第2木曜は円山生活の会 代表 佐野明子さんです。
実は今週、京都に行ってきた明子さん。ひとつの企画展を終えた後の一人旅。
エルメス祇園店やライカ京都店、そしてKaikado Cafeで京都に息づく伝統や手仕事の素晴らしさを感じて来たそうです!
そんな明子さんの初体験を経験とは・・・イノシシ肉を包丁で捌く!こと。
「やったことないんですけど、アキレス腱や筋とか全部、語りながら触りながら・・・どういう人生をキミは歩んだろう?きっと悪さもしただろうし、この足で山を駆け回って最後はウチに来たんだね。」
イノシシの肉を前にした明子さんは
「深呼吸して包丁を握りました。刀匠 川島一城さんの包丁展の最中に届いたイノシシ肉。川島さんは料理のすべてに命が宿ると考えていて、私も同じ考えです。イノシシ肉を前にした心境はお魚をさばく時の心境とまた違って、”命の移し替え”を感じました。言葉では聞いたことがあってお野菜でも感じていましたが、それ以上に生きていたイノちゃんのお肉を自分の手で筋を取っていると感じました。イノシシは獣害も深刻で友達の農園もイノシシの酷い獣害に遭いました。でもそういう自然に寄り添っていかないといけないんだよね、というお話をしていたので、私たちは自然を受け入れながら、命を移し替えて”いただく”ということに謙虚な気持ちを持たないと、と思いました。大事に料理しました。」
イノちゃんは、醤油・味醂で大根と唐辛子のチャーシュー風煮込み、根菜と何日も煮込んだ重ね煮、捌いたばかりの日はオリーブオイルでソテーしていただいたそうです。
11月は「今月もたくさん嬉しい日がありました」と振り返っていた佐野明子さん。
今年は明子さんにとって、ご主人・宜夫さんとの別れを経験した年となりました
「振り返ってみたら、自分の生き方の心の整理ができた年でした。周りの人に助けられながら生かされているんだなって。私の母から受け継いだ私、宜夫さんの思いを継続する私たち家族もいます。動かされている、生かされているということに少し気付いてきたかな・・・それが私の生きる使命なんでしょうね。私がこれからやっていくこと、経験したことが、どなたかの役に立てばうれしいです。」
「いろんな方がいいことばっかりではないし、思い通りにならないこともあります。でもそんなときに、あるがままの自然な気持ちでいるのは難しいかもしれないけど、自分がこうしたいというより、動けなくなった誰かの想いを受け継いで、私たちが動ける体の内に何かできれば、その方の想いが形になって届くのでは、と。ひとつのことに向き合う時、それをすることの使命、これをすることが生まれてきた意味かな?って思えば勇気が出ます。」
そんな気持ちで来年は新しいことにも挑戦したいと話してくれた佐野明子さん。
来年のご出演は2月の予定です。
今年もありがとうございました。