YouTubeでカラオケ | 世の中ウオッチング

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世の中のチョット気になる出来事を観察してシニアから一言。面白い、楽しい事ばかりでなく、「問題だね、おかしくない?」も拾い上げて行きます。
 ノンシャランに、お気楽に が基本です。

 最近、友達に電話をすると、きまって「元気だね!」と言われる。はて、後期高齢者で昨年は入院もしたのに「元気そうに伝わるの?」……と自分に問うてみる。そして思い当たったのがYouTubeで気分が乗ったときやっているカラオケのせいかもしれない、ということ。

 地域の「元気会」では、団地の集会所に集まって、ストレッチに加えて“お口の体操”をやっている。詩や短歌を声高らかに読むことで元気を維持している。そうか、自分の場合カラオケが“お口の体操”になっているのだと勝手に納得。

 

 居住地区の老人クラブ連合会会長の研修旅行でのこと、懇親会が進むほどにカラオケ大会となり、次々登場するご老人が揃って上手いのだ、それも演歌のオンパレード。「南部蝉しぐれ」(福田こうへい)を歌ったNさんには会場からヤンヤの拍手。聞けば、その老人クラブはカラオケ機器までを購入して毎週のようにカラオケ大会を催している由。なるほど道理で歌い込んでいるし元気でもある。カラオケ大会は老人達にとってある種の社会参加、家に閉じこもっているより認知症対策には余程効果的に思える。

 我が身を振り返れば、コロナ禍で友達とカラオケに繰り出すことも無いから、自宅のパソコンでYouTubeから好きな楽曲を検索して歌っている。ご近所に迷惑にならないよう気を遣いながら。

 昔懐かしい歌もいいけれど、時に今風の歌にも挑戦してみる。この方が”お口の体操“にはより効果的に思えるから。JUJUの「やさしさで溢れるように」や「この夜を止めてよ」(あまり新しくはないか?)。Official髭男dismの「Pretender」はなんとかマスターしたが、速いテンポとアフタービートは演歌世代にとってついて行くのが大変。「Subtitle」に至ってはラップのようで「無理・無理」。

 

 YouTubeで検索すれば美空ひばり、森進一、内山田洋とクールファイブが、小柳ルミ子やちあきなおみ、松任谷由実等。石原裕次郎や北島三郎も外せない。ビートルズが来日、グループサウンドの隆盛を経てニューミュージックやシンガーソング・ライターが台頭した。アリス、井上陽水、中島みゆき、玉置浩二なども人気があって好きな歌手だ。でも一番よく皆でグラスをマイクに持ち替えて歌っていたのは「わたし祈っています」等のムード歌謡と誰かがつま弾くギターに合わせてのフォークソング。

 銀座のバーで歌手経験のあるホステスに「貴方の唄は音程が外れるが心が伝わってくる」と囁かれ、営業用台詞とわかっていても勇気づけられた。そして勝手にリクエストに入れられた曲が「わかってください」(因幡 晃)。あの頃は若かった。

 年を経るほどに昔の歌の歌詞は忘れるし、新しい歌は憶えきれない。と言うわけで歌詞集を作ってみた。それが今や200曲を超えた。

 

 スナックやカラオケルームの売り上げに貢献できないのは残念だが、YouTubeのお陰で自在に選んで一人カラオケ。これでフレイルにも陥らず、元気が持続できているならめでたいことである。電話の向こうの友人達にも伝えたい。