大きな変化がない2017年のダイヤ改正で心にゆとりができたので、暖かい静岡へ行こう思い立って富士山を見に行くことにしました。珍スポット探しも忘れずに…。
静岡市と伊豆の短絡ルートとして利用される清水港と土肥港を結ぶ駿河湾フェリーは2013年、航路が県道に指定された"海上県道"。佐渡(R350)・大間(279号)などの海上国道は全国27路線もあり、ほとんどが航路で結ばれているようですが、海上県道はこの県道を含めてわずか6路線しかありません。(※海上部に航路があるか不明) ということでその珍しい海上県道を船で渡ってみることにしました。
これに乗るために利用した"富士山満喫きっぷ"。片道2100円もするフェリーにです、首都圏からだと熱海(国府津)~清水の往復に、この駿河湾フェリーに乗り放題でズバリ3070円はかなりお得すぎるというか、真面目にフェリーのみ片道2100円で利用する人が損をしてしまうようなこの価格設定は一体
ということで、この海上県道へいざ乗船 天気はいいけどとても寒い
船内の様子。徒歩利用者は先に誘導されるため、いい席を確保できます。
車利用の人が入る前の甲板のようす。風がまともに当たってすごく寒い
海鳥が追いかけてくるところ。
甲板にもある223(ふじさん)のヘキサですが、残念ながら山頂が雲に隠れてしまった富士山。と通常の県道に立っている仕様だったらもっとテンションが上がりましたが、観光仕様となっています。また、ほかの海上国道や海上県道は(道路~航路(海上区間)~道路)のように陸上部に道路がありますが、この県道223号は現在、陸上部に道路を持たない点が他の路線との大きな違いです。
もとはフィリピンの島だった異国への渡航を妄想しながら土肥港へ到着。下船しない遊覧利用(往復)だと正規料金2710円ですが、それでもJR利用の効力もある富士山満喫きっぷの方が得。今回はせっかくなので下船して土肥を散策することにしました。でも、
この日はとにかく寒くて、正直、下船したくなかったですしかも次の便まで約3時間 どこで潰そうかとさまよっていると道路の土肥金山の案内に従って、この龕附天正金鉱に目が留まりました。ここならさむ風を凌げそう、でもなんだかあの時と同じような入っていいものかと躊躇してしまう微妙な雰囲気 に入坑料も高めでしたが、
せっかくなので入ってみることに。
案内してくださったのは杖を持った年配の方。何百人も案内した"慣れ"を感じる饒舌ぶりで、説明に追いつくのがやっと 小判の価値の説明から始まり、
いよいよ中に潜入
天正とは元号で(西暦1577年)、その時代にノミを使って手掘りで掘り進めた金鉱の跡。所々天井と対に床に黄色く延びる亀裂が鉱脈で、ネタバレ防止のため肝心なところは伏せておきますが、松明を用い、かすかな明かりを頼りに掘り進めた狭く過酷な坑内で、空気の循環をよくする工夫が随所に見られ、
最奥では"龕"が祀られていますが、この鉱脈という亀裂(割れ目)を女性の象徴である""に例えているようです。肝心なところは伏せておきますが 宝に恵まれますようにという願いが"金"も"子"どちらにも当てはまっているところに当時の人々の粋が感じられ、日本人のアングルは昔も今もブレていないなと感じました
坑内を出て、当時の精錬所跡や、財閥との関係、この地名と金鉱に関することなど最後まで興味深い話をしていただきました 最初は怪しかったですが…
そして、それでも時間が余ったのでさらに先にある土肥金山のテーマパーク施設(←道路が案内していたのはここだと思う) にて明治の時代にここで採掘された金鉱石が四国の四阪島に運ばれ製錬されていたという資料、現在四阪島は閉鎖され無人島になっているということですが、この島もかなり気になります…。
そして14時40分の帰りの便に。
"富士山満喫きっぷ"は日本平にも行けますが、1日ですべてを網羅するのは無理そう。今回は223号メインで、沼津に泊まり、次の日は初の御殿場線。
松田では河津桜が満開でした。
河津桜も見たいところですが、今回は松田から硬券きっぷ利用の"あさぎり"の時刻がちょうどよかったのでホームで観桜して帰りました。
でこの旅は終わったんですが、翌週末も静岡に赴きましたそれは岳南電車の硬券連絡きっぷの発売範囲縮小の情報から。
岳南鉄道吉原駅で販売している"吉原から東京(山手線内)まで"のきっぷ。岳南鉄道の区間を含まないJR線単独のきっぷにしてしかも"硬券"の珍きっぷ。岳南鉄道1日フリー乗車券で沿線を楽しみながらの2週末連続静岡になりました。※ちなみにこの日は休日乗り放題きっぷを併用しています。