前回からだいぶん間が開きましたが、結局2023年8月に予定していた悪沢・赤石縦走は台風接近のため中止となり、2024年夏に再チャレンジすることに。最近は練習のため近所の低山をウロウロしています。

 

山での食事

ところで、登山はお腹が空きます。カロリーを補給しないと低血糖になり、最悪死んでしまうことも。低血糖になって身体が動かなる状態を、ローディーはハンガーノックと呼びますが、登山ではシャリバテと言うようです。ロードバイクのようにお店や自販機のアクセス可能な舗装路を走っているわけではないので、食糧を必要量持参して登山中にカロリー摂取することが不可欠となります。登山時はほぼ単独行の私は、カロリーさえ摂取すればOKということで、山頂に着いたらコンビニおにぎりを5分で食べて下山してしまうのですが、楽しそうに食べている人達を観察してみると、多くの人がバーナーを使って料理したり、お湯を沸かしてカップヌードルを食べたりコーヒーを淹れたりしています。何もわざわざ山に登ってしなくても平地で出来るじゃないの、とこれまでは生暖かい目で見ていたのですが、昨今の大地震の頻発を考えると、いざというときの備えに道具一式揃えるのは得策だと考えるようになりました。

 

登山料理道具

登山用ガスバーナーの選び方はネット記事に沢山紹介されています。私は持ち運び便利な、ガス缶とゴトクを直に接続する「一体型」。ポイントはゴトクで、軽量・コンパクト、耐風性能が高い、火力調節しやすい、4本脚で安定性が高い、を満たすSOTOの「マイクロレギュレーターストーブウインドマスター4本ゴトク」を購入。10,000円超のなかなかの出費です。https://www.amazon.co.jp/gp/product/B0722L155K/ref=ppx_yo_dt_b_search_asin_title?ie=UTF8&th=1

 お次は鍋とカトラリーが必要です。すでに登山用品で相当のお金を費やしているので、最優先とはいえないものは出来るだけ安く済ませたいところ。登山ブランドは総じて高価です。そこで目をつけたのが、広島創業の100均ショップ、ダイソーです。最近ダイソーのアウトドア用品が大人気と聞きつけ、早速偵察へ行きます。

 

ダイソー恐るべし

聞きしに勝る脅威のコスパです。さすがに100円ではありませんが、クッカー、カトラリー、防水バッグなどなど、登山用品店の3分の1ほどの価格です。品質も必要十分という印象。前からほしいと思っていたメスティン(しかもフッ素コート)を1000円で、

https://jp.daisonet.com/collections/leisure010502/products/4550480118581

折りたたみスプーンとフォークを各300円で購入。軽さやコンパクトさも申し分ありません。

https://jp.daisonet.com/collections/leisure010502/products/4550480302218

 

早速試し調理

山で初めて使ってマゴマゴするのも格好悪いので、まずは自宅で慣れておきます。まずは定番のスパゲティを作ってみます。山では水もガスも貴重です。短時間で少ない水の量で調理でき、メスティンにも容易に収まるものを探したところ、ママーの2分でゆであがり、長さが通常の2/3のスパゲティーがあることを知りました。

お湯を適当にメスティンの半分ほど注いで調理開始です。長さはダイソーの1.5号メスティンにはあと数mmのところで収まりきらず、惜しい!でも、5-6秒ゆでてしなり始めたら全体が収まるようになるので持ち運び(出来ればメスティンに収納して持ち運びたい)という点を除けば無問題です。

さて、ゆで汁をどうするかですが、山の鉄則は、LNT (leave no trace)です。例えば、カップ麺の汁の飲み残しを山に捨てるなどもってのほか。ゆで汁が出ないようにぴったりの水加減にする、という器用なことは経験不足で無理なので、ゆで汁は後で活用するためにコップに取っておきます。味付けはトップバリューのペペロンチーノの素。わずか2分のゆで時間のパスタなんて味的にはどうなのか若干の不安がありましたが、通常の7分ゆでのものと全く遜色なく美味しいです!麺に3ヵ所切れ込みを入れているのが秘密。素晴らしい発明です。

 

パスタは100gで、山行のカロリーとしては物足りません。ゆで汁を使ってさらにリゾットを作ることにします。冷凍した茶碗一杯分のご飯をゆで汁に投入し、チーズリゾットの素を入れて、2分間ぐつぐつさせて完成です。ちょっとお粥っぽくなりましたが、十分でしょう。調理の痕跡を自然界に残すこともなく、片付けの手間もほぼなしで山ご飯を作ることが出来ました。

 

幸いなことにパスタもリゾットもどちらも好物で、味も多種多様なものが手近で売られているので当面飽きることはなさそうです。こうやって次第にバラエティーが増えて、凝った料理を作るのが面白くなるんだろうな、と自分の将来を想像します。皆さん、料理が好きだから山でクックしているのだという当たり前のことに気づかされた次第です。寒い山で鍋焼きうどんなんかいいですね、当面の目標とします。