2月×

 

雨。

 

金曜日臨時休館だった図書館には、日曜日に行った。

午前中文化センターのタロット教室があったので

帰り図書館へ回ることにしたのだ。

統計の本ともう一冊は月村良衛の『半暮時』

月村と云えば「機動警察」シリーズがあるが、

いやなにわたしの「娘に読ませたい一冊」100冊のなかには

月村の『土漠の花』がある。

月村は文体は固いがストーリーはこなれていないけれど

筋立てに骨太さがあり、そこに魅かれている。

 

今日くらいから読み始めようと思っている。

いまは地下鉄で池波正太郎『銀座日記』

読んでいるのだが、残すところ50頁。

 

朝、事務所に来る途中、白い雨合羽姿の多くの警官を見た。

小ぶりのコンサートホールの入口で何事かをしており、

規制線のロープのこちら側に何台かのテレビ局のカメラがあった。

しばらくたっていたら一人の警官が近寄ってきた。

一瞬身構えたが彼の目は笑っている。

わたしの耳元で「規制はもうしばらくかかりそうです」と囁いた。

 

ネット検索したら数日前にこのあたりで殺人事件があったようで、

もしかしたら犯人の現場検証なのかもしれない。

この殺人事件は誰かがスマホで逐一撮影しており、

男が何度もさされるところを写し出していた。

刺した男は刃渡り50センチはありそうな牛刀を両手に持って

倒れて血だらけになった相手を刃物で殴り、倒れた相手に対して

所かまわず刺していた。

その生々しい映像は今でも残っているはずだ…。

 

 

今日はインスタライブ

カメラをまわすH君と2人で半時間ほど撮影した。

4月から新しく始まる文化センターの新講座の宣伝が

メイン。

そのあと、朝の警察官の話もインスタライブで話した。

 

お昼は2時くらいになったが、いつものパスタ屋に電話して

出掛けた。

途中、こども食堂のマスターと顔を合わせた。

「毎度!」と声をかけてきた。

お店の外で話をしたのは初めてだ。

 

お昼はピザ。

時間がずれているせいか半分がいいところ。

無理しないで、残した二切れを包んでもらった。

 

2月×

 

修理に出してあったモンブラン(万年筆)が昨日返ってきた

試し書きしてから代金を振り込んでくれ、と但し書きがあったので、

書いてみた。

ペン先はスムーズに流れ、インキの出も良い。

ATМから代金を振り込んだが、

関東の地銀だったせいか、

なんと770円も振り込み代金がするではないか。

 

ともあれ、丁寧な仕事だった。

いま使っているプラチナ万年筆に修理が必要となったら、

ここに頼むつもりだ。

 

下の弟からメールがあった。

相続税の仮納付が必要だ、という。

詳しく聞くために電話した。

納付期限が迫っている。

早く決着がつかないといろいろと大変だ、

気分も落ち着かない。

「遺言状を書いておいてくれたら…」と歯ぎしりしてもいまさらどうにもならぬ。

(易断でも立ててみるか)と本気で思った。

 

華子先生は今年まだ一度もインスタに顔を出していない。

先生の体調を忖度してのことなのだが、

電話したら「大丈夫よ。出ていくぐらいならへいちゃら」

次週に出てくれるよう頼んだら快諾を得た。

Nさんが八方塞がりだ、と云っていたから、

華子さんの出るときに都合がつくといいな。

 

 

2月×

 

マックに入った。

チョロスを口に運んでいて、思い出した。

先日のことだが、

大きなテーブルの斜め向かいに座った女性が、

右手にスマホを持ち、

画面を見た後、左手の手のひらを眺めている。

この動作を数回行った。

ははん。

占い師でなくともわかる動きだ。

たぶんスマホで手相の画像を出し、

その画像と己の手のひらとを見比べている。

(今日の運気はどうだろう…)などというものではないだろうが、

確かに暇つぶしには楽しい作業だ。

 

そう云えば数日前『飲み屋でウケる手相占い』という

薄い本を買った。

だいたいタイトルで内容はわかる。

著者は心理研究家であって、占い師でも手相見でもない。

内容に期待してはいなかったが、とんでもないことも書いてある。

運命線が土星丘を通り越し、中指を上昇して指先まで伸びていると

「歴史に名を残すカリスマ線」とある。

おいおい。

顔が引きつった。

これは訛伝である。

ま、こうした本ならばこんな内容でも誰も文句は言わないが、

手相に限らず占いの本はことほど左様に酷いものが多く出回っている。

 

「センセ、たかが占い本ですよ。

それも、飲み屋でウケるという注釈付きの」

 

そう云われたら怒りの矛先も収まるか…。