豆知識3 皮膚がんのセミナーを聞いて 2012年1月21日 秋葉原UDXにて | 悪性黒色腫・メラノーマをぶっとばせ!

悪性黒色腫・メラノーマをぶっとばせ!

自分にとって人生の転換期となった2011年。仕事、結婚、そして将来と夢いっぱいの中、突如現れた悪性黒色腫…
すべての予定は狂ったけど、悪性黒色腫によって自分は大きく生まれ変わってやる。でもそのまえに、こいつだけはぶっとばさないと…

ここでいったんブログを脱線して、先日行った皮膚がんのセミナーについてご報告致します。
話をするスピードが早く、メモが取れなかったり、聞き取れず不十分かもしれませんが、
ご了承ください!分かる方いれば訂正をお願いします。

NPO法人キャンサーネットジャパンの活動の一環で、国立がんセンターの皮膚腫瘍科の山崎直也先生を招き、皮膚がんのセミナーが行われました。一緒に参加された方、ありがとうございます。
私の第一印象としては、「あれ?よくしゃべるなー」でした。がんセンターに通う僕にとって、山崎先生は非常に身近であり、普段は寡黙で必要以上な事はあまり喋らないイメージでした。
ところが、会場には笑いあり、プレゼン資料には面白い写真あり、さらに俺は話好き発言!
なるほどこういう人ではないと人の命は救えないんだなー。

「すべての活動は、がん患者のために」
がんセンターの基本理念の基、セミナーは始まった。このセミナーは患者だけでなく家族、医療関係、全く知らない方などがおり、基本的な事から新薬の事まで話してくれました。
なので一部省略しますが、印象に残ったものから書いて行きます。

○2011年、初めてがんセンターでの悪性黒色腫の初診患者が100名を超え、年間で126人となりました。
(例年は70~80人くらい)
○昔はいじったり部分切除は禁止とあったが、適切な治療のために切除し厚さを測ることは必要である。
○予後因子として重要なものは、厚さ、潰瘍があるか、センチネルリンパ転移があるか。
○放射線治療はなかなか効かないとされているが、脳転移、骨転移の時に治療するガンマナイフ、サイバーナイフは一定の効果が出て来ている。
○インターフェロンを打っていくと全身の抵抗力が上がる事がある。その時、体に白い斑点ができると良い兆候である。理由は正常のメラニン細胞に攻撃をしているためで、黄色から白色に変わるのである。
○新薬について
・MAGEーA3 治験についてはここ三年間、日本は参加すらできなかったがようやく参加となる。七人の患者を出し、日本でも治験ができると世界にアピール。山崎先生は年間で4回にわたり厚生労働省に赴き、未承認薬の使用を認める働きに務めているそうです。
・イピリマブ 現在、厚生労働省に承認を認めさせている薬。アメリカでエビデンスレベルが高く、効果に期待。免疫の薬の一部で上手く行けば今年中に治験を行える予定。
・ベムラベニム がんの成長システムを遮断する薬で、基本的に投与したすべての人に効果があった。これだけ効いた薬は今までない。今年中に治験を行う予定だが、アジア人では使える人はおよそ三割。Vー600を持ってないと使えず、アジア人では三割くらいしかいないのだそうだ。
○前に話題になった三重大のニキビ菌を黒色腫に注入して、白血球で倒すやり方は考え方としてはあり。
今後見守る必要があるとのこと。
○リンパ性転移と血行性転移の割合は8:2。

以上です。基本的な事も多かったですが、先生が直接おっしゃって下さったのは良かったです。新薬には期待したいですね。
最後に参加者から6センチ程の痣があるという報告があり、セミナー後、早速、その幹部を診た先生はさすがだなと感じました。

そんな国立がんセンターは本日、創立50周年を迎えました。