僕だけかもしれませんが・・・春になると
どうにか生き残れた
と感じてしまいます。
そんなサバイバルな生活をしているわけではありませんが、40くらいから特にそう感じるようになりました。
全くもって理由はわかりません。
もしかしたら僕は芝の生まれ変わりかも知れませんw
今日はそんなお話です。
グリーンの芝ですが、高麗であろうとベントであろうと、一般的に冬の時期には「休眠」と呼ばれる状態になります。
意味は字のままです。
休んで眠っている、という状態です。
例えば、高麗なら、表面の葉っぱが枯れて、根っこ(本当は茎)が生きているが、活動はあまりしていない。
ベントなら葉っぱや茎や根はかろうじて生きているが、成長はしない、というような状態です。
成長しない=休眠
ということです。
(まるで僕のようだ…)
そこから、暖かくなってくると、葉っぱが伸びたりして成長していきます。
植物にはその植物による成長するトリガーというものがあり、日照時間や気温によって成長が促されます。
そして、高麗もベントも基本的に「気温」によって成長が促進されます。
例えば、「15度以上の日が3日以上続く」とか。
その条件が満たされると、葉っぱが伸び始める、というようなものです。
そして、ほとんどのグリーンでそうですが、温かい日が続くと葉っぱが伸び始めます。
これをコース管理の方々は「うごく」と言ったりしています。
さて、ここからが各ゴルフ場のコース管理の考えがわかるところです。
まず優秀なゴルフ場として
◯夏に枯れることなんてありません。
◯芝に対して全く不安定な要素がありません。
◯コース管理の作業員もしっかりいます。
というゴルフ場の場合。
芝が伸びるとその分、しっかり刈り込みます。
理想としては、グリーンスピード9~10フィートを維持しようとします。
夏に枯れるゴルフ場の場合。
◯夏にかなり枯れてしまう場所がある
◯昨年の夏の影響で昨年の秋を過ぎても芝に体力が戻っていない
◯コース管理の作業員も人手不足
というゴルフ場の場合
芝に体力をつけさせて、夏を超えることができるよう、あまり刈り込みをしません。
体力をつけさせることを第一の目標とするので、グリーンスピードは8~9フィートになってしまいます。
高麗の場合はいくら刈り込んでも、春の成長が早すぎるのでどうしても8フィートくらいになってしまいます。
この「夏に枯れるゴルフ場」と書きましたが、これはそのまま
お客様がたくさん入る
安価なゴルフ場
としても条件として当てはまります。
この春の時期、グリーンにいかに体力をつけさせるか、夏を超えるための準備をするか、がコース管理の責任者であるキーパーの考えとなります。
肥料も撒きすぎると根腐れやサッチ(地中にある葉っぱなどの有機物)を増やすことになり、今年は良くても来年、再来年になって悪くなる、水はけが悪くなる、など。
仕事もそうですが、グリーンは特に先手先手を打たないといけません。
水はけが悪くなったからどうしよう、ではなく、水はけが悪くなるかも知れないから早めに対処しておこう、という考え方です。
水はけが悪くなった時点で、もうほぼ負け(枯れる)です。
一般のゴルファーとしては、枯れてしまってからしか話はしませんが、グリーンキーパーは毎日のようにグリーンを見て回り、変色しているところがないか、なにか予想外の状態が出ていないか、などチェックして回るキーパーもいます。
枯れてしまってから、イロイロと文句?を言ってくるお客様も確かにその通りではありますが、そういうキーパーを始めとしたコース管理の方々がいらっしゃることも少しご理解いただけれたらと思います。
え?
3パット連発したくせに?
重いグリーン相手に苦戦しましたが、そんな自分を慰めるためにもこの記事を書いたのは内緒ですw
重いグリーンは重いグリーンとして、タッチを合わせないとですね(泣)