【 アドラー心理学:06 】

 

  「承認要求」は

  すててしまおう

 人から認め天来たいという欲求は

 誰でもあるものです。
 しかし、そればかり気にするのは

 問題です。


・承認要求にとらわれる危険性

自分よりも下の立場にいる

相手に対して、横暴な振る舞いを

するのはもちろん問題ですが、
自分よりも上の相手に対して、

「認められたい」と躍起に

なるあまり、卑屈になってしまうのも
いい傾向ではありません。

褒められてうれしく思うは、

おかしなことではありません。
誰でも「承認欲求」というものがあり、

「誰かに認められたい」と思うからです。

しかし、「褒めてもらいたい」という

考えには、問題も生じます。
アドラー心理学では、

こうした「褒める」ということが持つ
危うさについて指摘しています。

褒める・褒められるという関係が
横ではなく縦でないと起こりません。
褒めるということは能力のある人が

能力のない人に対して「よい」という

承認をし、評価することだと

言い換えられます。
アドラーが推奨する

理想的な関係性は、信頼を持って

お互いに協力し合える「横の関係」です。
この関係の先には「褒める」ではなく
勇気づけ」という行動が生まれます。

もちろん礼儀やマナーは必要ですが、
それは相手を上に見るか、

下に見るかとは無関係です。
しかし、褒められるということは、

自然と自分を相手よりも
下に置くことになります。
それでは相手との対等な

関係にはなれません。


・自分の人生は

 自分自身が納得できてこそ

いつも、

「他人からどう評価されているのかが気になる」
「悪い評価をされたくない」という

意識にとらわれている人は、
それが自分のすべてになってしまいます。

他人からどれだけ認められるか、

いかに評価されるかだけに
目標にしていると、

自分がどれだけ頑張ったとしても、
それが「認められた」と

感じられなかったときに、
大きな喪失感や絶望感を

味わうことになってしまいます。

中には、認められることが

目標になってしまったせいで、
人に注目され、褒められそうな

ことであれば率先してやるのに、
目立たない善行には興味が

ないという人までいます。

他人からの承認を

求めてばかりいる人は、
本当に自分のやりたいことを

できているのでしょうか。
それではもう、

他人から操られているだけの

人生と変わりません。

本当に大切なことは

「認められる」ことではありません。
たとえ認められなくても、

自分と仲間たちのために働きかける
「他者貢献」こそ重要なはずです。
他人から認められるのではなく、

自分を認められる人になりましょう。
人にはそれぞれの人生の目標があり、

それをどれだけ達成できるかが
重要です。

縦他人から認められなくても、

自分の力でやりたいことをやり、
自分自身が納得できるように

頑張りましょう。
じぶんがどれだけ貢献できたか、

一番よく知っているのは、
他でもないあなた自身なのです。