自由に選べる幸せ | 世の中ウオッチング

世の中ウオッチング

世の中のチョット気になる出来事を観察してシニアから一言。面白い、楽しい事ばかりでなく、「問題だね、おかしくない?」も拾い上げて行きます。
 ノンシャランに、お気楽に が基本です。

 快晴、最高気温23度の夏日。庭の雑草抜きをしました。植木の根元や花の間に根を張り、葉を広げている。今の季節の雑草の勢いは気持ちのいいほど強い。

 這いつくばって、同じ姿勢は10分と続けられない。80歳の自分の身体はこんなに弱っているのかと思い知る。休み休みの作業だが、終わってすっきりした庭を見渡すのは気持ちがいい。働きがはっきり結果に出る。

 これが誰かに命令されての作業であれば、「とても無理、ゴメン」と即座に断ったろう。

 公園や並木の満開の桜は葉桜に移りつつあるが、代わってハナミズキが咲き始めた。チューリップも今を盛りと咲いている。

 春爛漫のこの季節、ドライブに出かけ海の見えるレストランのバルコニーで食事とか、ゴルフやテニスと楽しみはいっぱいある。

 何を好んできつい雑草取りなんか。だが、庭を見る度に気になっていて何を置いてもやりたかった。自由時間をどう使うかは自分の勝手というわけです。専門用語を借りていえば、自己効力感(自分ならできる、という認識)と自己主体感(自ら取り組む、という認識)の合体したささやかな事例と言えるかもしれない。

 

 ところで、先日webセミナーで「改正高年齢者雇用安定法の社会貢献事業とボランティアの方向性」について学んだ。

 

 70歳までの就業機会確保(改正高齢者雇用安定法)が令和3年4月1日施行。

改正の趣旨は「少子高齢化が急速に進展し人口が減少する中で、経済社会の活力を維持するため、働く意欲がある高年齢者がその能力を十分発揮できるよう、高齢者が活躍できる環境整備を図ることが必要」とある。

 その第5項に高年齢者が希望する時は、70歳まで継続的にa.事業主が自ら出資する射会貢献事業 b.事業主が委託、出資(資金提供)等する 団体が行う社会貢献事業に従事する制度の導入 が新設された。いわゆるボランティアによる社会貢献事業である。

 

 法律によって70歳までの就業機会が確保されたのは喜ばしい。ましてや有償ボランティアの制度まで準備されています。

 だが、なぜ70歳までも働かなければならないのか という思いは強い。働く意欲があり、仕事が生きがいであればそれも悪くはない。しかし長時間働いて自分の時間をお金に換えざるを得ないなら、人生は空しくないか。折角の老後の自由時間を、仕事から解放され、自分時間を主体的使える、自分が楽しく感じる活動に費やすことができるのが本来の生き方ではないか。あの定年時の解放感は忘れがたい。

 草取りをしながら、つい、人生のストーリーを考えてしまいます。