福島へ3 南相馬市小高区 | 浦野英樹オフィシャルブログ Powered by Ameba

福島へ3 南相馬市小高区

4月下旬に宇都宮へ仕事に行く機会があったので、福島県南相馬市まで足を伸ばしてきました。南相馬市は、南部の旧小高町エリア(小高区)は、福島第一原発20km圏内ということもあり、私が訪れた10日前の4月15日まで警戒区域として立ち入りが制限されていました。


県道20号線から南相馬市の市役所近辺の原町区にはいりましたが、一見、普通の町のように人も車も行き来しています。(もちろん目に見えない部分で、震災の影響は大きいと思いますが。)しかし、震災後約1年間立ち入りが制限されてきた小高区に入ると様相は一変。人も車もほとんど見かけず、最低限の道路の片付けは済んでいるのでしょうが、震災後そのまま放置されてきた家屋、流された車が目に入ります。


浦野英樹のおまけ

小高駅を越え、海岸沿いの塚原近辺に行くと海岸沿いである為、津波で流された傷跡がまだ、そのまま残っています… 



浦野英樹のおまけ

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この後、さらに南下し、立ち入りができない浪江町と隣接する浦尻地区へ


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写真の中央は湖のように見えますが、津波の海水がそのまま残っているものです。地図を見れば農地のようですが、道路もあるし、民家もあるようです…


最後は小高駅周辺の商店街へと向かいます。道路は最低限の片づけはしてあり、危険箇所の表示はありますが、陥没したままのところも多いです。


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駅前の商店街。古い建物が多いため、崩落したり、傾いた建物が目立ちます。今から正確な被害状況を把握するといったところでしょうか。住民の方は片付け等の為、建物にはいる必要があるかもしれませんが、一見大丈夫そうに見えても、震災後1年放置+その後の余震でかなり危険な状態にある建物も多いと思われます。



浦野英樹のおまけ

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小高駅の駐輪場。3.11そのままの状態です。ここから自転車に乗って帰宅する予定だった方はその後、どうなったのか…


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洋菓子店と思われる店舗。本当に小高で復活できる日がくることを私も祈ります。


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今回、南相馬市で20km圏内と圏外のエリアを見たわけですが、1年間で一見普通の町に見えるまでになった「原町区」と、震災後時間が止まってしまった「小高区」の格差があまりにも強く印象に残りました。


恐らく小高区の皆さんは「原発さえなければ…」との思いは強いと思います。言葉に出す出さないは別にして… 


正確な被害状況の把握も復興に向けてのインフラ整備もこれからだと思いますが、「1年間何もできなかった」住民の皆さんの無念を、政治や行政にたずさわる人間は絶対に忘れてはならない と感じました。