キック新団体・ムエタイベースの戦闘に期待/石原氏こそが伏魔殿の主/顧みられない3階級制覇の偉業 | 舟木昭太郎の日々つれづれ

キック新団体・ムエタイベースの戦闘に期待/石原氏こそが伏魔殿の主/顧みられない3階級制覇の偉業


「舟木昭太郎のトークとオークションの午後」パート2は、シュートボクシング創始者シーザー武志会長を迎える「CAESAR'S DAY!」(シーザーの日)

「舟木昭太郎トーク&オークションの午後」PART2は、シュートボクシング協会シーザー武志会長の全面協力を得て、10月22日(土)午後1時~3時30分、渋谷区富ヶ谷「麗郷(レイキョウ)富ケ谷店」で”シーザーの日”開催の運びとなりました。限定50名、先着順ですので、お早めに、シュートボクシング協会並びに㈱アッパーにお申し込みください。

シュートボクシングは昨年2015年、創立30周年を迎えました。「創業は易く守成は難し」の言葉通り団体が生まれては消えゆくなかで、シーザー武志会長率いるシュートボクシングは続いています。花も嵐も踏み越えての30年、共に語れば、歴史が見える。皆様の参加をお待ち申し上げます。

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[豊洲]盛り土せず地下空間
~移転もままならず壮大な浪費~
~石原都知事の時代 何を残した~
[拳闘]偉業を顧みられない選手が不憫
~3階級制覇も珍しくなくて~
~国民的ヒーローだった具志堅さん~
[発展]蹴る!殴る!斬る!
~キックボクシング新団体~
~原始的な戦いこそ魅力ある~

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[豊洲]盛り土せず地下空間

移転もままならず壮大な浪費

築地市場の豊洲新市場への移転は見通しがつかなくなってきた。これほど杜撰な工事もあるまい。800億を上回る巨費を投じて地盤改良して、いざ建物が出来たと思いきや、何でも食品を扱う主要施設の地下が空洞になっていた、というのだ。空間には水深20㌢の黴臭い水が溜まっているらしい。

どうしてこういうことに至ったのか。どうやら石原都知事の在任中の08年、知事のこの発言が引き金となっているようだ。「箱ですね、コンクリートの。それを埋め込む事で、その上に、市場としてのインフラを支える。その方がずっと安く早く終わる」ビデオが証言する。


石原都知事の時代 何を残した

元々東京ガスの工場跡地で、有害物資が含まれるから、これは容易に片付く問題ではない。安全な土壌にするには、出来上がった建物を壊して、一から盛り土するか、あるいはコンクリートで固めるしか方法はあるまい。いまさら廃墟にはできないだろう。いずれにしろまた、金はかかる。いやはや壮大なる浪費。

石原都政は1999年~2012年まで続いた。一体この期間に石原都知事は都政に何を残したのか。週に3日の登庁、01年のガラパゴス視察では、ファーストクラスを利用した、旅はデラックスなものだったという。

宿泊施設が整った豪華なクルーズ船で4泊5日の視察は〆て1500万円也!舛添都知事の高額な海外出張に道筋をつけたのは、石原さんに他ならない。「(東京都庁は)伏魔殿だ!」とテレビで吐き捨てていたが、石原さんよ、他人事ではない。あなたがその伏魔殿の主だったのだ。


[拳闘]偉業を顧みられない選手が不憫

3階級制覇も珍しくなくて

長谷川穂積(真正)が、ウーゴ・ルイス(メキシコ)とのWBCスーパーバンタム級世界戦で、ルイスを9回TKOでくだして、5年ぶりに王座に返り咲いた。

長谷川は35歳9か月の日本最年長の王座奪取だ。同時にバンタム、フェザーに次いで、スーパーバンタムと3階級も制した。日本選手では、八重樫東、井岡一翔、亀の田興毅に次いで4人目。3階級制覇も希少価値ではなくなった。

1980年代前までは2階級制覇も至難だったのに、いまはいとも簡単に出来てしまう印象だ。これだけボクシング界が盛んなのに、人気は低空飛行、さっぱり盛り上がらぬ。テレビ局の視聴率は軒並み低い。


国民的ヒーローだった具志堅さん

8月31日の田口&河野のダブル世界戦は(テレ東)5%、9月4日の井上×ベッチバボーンの試合(フジテレビ)も10%に届かい。いずれもゴールデンタイムだから寂しい。

かつてこんなことがあった。具志堅用高さんが、引退して間もない頃で、世界戦の取材で三重県四日市市に同行した。あれは近鉄線だったと思うが、到着駅が近づいたので、我々二人は、車両を移動していた。

そしたら婦人会と思しき一団に出会った。さあ、大変、具志堅さんが捉まってしまった。おばさんがたは、カメラを持ち出し、私と1枚、私も孫のために、と我も我もと記念写真をせがみ、収拾がつかなくなってしまった。果物やお菓子を差し出す者もいた。

焦った私は、今度の駅で降りるのですみません、と強引に彼の手を引っ張った。ところが次の車両も御婦人方の団体車両で、ここでももみくちゃになり、危機一髪、辛うじて四日市駅で下車出来た。かように具志堅さんは、国民的英雄であった。

果たして3階級王者たちは、どうであろうか。ボクシングのヒーローが、国民的ヒーローであった時代、もうあんな万華鏡のような時代は、ボクシング界に二度と来ないのだろうか。三階級制覇も、山中の11連続防衛も霞むこの頃。偉業を成し遂げた選手が不憫だ。


[発展]蹴る!殴る!斬る!

キックボクシング新団体

ブシロード(木谷高明社長)という企業(ゲームソフト)がプロレス(2012年、新日本プロレスを子会社化)に続きキックボクシング運営に乗り出すそうだ。

小野寺力氏(RKIX会長)が主宰してきた「KNOCKOUT]を発展・解消する形で新たブシロードが、新団体を立ち上げるという。「蹴る、殴る、斬る」が売り。斬るは、言わずとしれる”肘打ち”のこと。

これはキックの原点、肘打ちを高らかに謳うもので、好感が持てる。最近は危険だからという理由で、肘打ちを禁止技にしている団体が多い。K-1、クラッシュなどだ。首を取っての膝げり攻撃も禁じている。

それぞれ団体によっては、現代風にアレンジ、提供しているが、それはそれでいいが、やはり私の見たいのはムエタイをベースにした原始的な戦闘だ。


原始的な戦いこそ魅力ある

危険なファイトだからこそ、そこに究極の攻防が繰り広げられ、見るものをはらはらドキドキさせる。格闘技は血の匂いが立つものであらねばならない。従ってブシロードの狙いは的を得る。

小野寺力君(42)のような若い世代が、強力なバックアップを得て、新たなステージでキックボクシングを切り開いていく。亡きキックの創始者野口修氏も喜んでいることだろう。私も小野寺君にエールを送る。

 

 

拙宅の台所に咲くスミレのような花。
葉を1枚ちぎって土の上に置くと芽が出てご覧のような花木に育ちます。

魔法の花といっても過言ではありません。


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