ボクシング ダブル世界戦雑感/永遠の原節子さん安らかに/他
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■[追悼]小津作品には欠かせぬ女優
~永遠の原節子さん安らかに~
■[税率]軽減税率を考える
~自民党と公明党の言い分~
~ばら撒き外交のつけ~
■[年末のスポーツ]総合格闘技「ライジン」
~年末陽はまた昇るか~
~過ぎたる日々~
■[フィギュアスケート]NHK杯の羽生&宮原
~羽生の神技、宮原のしなやかな演技~
■[ボクシング]ダブル世界戦(28日・仙台市)雑感
~クアドラス卓越の技術~
[今週の俳句もどき]
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[追悼]小津作品には欠かせぬ女優
永遠の原節子さん安らかに
ご年配の映画ファンにはなつかしい女優・原節子(本名・会田昌江)さんが、去る9月5日、肺炎で死去していた。享年95才。訃報を遅らせたのは「騒がれたくない」という本人の遺言だった、という。伝説の女優は伝説のまま流れ星になって消えた。
原さんは、昭和27年に映画界を突然に引退して鎌倉に逼塞していた。つまり、あの清楚なイメージを我々ファンの脳裏に残したまま天国へ召された。誠に稀有な神秘の女優である。
古風で控え目、男性ならこんな女性に憧れるよ、なあ母ちゃん!てなこと言うと「なに、あんたバカなこといっての!」と言われそうだ。これ以上は止め。
原さんは、小津安二郎監督によって磨かれた女優といってよい。小津監督のローアングルから迫る撮影技法によって、醸し出す原節子の佇まいは、その存在、演技をより引き立てた。小津の原であり、原の小津であった。どの作品も心に残るものだ。
「東京物語」「晩春」「秋日和」を時々DVDをレンタルして見る。いつも仄々として心が癒される。私にとっても永遠の原節子さん、安らかに!
[税率]軽減税率を考える
自民党と公明党の言い分
来春4月に予定される消費税10%引き上げの際、食料品などの税率を据え置く軽減税率を巡って、自民党と公明党で意見が分かれている。自民党は「軽減税率の予算は4,000億円しかない」として「生鮮食品と一部の加工食品」に限定する。
これに対する公明党は「生鮮食品にとらわれず、加工食品、酒類を除く飲食料品と外食もその対象にすべきだ」(財源1・3兆円)と強行に主張する。
財源が乏しいという自民党案、しかし下記に累々と述べた「ばら撒き外交」を見れば、1~2兆円は軽くはじきだせると公明党ならずとも得心する。
安倍政権が誕生して1年10カ月で世界各国でばら撒いた金は異常なものだ。私は何も政府開発援助(ODA)が須らく悪いといっている訳ではない。お国の財政具合に合った支援をするべきだというのだ。外面が良すぎる。
ばら撒き外交のつけ
安倍総理のばら撒きの主なもの。
・ミャンマーに円借款と無償資金協力910億円のODA
・中東、北アフリカに2160億円
・シリア女性支援に3000億円ODA
・シリア難民に59億円追加支援
・ASEAN5年間で2兆円ODA
・インド円借款2000億、等々
(資料:日本経済新聞、日テレNEWS24、スポニチANENEX、ロイター他)
お国の借金1026兆円!家庭負債額は1939万円超!(財部誠一~日本の借金時計~より)いつもいっていることだが、これは国が倒産しているのに等しい。
日本の家計資産が1700兆円もあるからギリシャとは違うなどと、訳知り顔で申す者もいるが、これは気休めにすぎない。民の財布の中身を計算に入れるような財政は、健全とはいえぬ。
安倍総理はゴルフと外遊(2012年12月の第2次政権以来49回)が健康の原(もと)らしいが、こんな放漫な国の舵取りを放任すればやがてギリシャのようになる。「経世済民」とは、国民の暮しと平和を守るのが、政治の基本。軽減税率問題を機によくよく考えるべきだ。
[年末のスポーツ]総合格闘技「ライジン」
年末陽はまた昇るか
12月29日~31日の3が日を「ライジン」(RIZIN)がさいたまスーパー・アリーナで総合格闘技を主催するようだ。放映はフジTV、大会総括本部長に高田延彦、実行委員長は榊原信行。PRIDEの顏であった両氏が帰ってきた。
桜庭和志VS青木真也の対戦が決まり、後は山本美憂の息子山本アーセンVSヒクソン・グレイシーの次男クロン・グレイシーも対戦するんだそうである。
ボブ・サップ(41)VS曙太郎(46)の12年振りの再戦もある。いまさらサップと曙のオジサン対戦なんて。ヒョードルの復帰戦もあるとか。限りなくレトロだねえ。
過ぎたる日々
思うにPRIDE華やかし頃を懐かしむ。何といっても外国選手が揃っていた。ヒクソン、シウバ、ヒョードル、ノゲイラ、ミルコ等々。迎え討つ日本勢は高田延彦、吉田秀彦、桜庭和志等々で、日本選手は、いつも果敢に挑んだが彼等外国勢の凄まじいパワーとテクニックの前に砕けた。
私が格闘技雑誌に携わった晩年の頃だったが、会場も常に満杯で異常なほどの熱気だった。会場をあとにする若者の興奮さめやらぬ会話が聞かれた。あのさんざめきは過ぎ去り日のモニュメント。
思えば、幸せな時代に巡り会えた。格闘技が最も輝いた70年~80年代。これ以上ない極上の試合を腹一杯賞味した。PRIDE、K-1しかり、キックボクシング、プロレス、ボクシングしかりである。後は何を望むや、私の中で格闘技は静かにフェードアウトしている。
[フィギュアスケート]NHK杯の羽生&宮原
羽生の神技、宮原のしなやかな演技
羽生結弦がGPシーズNHK杯での322.40点は驚天動地だ。世界歴代最高得点。最終日フリーの演技はまるで駒のように回り、蝶のように舞った。ノーミス、4回転3回転を軽々と跳んだ。まさに神の演技。次の五輪も金メダル濃厚だ。
女子で優勝した宮原知子も初の203.11点、身長149㌢が大きく見える。しなやかで表情豊かな演技は、宮原時代を予感させる。高校生と若く、なにより身体が小さなことが武器になる。軽いことは即ちアドバンテージ。次の2018年、韓国平昌での冬季五輪の金メダル候補に躍り出た。
浅田真央はやはり1年間のブランクが大きい。これを取り戻すことは至難の業と言える。体に切れがない。焦らず、じっくりと目標を先に置いて練磨するしかあるまい。これから勢いのある若手がドンドン出てくる。後へは戻れない。
[ボクシング]ダブル世界戦(28日・仙台市)雑感
クアドラス卓越の技術
WOWOWでボクシング世界戦を観戦した。土曜日の5時15分からという時間帯も、すこぶるよかった。L.フライ級(WBC)は3位木村悠(帝拳)が初挑戦で、ペドロ・ゲバラ(メキシコ)を2-1の僅差判定で破り戴冠。
ゲバラに先手取られ前半木村は苦戦したが、コツコツと手数を積んで逆転。あたかも兎と亀の勝負。私はよくて引分けと感じたけど。
近頃のメキシカンボクサーも凡庸になった。凄味が全くない。私の識るピントール、オリバレスは敵を猛然と追い込む迫力があった。懐かしのメキシカンボクサーよ。
具志堅ジムの江藤光喜は、S.フライ(WBC)王者カルロス・クアドラス(帝拳)に挑戦して大差の判定負けだった。身長に恵まれ、リーチのあるストレートは斬れ味があり真向打ち合ったら勝機があると見ていたが、江藤はボクシングをさせて貰えなかった。さしずめ江藤・闘牛とクアドル・マタドール(闘牛士)の試合。
終始相手に的を絞らせない、打たせないでないで打つ、チャンプのスキル(技術)は、レベルが格段に違った。強い相手とグローブを交えて、選手は磨かれる。敗れた江藤ではあったが、ゲバラ-木村戦より「華」があった。
チャンプになる資質はあると見た。
[今週の俳句もどき]
静けさや山茶花梅雨の鍋の音
プラタナス一枚だけと衣脱ぎ
払暁や凍てる月あり寒桜
昭太郎
商店街の路地裏にヒッソリ咲く寒桜

福島の同級生Tさんから頂いた特大の林檎。
通常の1・5倍はある。

会津若松のIさんから頂いた「会津身しらず御山柿」は、
昔は将軍家に、いまは皇室に献上されているという。
桐の箱に入っている。畏れ多い。[遠藤農園]
DVD『カンムリワシ具志堅用高』 第1部&第2部
DVD『日本ボクシング不滅の激闘史』いずれも絶賛発売中!!
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■[追悼]小津作品には欠かせぬ女優
~永遠の原節子さん安らかに~
■[税率]軽減税率を考える
~自民党と公明党の言い分~
~ばら撒き外交のつけ~
■[年末のスポーツ]総合格闘技「ライジン」
~年末陽はまた昇るか~
~過ぎたる日々~
■[フィギュアスケート]NHK杯の羽生&宮原
~羽生の神技、宮原のしなやかな演技~
■[ボクシング]ダブル世界戦(28日・仙台市)雑感
~クアドラス卓越の技術~
[今週の俳句もどき]
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[追悼]小津作品には欠かせぬ女優
永遠の原節子さん安らかに
ご年配の映画ファンにはなつかしい女優・原節子(本名・会田昌江)さんが、去る9月5日、肺炎で死去していた。享年95才。訃報を遅らせたのは「騒がれたくない」という本人の遺言だった、という。伝説の女優は伝説のまま流れ星になって消えた。
原さんは、昭和27年に映画界を突然に引退して鎌倉に逼塞していた。つまり、あの清楚なイメージを我々ファンの脳裏に残したまま天国へ召された。誠に稀有な神秘の女優である。
古風で控え目、男性ならこんな女性に憧れるよ、なあ母ちゃん!てなこと言うと「なに、あんたバカなこといっての!」と言われそうだ。これ以上は止め。
原さんは、小津安二郎監督によって磨かれた女優といってよい。小津監督のローアングルから迫る撮影技法によって、醸し出す原節子の佇まいは、その存在、演技をより引き立てた。小津の原であり、原の小津であった。どの作品も心に残るものだ。
「東京物語」「晩春」「秋日和」を時々DVDをレンタルして見る。いつも仄々として心が癒される。私にとっても永遠の原節子さん、安らかに!
[税率]軽減税率を考える
自民党と公明党の言い分
来春4月に予定される消費税10%引き上げの際、食料品などの税率を据え置く軽減税率を巡って、自民党と公明党で意見が分かれている。自民党は「軽減税率の予算は4,000億円しかない」として「生鮮食品と一部の加工食品」に限定する。
これに対する公明党は「生鮮食品にとらわれず、加工食品、酒類を除く飲食料品と外食もその対象にすべきだ」(財源1・3兆円)と強行に主張する。
財源が乏しいという自民党案、しかし下記に累々と述べた「ばら撒き外交」を見れば、1~2兆円は軽くはじきだせると公明党ならずとも得心する。
安倍政権が誕生して1年10カ月で世界各国でばら撒いた金は異常なものだ。私は何も政府開発援助(ODA)が須らく悪いといっている訳ではない。お国の財政具合に合った支援をするべきだというのだ。外面が良すぎる。
ばら撒き外交のつけ
安倍総理のばら撒きの主なもの。
・ミャンマーに円借款と無償資金協力910億円のODA
・中東、北アフリカに2160億円
・シリア女性支援に3000億円ODA
・シリア難民に59億円追加支援
・ASEAN5年間で2兆円ODA
・インド円借款2000億、等々
(資料:日本経済新聞、日テレNEWS24、スポニチANENEX、ロイター他)
お国の借金1026兆円!家庭負債額は1939万円超!(財部誠一~日本の借金時計~より)いつもいっていることだが、これは国が倒産しているのに等しい。
日本の家計資産が1700兆円もあるからギリシャとは違うなどと、訳知り顔で申す者もいるが、これは気休めにすぎない。民の財布の中身を計算に入れるような財政は、健全とはいえぬ。
安倍総理はゴルフと外遊(2012年12月の第2次政権以来49回)が健康の原(もと)らしいが、こんな放漫な国の舵取りを放任すればやがてギリシャのようになる。「経世済民」とは、国民の暮しと平和を守るのが、政治の基本。軽減税率問題を機によくよく考えるべきだ。
[年末のスポーツ]総合格闘技「ライジン」
年末陽はまた昇るか
12月29日~31日の3が日を「ライジン」(RIZIN)がさいたまスーパー・アリーナで総合格闘技を主催するようだ。放映はフジTV、大会総括本部長に高田延彦、実行委員長は榊原信行。PRIDEの顏であった両氏が帰ってきた。
桜庭和志VS青木真也の対戦が決まり、後は山本美憂の息子山本アーセンVSヒクソン・グレイシーの次男クロン・グレイシーも対戦するんだそうである。
ボブ・サップ(41)VS曙太郎(46)の12年振りの再戦もある。いまさらサップと曙のオジサン対戦なんて。ヒョードルの復帰戦もあるとか。限りなくレトロだねえ。
過ぎたる日々
思うにPRIDE華やかし頃を懐かしむ。何といっても外国選手が揃っていた。ヒクソン、シウバ、ヒョードル、ノゲイラ、ミルコ等々。迎え討つ日本勢は高田延彦、吉田秀彦、桜庭和志等々で、日本選手は、いつも果敢に挑んだが彼等外国勢の凄まじいパワーとテクニックの前に砕けた。
私が格闘技雑誌に携わった晩年の頃だったが、会場も常に満杯で異常なほどの熱気だった。会場をあとにする若者の興奮さめやらぬ会話が聞かれた。あのさんざめきは過ぎ去り日のモニュメント。
思えば、幸せな時代に巡り会えた。格闘技が最も輝いた70年~80年代。これ以上ない極上の試合を腹一杯賞味した。PRIDE、K-1しかり、キックボクシング、プロレス、ボクシングしかりである。後は何を望むや、私の中で格闘技は静かにフェードアウトしている。
[フィギュアスケート]NHK杯の羽生&宮原
羽生の神技、宮原のしなやかな演技
羽生結弦がGPシーズNHK杯での322.40点は驚天動地だ。世界歴代最高得点。最終日フリーの演技はまるで駒のように回り、蝶のように舞った。ノーミス、4回転3回転を軽々と跳んだ。まさに神の演技。次の五輪も金メダル濃厚だ。
女子で優勝した宮原知子も初の203.11点、身長149㌢が大きく見える。しなやかで表情豊かな演技は、宮原時代を予感させる。高校生と若く、なにより身体が小さなことが武器になる。軽いことは即ちアドバンテージ。次の2018年、韓国平昌での冬季五輪の金メダル候補に躍り出た。
浅田真央はやはり1年間のブランクが大きい。これを取り戻すことは至難の業と言える。体に切れがない。焦らず、じっくりと目標を先に置いて練磨するしかあるまい。これから勢いのある若手がドンドン出てくる。後へは戻れない。
[ボクシング]ダブル世界戦(28日・仙台市)雑感
クアドラス卓越の技術
WOWOWでボクシング世界戦を観戦した。土曜日の5時15分からという時間帯も、すこぶるよかった。L.フライ級(WBC)は3位木村悠(帝拳)が初挑戦で、ペドロ・ゲバラ(メキシコ)を2-1の僅差判定で破り戴冠。
ゲバラに先手取られ前半木村は苦戦したが、コツコツと手数を積んで逆転。あたかも兎と亀の勝負。私はよくて引分けと感じたけど。
近頃のメキシカンボクサーも凡庸になった。凄味が全くない。私の識るピントール、オリバレスは敵を猛然と追い込む迫力があった。懐かしのメキシカンボクサーよ。
具志堅ジムの江藤光喜は、S.フライ(WBC)王者カルロス・クアドラス(帝拳)に挑戦して大差の判定負けだった。身長に恵まれ、リーチのあるストレートは斬れ味があり真向打ち合ったら勝機があると見ていたが、江藤はボクシングをさせて貰えなかった。さしずめ江藤・闘牛とクアドル・マタドール(闘牛士)の試合。
終始相手に的を絞らせない、打たせないでないで打つ、チャンプのスキル(技術)は、レベルが格段に違った。強い相手とグローブを交えて、選手は磨かれる。敗れた江藤ではあったが、ゲバラ-木村戦より「華」があった。
チャンプになる資質はあると見た。
[今週の俳句もどき]
静けさや山茶花梅雨の鍋の音
プラタナス一枚だけと衣脱ぎ
払暁や凍てる月あり寒桜
昭太郎
商店街の路地裏にヒッソリ咲く寒桜

福島の同級生Tさんから頂いた特大の林檎。
通常の1・5倍はある。

会津若松のIさんから頂いた「会津身しらず御山柿」は、
昔は将軍家に、いまは皇室に献上されているという。
桐の箱に入っている。畏れ多い。[遠藤農園]
DVD『カンムリワシ具志堅用高』 第1部&第2部
DVD『日本ボクシング不滅の激闘史』いずれも絶賛発売中!!
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