ハーグ条約には、返還拒否事由というものがありますが、なかなか難しいようで…。
ちなみに返還拒否事由は、連れ去り側に立証責任があります。
 
紹介されていた主なものは、
 
「子の返還の申し立てが当該連れ去り(配偶者の許可なしに国外へ)の時又は当該留置(配偶者の許可を得て国外へ)の開始の時から一年を経過した後にされたものであり、かつ、子が新たな環境に適応していること」
 
TP(Taking parent)が子供を返さないと明確に意思表示をしたその日から一年以上経過していて、かつ、子供が環境に適応しているということだそうです。
一年経過させるためにも、客観的に判断できる意思表示をできるだけ早くすべきだと言っていました。
 
次に、「申立人が当該連れ去りの前若しくは当該留置の開始の前にこれに同意し、又は当該連れ去りの後若しくは当該留置の開始の後にこれを承諾したこと」
 
子供が一時的ではなくその後もずっと日本に住み続けることを同意した、もしくは子どもの返還を求める権利を放棄したと言える客観的な証拠が必要だそうです。例えば書面でフランスに帰らなくてもいいと書かせることが大事だとか。
 
そして「常居所地国に子を返還することによって、子の心身に害悪を及ぼすことその他子を耐え難い状況に置くこととなる重大な危険があること」
これはDVや虐待などの場合だそうですが、DVの場合も難しいようです。
 
TPに対する暴力があった場合でも、それが継続的で恒常的に行われていて、子供の認識できる状況下で行われていたこと、そして常居所地国でTPや子供を保護する法制度がないこと(機能していないこと)が必要らしく、認識できない小さい子供や、フランスのように母子を保護する法制度がある国は難しいとか。 シェルターもあるし。
なにそれ…。
 
それでも、シェルターが満員だったとか、そういう証拠があれば考慮されるそうです。
が、いずれにせよ証拠が大事。
 
更に、LBP(Left befind parent)がアルコールや薬物の依存症、精神疾患などの心身の健康上の問題も考慮されるみたいです。
 
また、TPが常居所地国に戻らない場合としては、「TPが国に戻った場合に刑事訴追を受けることが不可避であること、常居所地国で十分な生活をしていけるだけの支援を受けることがおよそ期待できない事情(フランスの場合は生活保護などもあるので難しいそうです)、TPが自殺、自傷に及んだりする危険性等」
 
そして「子の年齢及び発達の程度に照らして子の意見を考慮することが適当である場合において、子が常居所地国に返還されることを拒んでいること」
 
この点に関しては、子供がLBPを嫌がっているのではなく、フランスという国が嫌ということがポイントです。
ただし6歳未満の子供に関しては、子の意思を考慮されることはなく、10歳未満では子の意思が考慮された例はあるけど多くないそうです。
 
と、ここまで沢山書きましたが、返還拒否事由として認められることはほぼないそうで、その場合は日本で調停になるそうです。
LBPが日本に来るか、LBPの代理人とTP本人もしくはTPの代理人が、日本、フランス、双方で暮らす想定をした話し合いをすると言っていました。
 
やはりハーグ条約の基本的な考え方は、国を出る前に子供に関する取り決めをすべきということなんですね。
 
 
今日の一首
 
話し合い解決できれば連れ去りや誘拐なんてしなくていいのに