覚えてる? | 裏日記

覚えてる?

バスの中で

突然のこと

あなたが彼女の元へと

車を走らせるまで

あと1時間

停留所に着くまでが

私に残された

あなたとの時間だった


愛しく待ち焦がれたあなたとの

初めてのデートは

彼女の目を盗むために

思いがけず遠出


私は息が出来なかった

あなたが痛いくらいに吸う

なぜか

望んだものではなかった

安らぎという要素を全く欠いていた


そんな始まり

私の小さな部屋で

体を重ねた

あなたの肌に

わたしの全てが吸われていく

そんな感覚


あの夜

鳴り止まないコール

やさしい音色

寝付けなかったのは

あなたが眠れなかったから

はじめて見る

あなたの肩が

青い光に照らされていたのを

覚えてる


今も変わらない

青い光に映し出された肩は

規則正しく波打って

慣れてしまった感覚に

少し

倦んだ気持ちになる