いやー、寒い。

もう山間部のゴルフ場は積雪クローズになっているところも多くあると思います。

 

ずっとクローズでなくても、数日積雪クローズ、というところもありますよね。

ゴルフ場にとっては痛手以外の何者でもありません…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

雪なんてなくなればいいのに。

 

 

 

 

 

 

 

 

と、僕はゴルフ場の経営側なら思ってしまいそうです。

 

積雪になると、売上的なことも問題ですが、それ以上に大変なのが

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

従業員の出勤問題

 

 

 

 

 

 

です。

 

 

 

もうだいぶ前の話ですが、僕の経験をお話します。

 

 

僕はあるゴルフ場でキャディのアルバイトをしていたころがあります。

僕が住む地域はそこそこ雪が降りますが、ずっとクローズになるような地域ではありません。

 

そして、僕が出勤する予定の日に雪が降りました。

しかしながら、出勤時間が早出(6時30分)だったので、会社から連絡が来ません。

家の外はほぼ雪景色です。

 

「え?クローズじゃないの?」

 

と思いながらもとりあえず準備しました。

もちろん会社から電話は来ません。

 

 

 

 

「とりあえず行くか」

 

 

 

と思い、ゴルフ場に向かいました。

 

もちろんずっと雪が降っています。

そのころの僕はジムニーに乗っていたので、ある程度雪が積もっていても行ける自信がありました。

そして、どんどん山を登っていきます。

 

ゴルフ場に到着する直前の登道。

さすがにここはヤバいだろう…と思い、4WDに切り替えました。

この段階でもゴルフ場から連絡は来ていません。

 

 

 

そして、その最後の登道を低速でずっと登って、どうにかゴルフ場に到着。

すると、支配人がすでにいらっしゃいました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「よく来れたね!」

 

 

 

 

 

と支配人は驚いていました。

支配人も10分前くらいに到着したばかりとのことでした。

もちろんチェーンを付けて。

 

支配人は僕にコーヒーを入れてくれて、ちょっと世間話などをしつつ、

 

「さて」

 

と言って、その日ご予約頂いていたお客様に電話をかけ始めました。

僕はゴルフ場の従業員の方々に電話をかけまくりました。

 

そうこうしていると日が登りました。

 

 

 

 

 

 

 

 

なんと美しい景色でしょうか。

朝日が雪に当たってキラキラしています。

全面真っ白です。

稜線から、ゴルフ場のフェアウェイ、ラフ、そしてゴルフ場に生えていいる木。

すべてが真っ白で、美しい曲線を描いているところもあります。

 

あまりの美しさに見とれてしまいました。

 

 

すると、キーパー(グリーンキーパー:コース管理の責任者)が事務所に来ました。

キーパーもチェーンを付けて登ってきたそうです。

 

そして、この雪が何日で溶けるのか、なるべく溶かす努力をしたほうがいいのか、ということについて支配人と話をしていました。

僕はそれを横耳で聞きながら、絶景を見ながらコーヒーを頂いていました。

 

すると、支配人が僕に声をかけました。

 

「◯◯くん、今日は時間があるのか?」

と。

僕はアルバイトがあると思って予定を入れていなかったので、「空いています」と答えました。

すると、支配人が

「コース管理と一緒に行って、コース内の雪を溶かしてきてくれないか」

と言われました。

「せっかく来たのに、何も仕事がなくて帰るのもかわいそうだし、雪を溶かすのは楽しいぞ」

と言われました。

 

僕はどうやって雪を溶かすのだろう、と思って「分かりました」と行ってキーパーと一緒に行きました。

 

 

 

 

 

 

コース管理には結構な方が出勤されていました。

その中でも僕と比較的よく話をする同年代の方がいました。

僕のこの方と雪を溶かしに行くことになりました。

 

「どうやって雪を溶かすの?」

 

と聞くと

 

 

 

「カートで走り回るだけだよ」

 

 

と。

 

雪の中をカートで走り回ることで、タイヤの跡ができ、雪がそこから溶け始めるとのこと。

フェアウェイとかラフとかをカートで走り回ることでした。

 

もちろんですが、バンカーとかも雪に埋まっているので、コースをしっかり理解していないとバンカーの中にカートで入ってしまい、出れなくなることもあるとのこと。

僕は彼と一緒にカートに乗って、コース内を走り回りました。

 

これがむちゃくちゃ楽しかったです(笑)

当時はフェアウェイにカートで入るなんて、絶対に許されないことでした。

だからこそ、雪が降っているとは言え、フェアウェイをカートで走るのは罪悪感がありながらも特別感もありました(笑)

 

このコースは山岳コースなので、コースとコースの間に段差がありました。

なので僕たちはカートである程度コース内を走ったら、その段差を下って、隣ホールに行きました。

この段差を下るのがまた面白かったです。

 

でも…

僕は馬鹿なので、段差を思いっきり全速で降りていきました。

そして、ブレーキを踏みましたが、もちろん雪でスリップして全く止まりません。

そのままコースを横断して、次の段差…というか、崖になってOBになっている場所まで突っ込みました。

でも、間一髪カートは前輪が崖に落ちた状態で止まりました。

本当に危なかったです。

 

それからカートを引き上げて、またコース内を走り回りました。

 

 

 

 

 

 

 

このゴルフ場が今でも同じ方法で雪を溶かしているのかは知りませんが、積雪の日、ほとんどのゴルフ場で似たようなことはしていると思います。

だって、1日でも早く雪が溶けてくれたら営業できるし、お客様にもご迷惑をおかけしないので。

あるゴルフ場では従業員がホールで横一列に並んで歩いて行くところもあると聞いています。

 

 

 

 

プレーヤーとしてのみなさんも雪が降ると残念な気持ちになると思いますが、ゴルフ場はゴルフ場でできることを結構しています。

その部分もご理解くださいね。

 

 

今日はちょっと僕の思い出話をお話させていただきました(笑)