とある 介護施設 管理者の裏事情 -10ページ目

とある 介護施設 管理者の裏事情

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このブログは、現在某デイサービスの管理者を務めている私が、

日常の業務を通じて、普段押し殺している胸の内を、

愚痴や本音を交えながらお送りする、

さつばつとした独りよがりなブログでございます。

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前回のタイトルであった通りに、小規模の事業所の倒産が


増えてきているというのは、乱立が目立った都市部を中心に


あるものという印象があり、私が現在いる地方では、


それほど影響はないのではと思っているところがありました。




ですが、それは甘い考えなのでしょう。


何も対応をしなければ、淘汰されていくのは、


現状、体力がない小さい規模のところからなのです。




さて、私らが開業するにあたり、


先駆者としてお世話になっていた事業所がありました。




その会社の代表者の方が、本日来所され、


事業から撤退すると決断しとのことで、


今までお世話になったお礼として、


消耗備品をお持ちになってくださいました。


私が不在時の時でしたので、代わりの者が対応しました。




これまで、私の知らないところで、代表と話をしていたようでしたが、


経営状態が厳しく、職員、そして利用者の数の確保も


難しくなり、どうにもならなくなったというのでした。





最近、訪れていて代表と話をしている姿をちらっと


見たのですが、記憶にある、ふくよかで気の強そうな姿はなく


やつれて疲れ切っているような姿でした。




これもまた現実です。



撤退するということは、本当に苦渋の決断であったと思います。



これは、他人事ではありません。



こうならないように、私は何をしていけばいいのか。


もっと真剣に考えていかなければ、明日は我が身なのです。




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ニュースで見た記事の内容ですが、


今年に入ってからの介護事業者の倒産件数が、


昨年を上回り、過去最多となったということでした。




今年の4月から介護報酬が、2.27%引き下げられた結果、


他の業種の景気が回復した代わりに、介護事業に携わる人員が


不足してしまったこと、それに合わせての人件費高騰が、


影響しているとのことでした。




なるほど、リーマンショックなど、製造業が大きな打撃を受け、


多くのリストラ社員が溢れた頃には、福祉系へ流れてくる人材は


とても多かったことがありました。


ハローワークが主催していた、ヘルパー2級資格取得の無料セミナーには、


募集定員の3倍の申し込みがあったのを思い出しました。




結局、その時に介護事業に流れた人材のどれほどが、


現在もこの業界に残っているのでしょうか。




言葉は悪いですが、そうして他業種から流れてきた人材は、


あまりに技量や質に乏しい者の割合が多く、


すぐに辞めてしまったり、トラブルを抱えてしまったケースが


少なくはありませんでした。




そして、今は、介護人材の不足は、深刻です。


人が、本当にいないのです。




これは、当施設が常に人員募集を掲げている中、


最近は本当に声がかからなくなってしまっているのです。




こうなってしまうと、ハローワークの人材担当者から、


あの施設は人がすぐに辞めていってしまうから


やめた方がいいよ・・・なんて、陰で忠告されているのでは


ないかしらと、かんぐってしまうほどです。




さて、今回の倒産件数の主な形態は、


ご存知の方もいるかと思いますが、小規模事業者が多く、


体力がないところから、行き詰っていく様子が見られます。



また、記事では、2010年以降に開設された若い事業者の割合も


多く見られ、安易に介護が儲かるなんてことが騒がれ、


多くの他業種が参入した影響もここにきて表れてきたようでした。




この傾向は、今後も続くとみられています。



小規模は、淘汰され強いネームバリューの高い事業者だけが


また生き残っていくようなら、過去に起きた問題がまた、


再燃することとなります。




どちらにしても、国の方針は、思った風と違った形で、


介護業界に影響を与えてしまっているようですね。





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昨日はいつもより早くに眠気が訪れ、布団の中へ入りました。


深夜に、強い雨音で目を覚ましましたが、


再びまた眠りの中へと入っていきました。




起きる時間に目覚ましをセットしていましたが、


とりあえずアラームを消して、もうちょっと・・・と


二度寝の快楽へと落ちていきました。




そこから、けたたましい電話で、我に返ったのですが、


その間の時間に夢を見ました。




なかなか、覚えているような鮮明な夢は見る機会が


ないので、せっかくなので、誰かに夢占いでも


してもらえればいいかなと思い、せっかくだから、


覚えている内容を書き出してみたいと思います。






初めにみた映像は、川に泳ぐ魚でした。


大きな魚で、それは遡上してきた鮭ではないかと思いました。


そしてその場所も、いまの職場の近くを流れる川だと思いました。


秋には、毎年鮭が遡上してくるのです。


それを待ちわびていた心が夢に反映したのでしょう。


川の形はまったく違った大きな川で、


流れはなく水が滞留しているかのようにも見えました。





そして、次に施設前の駐車場にいました。


アスファルトが黒かったので、雨上がりか


夕方か夜だったのかもしれません。


周りに数名職員らしき人がいたのですが、


誰一人、職員の顔がわかりません。



そして、次の瞬間


いきなり目の前に、白い大きな鳥が、空から降りてきて


私らの前に頭を垂れて、近寄ってきました。


ガチョウか白鳥のように見えました。


それが、一羽だけでなく、数羽降りてきました。


それらは、私が近づいても逃げないので、


私は喜びました。




それは、きっと私が普段から、野鳥と友達になれたらという


儚い希望が夢として表れたものではないでしょうか。




そして、次の場面では、


駐車場に止めてあった送迎車に視点が移りました。


現在、車の数は5台なのに、


夢の中で数えたら6台になっていました。



そして、そのうちの一台の車にかけより、


中を確認してみると、何か小さな計測器のようなものが


モニターに数値を出しながら緊急信号を発していました。



私は、なんとなくそれが放射能測定器だと確信しました。



その数値は一定ではなく、0になったり、急に上昇したりを


繰り返していました。



それを、ただ見守ってどうにもできないところで、


本物の携帯電話の呼び出しで起こされてしまいました。





そうして、朝ごはんも食べずに、車を走らせて会社に向かいました。



夢って、なんでこんなにいい加減なものなんでしょう。



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晴天の中、遠くの山並みが紅葉化してきました。


黄金色の稲穂が風に揺られ、


まるで水面のように波打っていたのが印象に残っています。



稲刈りがすべて終わり、田んぼが裸になると


いっきに冬の到来を実感せざるえなくなります。



この地域は、積雪が多く、


毎年、除雪機を使用し、雪片付けに奔走しています。




そのたびごとに、もっと雪の降らないところに


施設を建てれば良かったのに・・・


と愚痴を頭の中でこぼしているのですが、


どうにもならないことはわかっています。




雪の降る地域は、ただでさえ、雪の降らない地域と比べ


雪対策に費用がかかっていますので、


正直、雪のない地域を、


ずるい!


と、思っています。




せめて、国から冬季の負担割合の平等性とうたって、


低賃金にあえぐ福祉事業所に除雪助成金でも支給されないかなとか


安易なことを妄想しているのです。





さて、今年の雪の降雪予想はどの程度かと


考える時、その指標となるものがあり、


その一つが、カメムシの出現率なのです。




いわれはいろいろネットを検索すれば


出てくると思うのですが、


今年は、やけにこのカメムシの出現率が


高いのです。




施設周りを歩けば、いたるところにその姿を


確認することができ、これはひょっとすると


今年の冬は、大雪になるのではと危惧しています。




異常気象が続くのであれば、


どうか、偏西風が逆に吹いてくれればいいのにとか


降雪のいらない部分は海にでも落ちればいいのにとか、


まこと勝手なことを思うばかりなのです。








今日から10月を迎え、


仕事は職員問題で再び苦境に立たされています。




看護師一人の退職


看護師達の長期休暇申請


正職員のあいつぐ体調不良と手術施行




本当に大丈夫なのかと、大いなる不安が


立ち込めていますが、


成せば成るの、上杉鷹山の言葉に従い


頑張っていくだけです。




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月末の生活相談員の仕事となると、


利用者さんのひと月に利用した実績の集計と


モニタリングという、活動状況の評価を文書として


作成し提出する仕事があります。




その施設が抱える利用者さんの数が多いほど、


その業務は増していきます。



現状、私と非常勤の者が、この業務にあたっているので、


少しでも早く追わそうと、頑張っているのですが、


現場での人手不足を補うために、手を貸したりもするので、


その進行状況は、思いのほか順調ではありません。




出来た書類は、事業所に出向いて届けなければならないので、


仕事が遅れればその分、相手側に迷惑をかけてしまいます。


中には、早く提出してくれと、催促されることもありますので、


あまり急がなくてもいい事業所とそうでないところの


優先順位を頭に入れながらおこなっています。





さて、今日で9月も終わりとなるとさみしいものです。



明日のカレンダーをめくる時に、10月ということを


改めて意識するのだと思いますが、


足早に過ぎていく毎日に、ただ何かをしなければと


心だけが焦りを感じているようです。




今日は、その実績をやりながら、現場の様子を耳にしていたのですが、


どうしても、職員の動きや話し声が耳に入ってきます。




認知症で大きな声を出している利用者の方がおり、


その方をなだめようと、他の利用者さんが話しかけているところに、


職員が、あまり構わないようにと声をかけた場面がありましたが、


「何か言われても、無視していいから」


と言った言葉が耳に入ってきました。




う~ん、それを聞いた時の私の気分は悪かったです。




職員の言葉遣いは、その場で注意しないといけないと、


思ったのですが、言った本人も自覚すらしていないことが多く、


結局、業務の流れを止められず、諭すタイミングを逃してしまいました。





また、利用者さん同士で、口論をしている様子が耳に入ってきました。


「私に構わないで!」


と、認知症の方に対して、苛立った口調で声を出したり、


耳が遠い利用者さんに対して、こそこそ話をしている方もいます。



そうした場面でも、職員が動かないことが多く、


見ているこちらがやきもきしている状態です。




利用者さんに、仲良くねと、諭してわかってくれる方は、


いるようで、実はそんなにいないのです。




そんな、現場の状況だからこそ、


気が散って、あまり今日の業務も進みませんでした。








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今朝からテレビのワイドショーでは、


独身俳優のトップを守ってきていた、


俳優であり歌手でも活躍されている福山雅治さん(46歳)が、


結婚発表をされたという話題でもちきりでした。



イケメンなのに、なぜ結婚しないのか?


気さくな性格で、誰からも好意をもたれており、


深夜ラジオでは平然と下ネタトークを披露したり、


男性だけを限定としてコンサートを開催したりと、


女性のみならず、男性からも多くの支持を得ていた稀な方でした。




これまで独身を貫いてきたことで、


独身の男性達の心のよりどころとなっていた彼が、


ついに結婚・・・となった事で、大きな波紋を広げました。


並みのタレントの結婚発表とは、明らかに違う温度差がを感じました。




同日に結婚を発表を行っていた、タレントさんはなんかかわいそうな


扱いになっていたり、多くの女性ファンの方には、


ショックが強すぎて仕事を休む人もいるのではと、


テレビの解説で紹介されていたのが印象的でした。


とりあえず、ご結婚おめでとうございます。





さて、仕事の話ですが、


利用者さんの中には、認知症の方が多くおられます。




そうした中で、徘徊と暴言(独語)が、


際立って強く見られる利用者さんがおります。




椅子に座って落ち着いていたかと思えば、


急に怒り出して、見えない何かに


もしくは、耳にした不快なざわつき


それらに対して、強い暴言を吐き出しています。




以前は、そのようなことがなく


にこやかに過ごされていたのですが、


ここ最近は、その傾向がとてもひどくなり


職員も対応に苦慮しているようです。




職員が声掛けしても、


それは逆効果となってしまうのですが、


一部の職員が話しかけると穏やかになります。




その一部の職員というのが私なのですが、


落ち着かせることが出来る個人としては、


利用者さんに対する接し方に問題があるのではと


職員に対して提示しました。



しかし、職員は一様に、


適切に声掛けしていると反論します。



職員にも個性があり、口調、声の高さ


目線、身体への接触の仕方、


私は、それらが本当に適切だとは思っていません。




私の中では、職員達の対応に何かしらの問題が


あったことで、利用者さんはそれらを見てきたことで、


職員を判別してしまっているのだと考えました。


つまり、一部の職員は、既に信用を失っているのではと、


考えています。




今日、大きな声を発する利用者さんに対して、


職員が口に指を当てて、


「シー! シー!」


と、声を出さないようにと、まるで騒ぐ子供を叱るような


対応をしていました。


そのような声掛けをして、興奮している利用者さんを


落ち着かせることが出来るとは思えません。




それでは、逆効果なのではと、


興奮して呼吸を荒げていた利用者さんの側によって


穏やかに話しかけました。


初めは興奮していたものの、やがて会話の中から、


少しずつ笑顔が出てきたので、落ち着いたようでした。




利用者さんの状態が悪い方向に行っているのは


認知症の進行のせいかもしれませんが、


それに対する対応として、職員はなんら


変わらない安直な対応をしていて、


「できない、だめだ」


を繰り返すだけでは、


決してこの先、良い方向には結びつきません。




諦めの気持ちに傾いた職員の意識を


どうやって、立て直すのが今の問題点の一つです。



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プライベートの話で申し訳ありません。




先日、終業後に高速道路を飛ばして、彼女の家を訪れました。


服装は、落ち着いたお気に入りの白のシャツとズボンにしました。




玄関で出迎えられ、先週訪れたばかりの居間に通されました。


相手のご両親が、テーブルを挟んで正面に、


私の左隣には彼女



そして私の右隣には、介護度5のばあちゃん・・・


が、うつらうつらとした表情で出迎えてくれました。




こうした改まった場というものを、向かう車中でも、


考えてきたつもりなのですが、いくら考えても、


やはりその場の出たとこ勝負になるんですね。




最初に、こちらの不手際で戸惑いを与えてしまったことを詫びて、


本題の、私の意思をご両親に率直に伝えました。




彼女とは、遊びではなく結婚を前提としたお付き合いを


初めから考えてきたこと


その考えは、今も変わらないこと。




そのことを、伝えました。




あとは、何かいろいろと真剣に話をしたようでしたが、


途中、何を言っているのかよくわからなくなり


何度も同じことを繰り返したかもしれません。


なぜか、途中込み上げるものがあり、


声が震えてしまいそうになりました。



相手の父親は、私の話を聴いた上で、娘の意思を聴き、


彼女も、結婚をしたいという意思を伝えました。



この返答は、おそらく私にとっても、


大きな瞬間でした。




穏やかな表情の父親は、


娘の幸せを一番に考えたい、


と言うことを話され、認めてくれました。



「ただ、本音は、もっと近くに住んでいる方が良かったのだけど」


と本音もちらりと吐き出してくださいました。




母は、時折目をぬぐわれて、


「こんな花嫁修業もしていない娘で本当に良いのか?」


と、話されていたことが印象的でした。




これからのことは、二人で相談して決めていけば良いと、


両親の承認を得られたかたちとなりました。




隣では、重い瞼に抵抗するように、ばあちゃんが


こくんこくんと頭を揺らしていました。





本来は、話が終わり、その場を後にするつもりでしたが、


ご両親に、いまさら帰るのも大変だと、


泊まっていくことを勧められ、


お言葉に甘えるかたちとなり、


甘い梅酒を家族で乾杯をしました。





そうしたわけで、大きな課題をひとつ、


なんとか乗り越えることができました。





正式な入籍、式の予定は、まだ先のことですが、


本当は、私の祖父にその姿を見せたいと考えていましたが、


今、祖父はとても危険な状態でした。




家に帰宅後、そのことを耳の遠い祖父に伝えたら、


そうか、そうかと、ひとつ安心したようでした。



いつ急変してもおかしくないと、今朝往診にきた


医者に言われたそうでした。




これからのこと、考えながら仕事も頑張っていかなければ

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ひょんなことから、彼女の家に親が一緒に、


出向くというような突然の展開が先日決まりました。




しかし、それ以来、私の心から大きな不安が


消えることはありませんでした。




なぜ、親が出向くことになってしまったのか。




相手の両親に、明確な結婚の意思を伝えないままに


終わってしまった前回の訪問が、全ての発端でした。




親が突然出向くということに、


相手側の両親は、当然戸惑われました。




こちらが、失礼な対応だったと思います。




私は、訪問前日に相手方の両親に、


私からしっかり謝罪含め話すことを決め、


そのことを彼女に伝えました。




そして、2人で相談した結果、


私一人で、相手方の両親に私の意思を伝えること、


両親の訪問は、見送らせて頂くようにと


決めることができました。





今から、相手方の両親のところに向かいます。




服装って、こういう場合スーツ?


仕事帰りだし、ちょっとこぎれいな普段着でも大丈夫かな。



そんなことで、少し悩んでいるところです。



いろいろ書きたいことはあるのですが、


今日は、自分のことよりも、


日常に関わることについて、書きたいと思います。




会議に出席した際の帰り道に、


老健施設に立ち寄ってきました。




長い間、私達の施設を利用してくださっていた


利用者さんが、現在そこに身を寄せています。




元気な頃は、杖をついて腰を深く曲げながらも


ここに来るのが一番の楽しみ、と話して


身体の痛みを訴えながらも、


元気に来所されていました。




ただ、その方を支えるべき家族側と


関係がうまくいっておらず、


辛い思いをされているとのことでした。



高齢でありながら、自室が2階にあったりと、


いつ転落してもおかしくないという状況を


何度も訴えてきましたが、その声は反映されませんでした。




結果として、骨折して入院


その後、自宅での生活は困難だと


家族側から、一番安い入所施設を


あてがわれて、今に至るわけです。




頭は、聡明なままで、自分の意志や思いは


はっきりと伝えることができる方なのです。




病院に併設された薬臭い廊下をすすみ、


扉のない個室から中をのぞくと、


すっかり年老いたのが目にわかるように


その方は、ベッドで目をつぶられて


横になっていました。




少し大きい声で、何度か呼びかけると、


目を開けてくれました。


ただ、目が遠くなったのか、誰だかわからないようでした。




近くに寄り、病院で渡されたマスクを外して


顔を見せると、表情がぱっと明るくなり、


笑顔を見せてくれました。




そうして、こちらの施設の状況や、


近況などを報告しました。


普段絶対に話さないような、


自分の結婚についての見込みなども


素直に話すことができました。




自分自身の財産を、


家族にすべて託してしまったことを後悔し、


あの転倒した日に、


無理をして病院に行ったことを悔やまれていました。


その疲労から、自宅で意識を失い


転倒して骨折したものと思われているようでした。




彼女の希望は、これまで過ごしてきた


私達の施設に入所して晩年を過ごすことだと、


これまでにも、何度か話をされていました。




しかし、金銭管理は家族に一任してしまったことで、


その利用者さんには、自ら人生に対する希望を口にする力を


失ってしまったのです。





プライバシーのない部屋、知らない隣人、


白いだけの空間、思い出も何もない収納箱


未開封の、家族からの敬老の日のプレゼント





その場所が、その方が、


そこで死ぬまで、


過ごすこととなる逃れられない空間なのかと


思うと、とても悲しい気持ちになりました。




何度も会話を繋げようと、繰り返す言葉、



もし、私が結婚したと胸をはって言えるのならば、


今度は嫁さんと一緒に訪れると宣言したら


手を叩いて喜んでくれました。




最後に、起き上がれない身体のままで、


握手をして、お別れをしてきました。


「あったかいちゃ」


そう、話されました。




身を繋ぐ場所があるだけ、その方は幸せなのか、


不幸せなのだろうかと、私が勝手に思うことは、


失礼であるのかもしれませんが、


施設で見せた表情と、家庭での表情、


その世界観は、私にはとても知りえない


深いものだと感じました。





同情はしても、手を差し伸べることができない。


力のない私は、卑怯者なのでしょうか。







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総合事業という国の制度が新しく実施されてから、


半年近くになります。



そんな時に、市の呼びかけで、


私らの施設のような、通所型事業所を集めて、


施設の活動状況の発表を行うという研修会が


行われました。




そこでは、市を代表する施設の代表者が、


様々なケース、主に利用者の方に対する関わり方によって、


ここまで良い結果を得られた、と言うような


そんな内容の事例が発表されたのです。


中には、施設のPRを兼ねたようなものもありましたが・・・




そこでは、それぞれの施設とも、手の込んだ発表であり、


まさに、事業者間の商戦の模様を垣間見た印象でした。




福祉に対する理念が、強固なもので、


私など、ひよっこに見えるくらいのはっきりとしたマインドを


お持ちの方の発表もあったり、


理学療法技術を駆使して、本来不可能に思えたことが、


出来るようになった利用者さんの状態変化など、


私でも、目の覚めるような発表ばかりでした。




たくさんの事業者が集まり、居宅のケアマネ達も


同席した中でしたが、残念ながら、発表後の質問には、


ほとんど手が上がらなかったのは、日本人なりの


おとなしさの表れだったのでしょうか。



それでも、ケアマネ達にすれば、


利用者の方を、ここに預けてみたい・・・


そうした考えが生まれてもしょうがないものでした。




ここぞという時に、自分も手を挙げられなかったこと


実に臆病者であったと思います。




限られた場で、行動することは、


時に新しいつながりを生むこともあります。




今後、こうした他の事業者とは、基本的に


競い合っていくものという考えがありました。


ただ今回の場では、協調していくという新しい考えが


提示されたこともあり、


私にとっては、考え得るものとなりました。





今回は、聴くだけの立場でしたが、


次回は発表する側に回ってくるのではと、


そんな気持ちにもなり、


今後の関わり方も考えていかないとと思いました。