、高速化の恩恵を与えつつ中国の勢力がじわじわと香港へ押し寄せている恐怖をこの駅で感じます。
先頭車両やトンネルを撮ろうとするも、壁で塞がれています。前に紅磡駅ホームで撮っていたらめちゃくちゃ怒られたんで、たぶんここでも注意されると思います。
大人しく乗車し、香港を出発!この列車も深圳都心直下の福田駅は通過、国境の長いトンネルを抜けて"も"中国へ。
トンネル内は時速200kmほどでしたが、徐々に速度を上げ広州までは時速300kmの高速走行。
香港西九龍からちょうど1時間、広州南駅。都心から約20km(地下鉄で所要約50分)ほど離れた所にあります。
食べる癖がつくと食欲が増す元気な胃腸…。車内は高めなのはわかっていても、値段も見ず購入した香辣鸡块弁当は日本のコンビニ弁当を上回る40元(670円)のぶっとび価格。けど本場の中華弁当はウマイい。広州を過ぎてからは大体250km/hぐらい、単調な車窓を飽きもせず眺め、
南寧東に到着。今回高速での香港直通に初めて乗りましたが、一地両検方式を体験した以外は日本の新幹線と同じ。でも客車列車で深圳からここまで15時間半(快速)かかることを思えば、直通で4時間は革命的と言えます。
国家の威信をかけ推し進める鉄道高速化により、今後どうなるかわかりませんが、長距離客車の存続は時間の問題。高速鉄道に乗った後で言うのもなんですが、乗ってわかったこと。"中国の鉄道"を味わいたいなら断然、客車列車をオススメします。
南寧東駅から西方、南寧駅方向を望む。あと一駅走ってくれたら楽なんですが…。
初めて訪れる都市の、駅前広場の不気味な美しさに震えながら、南寧駅まで地下鉄で40分かけて移動。
翌日のベトナム行きのきっぷ購入のため南寧駅に行く必要があります。南寧駅は中国の発展に取り残されたような90年代の面影そのままに、駅前も行き交う人も怪しげ。外国のこういうアブない雰囲気、嫌いじゃないです(笑)
きっぷうりば。向かって一番左に香港行・外国語専用窓口と書かれていたのでそこで購入、口頭で"明日のハノイまで"でも通じ、パスポートを提示すれば手慣れた様子で発券してもらえました。
無事明日のきっぷを購入できてひと安心したところで、南寧駅の地下街でピーマンとホルモンの炒め物。今日はホテルを出てから食事と列車待ち時間以外、ほぼ身体は移動し続けていました…。
その後は、今晩の宿泊地、南寧の老街(下町)、一駅先の朝陽広場へ。大晦日とあってイベント大好きヤングだらけの地下鉄は大混雑。
ホテルに荷物を置き、再び外へ出れば大晦日のカウントダウンなのか人が集まっています。デパートの壁面で作業する人、これを期待して三、二、一の掛け声も遠慮気味に新年を迎えるも、ただの飾りつけだったようで何も起こらずガッカリして帰る人たち。地下鉄でさえ捌ききれないあの混雑を見れば、イベントできない理由がわかります。
新年を迎えた夜の朝陽広場付近。
ホテルの前で烧烤(串焼き)を焼いていたので注文しました。新年が明けても懸命に働く人たち。中国人の方々は本当に逞しいです。
(2019年12月31日)



























