ファイルNo,23 I 様 3TJホイールコンバート加工
3MAスイングアームに3TJホイールのコンバートオーダーです。
ベース車両1WGだそうですが、
当店にてスイングアーム自体のフィッティングを行うわけではありませんので
テーマはTZRのくくりという事でご了承ください。
↑予定納期で完成です。
特に作業状況をブログにアップしていなかったので
上手く作業が進んでいないのかと心配されたそうです。
実はこう仰る方がけっこう多いのですが、
ブログ掲載のご了承を得ても
すべてをタイムリーにアップしておりませんので
おゆるし下さいね~
↑今回はトルクロットステーを溶接しました。
取り付け位置はI様のご要望によるものです。
↑ハブ座面加工をしました。
スプロケット固定ボルトは別途用意してあります。
シールレス仕様となります。
↑3MAのサポート&サポートアクスル部のカラーはノン加工です。
ローター座面は追い込加工しました。
またホイールアクスルカラーを新規で製作しております。
※キャリパーは検証用です。
んで
せっかくですのでここで3MAのローターとキャリパーの位置関係について
説明いたします。
上の写真を拡大すればより判り易いと思いますが
キャリパーセンターとローターセンターが
必ずしも同一ではなく、もしろ寄っているのが判ると思います。
これをちゃんと説明しないと、
他のバイクショップでローターラインがずれているとか
言われちゃいますので念のために・・・
↑手持ちの3MAホイールにサポートとカラーをセットし、
プレスで圧力固定した状態です。
3MAは元々フローティングタイプですので、
アクスルナットを締めつけてもサポートが前後に動くよう、
サポート側面とカラー側面に10分台のクリアランスが取ってあります。
写真ではそのクリアランスを目いっぱい広げた状態です。
実車ではサポートが左へ寄った状態です。
↑すると手持ちの検証素材の組み合わせでは
ローターとキャリパーのクリアランスがギリギリになりました。
↑次はサポートを持ち上げてクリアランスを0にします。
実車ではサポートを一番右へ寄せた状態ですね。
↑ ハイ これだけのクリアランスが取れました。
このクリアランスは、別の3MAホイールやサポート&カラーで試すと
また違った結果になります。
それがいわゆる個体差というやつです。
いずれにしましても
ノーマルでもこれくらいの寄りがある事が
判っていただけだでしょうか?
これだけの寄り幅が有っても対抗ピストンキャリパーで
ピストンが固着していなければ
メーカー許容範囲に落ち着いてきちんと機能するという事になります。
さてさて次に加工した3TJホイールです。
3TJホイールの加工は過去に何度か行っておりますが
ホイールを個々に測定してみるとやはり個体差があり、
3XVホイールなどのデーター量に比べると
まだまだ平均値で加工するにはデーターが少なすぎます。
そこで今回も1から検証してデーターの摺り合わせを行いました。
↑先程の3MA例と同じくサポートとカラーのクリアランスを
広げた状態です。
↑ 当然3MAホイールと同じ寄り方になります。
↑同じくクリアランス0
↑結果は3MAと同じ。
いかがでしょうか?