ファイルNo,632 TZR250 1KT エンジンO/Hその他
UPS-TAKU 大塚です。
本日は営業時間前に
いつもお世話になっているダイハツ店に
軽トラの車検をお願いしてきました。
一先ずエンジンオイルとエレメントの交換。
クーラントとフルード交換は車検ごとに行ってもらいます。
その他はお任せと言った段取りですので
特に問題が発生しなければ明日の午前中には納車です。
この後ですが
19時30分に血圧関係の定期健診を予約しているので
早退するまでの間に中途半端な時間があるので
先月納車済みのK様1KTの画像をアップしておきます。
尚、画像アップの順序と実作業の順序が
入れ替わるかもしれませんがご了承下さい。
※20年ほど前に2XTエンジンに載せ替え、
10年ほど前に腰上を1KTに換装しているとの事です。
ドライブシャフトのシール、カラー、Oリング等は
入庫前に交換されているとの事ですが
どこからかオイル漏れが止まらないと言う事で
今回は思い切って当店にてエンジンO/Hを行う事になりました。
↑入庫後の画像ですが
確かにオイルが漏れていますね。
↑ドライブシールは外周部に突起が無く
あとから交換がしやすい対策部品が使われていて
特に問題はなさそうです。
↑一番あやしいのは〇部のケース合わせ面です。
エンジンを割ってみれば何か判るかもしれません。
↑と言う事でエンジンを下ろしてバラして行きます。
この時点でクランクが錆びているのが判りますね。
↑けっこう腐食が進んでいました。
↑シリンダー内壁ですが想定したよりも腐食が進んでいました。
↑ピストン
↑YPVSバルブホルダーとシール
↑YPVSバルブやホルダーです。
清掃すれば再利できるレベルだと思いますが
今回は駄目もとでリプロ品をお持ち込み頂く事になりました。
↑クラッチプレート関係は当初再利する予定でしたが
この際に新品に交換して欲しいと言う事で
別途新品を取り寄せました。
↑クラッチケースカバーの内側に取り付けられている
ストレーナーです。
これも想定した以上に異物がこびりついていました。
↑インペラーシャフトは新品を取り寄せて
WPC処理を行います。
↑クランクケースを割ると赤〇部分の溝に
オイルが溜まっていました。
クランクケースは一度分解されている様ですが
その時に使われた液状ガスケットが用途違いだったようで
シーリングが悪くなってオイル漏れにつながった様です。
↑ボーリング&ホーニング処理が終わりました。
シリンダー内壁の腐食が進んでいたので
取り合えず0.25と0.5O/Sのピストンを同梱して
内燃機業者にオーダーをしたのですが
結果的には0.25O/Sで済みました。
ここから当店で腰上のリペイントに入ります。
今回は2XTの腰下にできるだけ合わせたカラーに
して下さいと言う事で調合用のウレタンを取り寄せました。
↑まずはブラスト用のマスキング。
かなりしっかりマスキングします。
↑ブラスト完了。
↑続けてペイント用のマスキングと脱脂。
↑当店はペイント専門店ではないので
できる範囲は限られてしまいますが
オイルポンプカバーにできるだけ合わせる様にウレタンの調合しました。
↑ガン吹き完了。
↑調合後に残ったウレタンの素材達は
使われないまま恐らく廃棄処分となる運命ですので
今後は料金設定見直しを行う予定です。
※通常の黒なら問題無し。
↑ピストン、ピストンピン、リング等
素材に合わせてWPCやハイパーモリブデン処理を
行いました。(外注)
↑WPC
↑WPC
↑WPC ハイモリ
↑ミッションは一度バラして点検。
↑新品パーツ多数。
一部のベアリングがメーカー廃版となっておりますが
車両オーナー様が海外から手配してくれましたので
それを使用しました。
↑新品多数
↑クランクは新品を調達
↑クラッチプレート類は新品を調達。
↑オイルポンプその他新品多数。
↑新品多数
↑インペラーシャフトシールにはフッ素グリスを塗布します。
↑洗浄後のケース
↑今回使用したリプロのYPVSバルブとホルダーセットです。
(※ヤフオクで出品されていたものとは異なります)
↑素晴らしい品質でした。
↑バルブホルダーを固定するプレートは
トシテックさんのを使用。
さてこの後に大問題が発生しました。
↑お持ち込み頂いたエンジンマウントを交換する際に
ジグの位置決めをしていたところでケースが割れてしまいました。
すぐにオーナー様に連絡を入れてお詫びをすると共に
対策を考えなくては行きません。
↑入庫時の画像を確認してみると
矢印部分にラインがうっすらと見えるのですが
まさにそのラインに沿って割れてしまった様です。
↑鋳物は溶接性が悪いのですが
負荷がかかる部分ではないのでTIGで溶接。
↑表側はこんな感じ。
↑カバーを取り付ける面を平らにして完了。
↑全体としては〇位置になります。
いずれにしても元通りにはなりませんので
修理+O/H料金から割引をさせて頂きました。
申し訳ございません・・・
↑エンジンを搭載しようとしたら
フレームのマウント部に収まりません。
手持ちの検証用フレームと比較した所
マウントステーが内側に寄っていて
左右矢印の間隔が通常より狭くなっていました。
修正をして搭載完了です。
↑YPVSケーブルはグリスアップ。
↑オイルタンクの中に異物を発見。
このままでは詰まる可能性があるため清掃する事になりました。
↑清掃完了。
↑サブフレームのリペイントもお願いされました。
↑外注でパウダーコート
↑スロットルケーブルはお持ち込み頂いた物に交換しました。
経年劣化でBOX部のフタが変形してインナーパーツが
引っかかり、動きが悪くなるので要注意。
↑燃料タンクの錆取&コーティングも行いました。
↑錆をきれいに取り除いた状態です。
↑ワコーズのタンクライナーでコーティング。
↑30キロほどテスト走行して各部の最終点検。
そして納車前に撮影。
↑納車前に撮影。
↑納車前に撮影。
だいぶ長くなりましたがそろそろ帰らないと
予約の時間に間に合わないのでこれで終了とします。
誤字脱字がありましたらご容赦下さい!!