ぼくのなつやすみ。「ごちそう・花火・バックミラー」 | 旦那さんに気持ちを理解してもらえる伝え方コンサルタント。お菓子教室 寺島 正美のブログ

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初めまして!
旦那さんが、「もっと理解してくれたらいいのになぁ」というあなたのための、気持ちの伝え方コンサルタント:寺島正美です。
そんなあなたに、西八王子で、奥様とお菓子教室通じて、円満な夫婦関係のコツをお伝えしていきます!(仮)


<私の故郷は、「ぼくのなつやすみ」に登場しそうな土地です>


こんばんは、寺島正美です。


今日で、お盆休暇も終わりですね。



私自身の子供の頃の夏休みには、


毎年、母方の


おばあちゃんの家の近くのお祭りに行きました。


そして、


おばあちゃんの孫が8人大集結するので、


いつものテーブルではなく


長いテーブルを準備するのが


孫たちの役目でした。



日中にお墓参りをして


夜は、


お祭りに行って、


戻るとみんなで宴会をしました。


大人というより、父親たちはビールを飲んで顔を真っ赤にしていました。


8時を過ぎると花火の時間。


ほとんど誰も通らない道路に出て、


子供たちで花火をしました。


不思議でしたが、


私は、いつも、


自分よりの下の従兄弟たちと一緒に


花火を持っていました。


小さい子の花火を手伝うのは、


もしかして私の役目だったのでしょうか。


まあ、そんなこともないでしょうが。



翌日、


それぞれ車に乗って、


自宅に戻ることになるのですが、


父が車を準備する間、


ある時期から、


祖母が、玄関で、


「その内、正美もおばあちゃんより大きくなって、


車の運転をするようになるんやなあ」


と言うようになりました。



私の記憶が正しければ、


私が祖母の身長を超えたのが中学生になった頃、


なので、


その話は、


まだ、小学校の低学年の頃のことでしょう。


「ふーん、お父さんみたいに免許取ったら、おばあちゃんも乗せてあげるで」


と返事をしていた気がしました。



父の車が玄関の前に停まると


乗り込んで、


後方の窓を向きます。


おばあちゃんが見えなくなるまで


手を振ってくれるからです。



こちらもみんなで手を振りました。


100mほど走るとカーブがあり、


見えなくなるまで手を振っていました。




中学生くらいになると、


自分の生活も忙しくなるので


あまり祖母の家に行かなくなりました。


でも、お盆とお正月には必ず行っていましたが、



生意気にも「思春期」があったのか、


あまり話をしなくなりました。



それでも、


「おばあちゃんより大きくなって、


車の運転をするようになるんやなあ」


という言葉は覚えていました。




いつの間にか、


祖母の身長をこえ、


高校を卒業し車の免許を取りましたが


私は、すぐに上京したので


お盆かお正月にしか実家にも帰省しませんでしたので


車を運転することも


あまりありませんでした。



そんなある年の夏に、


仕事の関係でお盆の時期をずらして帰省していました。


何かの用事でおばあちゃんの家に行くことになり、


私が運転して行きました。


家に着いた時、おばあちゃんはいませんでした。


畑に行っていたのか、


しばらくしておばあちゃんが戻ってきました。


用事が終わり帰る時に


私は、当然「運転席」に乗りました。



すると、おばあちゃんが


「正美も、免許取ったんやなあ。偉いなあ」


と言ってくれたのです。


「今度、帰ってきた時は乗せてあげるで」


「そうやなあ」


と言って、車を発進させました。



私は、その時初めて


車の後方の窓ではなく


サイドミラーからおばあちゃんを見ました。


そして、


いつもように


カーブで曲がるまで、おばあちゃんは手を振っていました。



「ああ、もう子供じゃないんだなあ」


と、何気なく考えました。



もちろん、社会人になって、


東京に暮し、自分で税金も払って生活していました。


少ないながらも、


おばあちゃんにはお正月に「お年玉」をあげていました。



でも、約20年は前に言われたことが現実になって、


おばあちゃんの家に行くのが


ただ、「お祭りに行って、ごちそうを食べて花火をする」、


ということではないことに気が付きました。



「これが、『大人の責任』ていうものかあ」と


アクセルを踏みながら思いました。



結局、私はおばあちゃんを乗せて運転することはありませんでした。


それでも、


夏の思い出は、


しっかりと私に刻まれています。



夏の終わりになると、


毎年、必ず思い出します。


あなたの夏休みの思い出は、


どんなものですか。


*ちなみに、これが、私の田舎近郊です。