ずっと、
「『ありがとう』という大切な言葉の安売りはしない」
と考えて生きてきました。
そんな、いつも「ありがとう」を言っていたら
「あいつは、誰にでも『ありがとう』て言ってる」
と思われて、
本当に「ありがとう」を伝える時に
「価値が下がる」と思っていました。
それは、
やはり
思春期の頃に
「早く生まれただけの人」に偉そうにされたからかも知れません。
私は、
ほとんどの先生という
職業の方を
「一度も『学校』という場所以外で生きた経験もないくせに
偉そうに言いやがって」
と本気で思っていました。
とあることがあって、
一度だけ、校長室で校長先生自らに指導を受けたことがありました。
でもね、
校長先生が話し始めたことが
その前日に、私が生活指導の先生に語った、
「半分だけ実話」の話だったんです。
そして、その校長先生、
その、
実話ではない半分について講釈をされ始めたのです。
「ああ、この人ダメだ」
てね。
例えばね、
「はい、私はパチンコ屋に行きました」
と言ったとしましょう。
しかし、
「我慢できなくなって、トイレを借りたんです」
と続く内容を伝えなかった。
そんな私に、
校長先生は、
「学生はパチンコをしてはいけない」と講釈をされるんです。
ああ、この人(校長先生)が見ているのは、
目の前の生徒ではなく、部下の教師なんだ。
ね、こんなくそ生意気な子供が、
「理由なき反抗」の名のもとに、
大人に真意に対応するわけがないんです。
そんなこんなが色々あって、
「ありがとう」の安売りは禁止していました。
もちろん、大好きな先生もいましたよ。
でも、私自身が大人になって
気が付いたことがありました。
それは、
お金を使わない。
そして、その行為が
「『ありがとう』の安売りをしない」
と同じだと気が付いたのです。
私は、お店に入って
店員さんの対応が悪いと
それが
お会計の最中だろうが
飲食店で注文が終わりメニューが作り始められてからであろうが、
平気でお店を出て行きました。
店員の対応が悪いのがいけないのだから、
タグを外してしまった商品だろうが、
完成してしまった料理に払う義理はないわけです。
ある時期まで、
私と親しい人は、
「切れ始めるのが分かる」と言っていました。
そのお店の多くは「便利」か「ディスカウント」が売りのお店だったのです。
ある時言われました。
「あなたが喜んでお金を使うのは、商品じゃなくて、『親切かどうか』が基準」
だって。
つまり、どんなに良い商品で、それを買う目的で来店しても
店員の態度が悪かったら買わない。
私て、親切に対応されたいくせに、安さや便利さに負けて質より量のお店に行ってました。
まあ、今でも、もちろんいきますけどね。
感謝の言葉もお金も同じ。
私が、その価値を見出せれば、いくらでも(限度はありますが)使っていたのです。
ちょっとお高めのバイキングのお店で、
ドリンクバーも500円という価格で注文していなかったのに、
食事後、話し込んでいたら、
「どうぞ」と店員さんがコーヒーを持ってきてくれました。
「ドリンクは注文してませんよ」と伝えると、
「あまりのも熱心にお話されているので、いかがかと思いまして」
とサービスしてもらえました。
いたく感激した私は、しばらくそのお店に通いました。
それから試してみました。
誰にでも、ではなく、尊敬できるところがある人には
進んで「ありがとう」を伝えてみよう。
そして、それに同等の価値があると判断したら
どんどんお金を使ってみよう。
例えば、
千円単位ではないセミナーに参加する。
一時的にお金は減っても
それ以上の価値が、戻って来る。
そして、意識の高い人ほど、
アイディアを惜しげもなく提供してくれるんです。
とある会場で
「本の出版を目指すセミナーで4割の人が、実際本を出しています」
という方がいました。
4割て、素晴らしい確率ですよね。
そのまま、
「すごいですね、その割合」と言ったら、
もう一人、別の方が
「意識が高い人同士が集まるところだろうから、
相乗効果もありますよね」
「そうなんですよ。まあ、出版が目的じゃない人もいるますけど」
なんてお話になりました。
ていうか、私のそれまでの関係者で「本を出したことがある人なんていないし…」
それまでの私は、「無料セミナー」のみ参加する人間だったので
この意識の違いに愕然としました。
何も、エゴや物欲のためにお金を使いたいとは、
今も思っていません。
でも、
価値がある使い方をすれば、
それは、自分一人のためだけではなく、
相手の為に、これからのためになることには
どんどんお金を使っていくべきだと感じました。
そして、
そういう素敵な経験を持った方には
自然と「ありがとうございます」を伝えたくなるのです。
お金や感謝の「ありがとう」を使わないと、
かつての私のように、
世間一般のダメ族に入ってしまいますよ。
ずっと仲良くしてもらっている方に
飲みに行くと、いつも奢ってくれる方がいます。
「たまには払わせて下さいよ」
と言っても、その方は、
「その分、君が後輩と飲みに行った時は払いたまえ」と言われます。
しまった、私の交友関係は年上の人ばかり・・・。
自分の問題点て、
中々気が付きません。
「みんなと同じが嫌だから、東京で生活しよう」と思って上京したのに、
いつの間にか、
「みんなと同じ」な「節約」や「安売り」が大好きな人になっていました。
まあ、それも大切ですけどね。
自分を解き放ってから、
出会う人出会う人が、
私を導いてくれている気がしています。
みなさん、本当にありがとうございます!!
