6月×


 

沢田研二の評伝を読んでいたら、

GS(=グループサウンズの略)が日本を席巻し始めたころ、

女性週刊誌が相次いで発行され、

少女漫画はその傾向を

母と子の別れと再開の話から、

ラブストーリーへと大変化をとげ始めた、

とあった。

 

さらにその当時はやり始めた星占いが掲載されるようになった、

とある。


 

60年代ということは、多分光文社の『カッパブックス』あたりで

西洋占星術と題された本が出て、それがブームの火付け役になったのでは、

ないだろうか。

このころから誕生日と星座、あるいは血液型占いなど、

新しい占いが登場してきたような気がする。


 


 

6月×


 

「最近、なんどやっても死神ばかり出るんです」

Sさんは笑いながら話す。


 

10年ほど前はご主人の家族との確執があって

「もうあいつとは別れる」と心に決めて、

タロットカードを開くたびに「塔」が出たものだ。


 

「あのときと一緒ですね」

今度の占いはご主人のことでもご主人の家族のことでもないようで、

ご自分の家の相続問題のよう。


 

自分の両親は当てにならないし、

身内となったらこれが問題で、

何もしないばかりか、

邪魔をする者さえいる。


 

「相続どうなるか?」

で占うといつもきまって死神の正位置。


 

「もうやめろと云うことですね」とSさん。

 

いや、それは違う。

やめなさいとカードが告げているのは

相続問題で悩むこと。


 

もう、そんなものほおっておいたらどうですか。


 

多分カードに言葉が喋れたら、

こういうだろう。


 

6月×


 

テレビで男子バレーボールの対スロベニア戦を見た。

スロベニアは読みから「スロバキア」と間違えやすいが、

スロバキアはかつての「チェコ・スロバキア」が分離独立した国であり、

このスロベニアもまた独立国だが、それはユーゴ紛争の後に生まれた国である。

敢えて区分けするなら「バルカン半島」だろう。

 

ヨーロッパの火薬庫ともよばれたことのあるこの一帯は、

もしかしたら「ウクライナ」も含めることが可能化も…

と思ったりもする。

 

スロベニアはイタリアの北の端の東側に位置する小さな国だが、

旧ユーゴの国々はセルビアにせよ、クロアチアにせよ、

スポーツ強国が少なくない。


 

スロベニアはこのバレーボールネーションリーグでも

予選では第一位だった。

試合は準決勝で3セットを連取して日本が勝利した。

(決勝ではフランスに敗れて2位に終わったが…)


さて、

試合のことではない。

日本人選手の躍動に拍手を送っているうちに気がついた。

 

ホクロだ。

 

魚尾にあるものがいる。

臥蚕にあるものがいる。

観骨や鼻の横にもある。

もちろん顎や食禄もある。


 

ホクロの勉強をするにはテレビが1番かも

と思ったのが、バレーボール観戦の一番の収穫かも…。