7月×日
東京を魔物から守れ!
インスタで紹介する本を読み直していて、
気になった。
スカイツリーと東京タワーという2つの新旧の電波塔は、
首都東京を守る位置に建てられている、
というくだりだ。
なるほど東京タワーは増上寺の寺領にあり、
スカイツリーは浅草寺の寺領下にあたる。
増上寺は江戸城の裏鬼門にあたり、
東京最古の寺、浅草寺は鬼門だ。
この2つの古寺がはるか江戸を守り、
いままた新たに電波塔として首都東京を守る。
そう云えばこの本には上野の西郷隆盛像と将門塚、
あるいは遠く富士山と筑波山も関わってくる。
京都でさらされた叛徒将門の首は白光を発しながら東に飛んだ
とされる。生まれ故郷筑波山の手前に向かったのかどうかは定かではないが、
怨霊となった将門が暴れ出さないようにと鎮めた首塚…。
夢野久作が喝破したごとく東京はまさに魔都であろうか。
7月×日
6月が終わり新しい暦となった。
一気にいろんなことが押し掛けてきた。
自分のこともそうだが、
周囲も騒然とし始めた。
Tさんはパワハラで攻め立てられている。
「このひとはパワハラをしています」と
同僚が彼女を会社に売り、
会社は彼女をやめさせようと「回答書」なる
書類に署名することを迫る。
1枚は書いた。
でも二枚目と三枚目は「あれっ」と感じたという。
3枚書いたら「始末書」3枚と同じ効果がある。
こんなスタッフだから馘首するという大義がたち、
名分となる。
彼女の闘いはどうするか。
タロットカードから1枚選んだのは「女教皇」だ。
裁判だ。
ならば冷徹な女性弁護士だ。
冷静に戦おう。
わたしは彼女を鼓舞し、駆り立てた。
彼女も戦う道を選んだ。
同じ日の夕刻、Мさんから電話が来た。
Tさんとは逆の立場だ。
パワハラにあっている。
7月×日
沢田研二の評伝を読んでいて、見つけた言葉。
沢田をどのように時代に対応させるかを
スタッフは考えていた。
このときあるスタッフの考え方が開陳されている。
「これは阿久悠さんから学んだことなのですが、沢田研二という
アーティストを通して時代に何を投げかけたらいいのか、
ジュリー自身は姿かたちも声も同じなのですから外的要素で変化を加え、
新しいものにチャレンジしていこうと考えていました」
この采配は、如何にも古い占い師を売り出す際にも、
これをどう世間に売り込むか、と通ずるものがある。
誤解するな。
これは断じてわたしのことではない!