『マッサン』考/リアルジャパンプロレス、乱戦で今年を締め括る/他 | 舟木昭太郎の日々つれづれ

『マッサン』考/リアルジャパンプロレス、乱戦で今年を締め括る/他

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■[ドラマ] 朝ドラ『マッサン』考
 ~なんでもやんなはれの精神~
■[宇宙] はやぶさ2の成功に寄せて
■[和食] ミシュラン認定「まき村」
■[プロレス] 乱戦で今年を締め括る
■[ボクシング吉報] 速報
[今週の俳句]
[今週の雑学講座]
 
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[ドラマ] 朝ドラ『マッサン』考

4時45分起床、散歩、太極拳、ラジオ体操と私の朝は慌ただしく始まる。「朝は夜より賢い」(邱永漢)を実行しているのだが、そんな1日の始まりの中で、朝食の30分の間に見る15分のNHK朝ドラ「マッサン」は、楽しみだ。
 
中島みゆきの主題歌「麦の唄」がいい。かつて”プロジェクトX”というNHKの番組のテーマソング「地上の星」も、同様に中島さんの書下ろし曲であった。当時スナックなどで盛んに唄われ私も愛唱したが、同じテイストを持ったメロディーといってよい、物語に相応しい素敵な歌だ。
 
マッサンとエリーの掛け合いも絶妙で、あれは関西弁のなせる技である。おもろいふたりの絡みは漫才、まさに人情喜劇。エリーの片言の関西弁がまたドラマを際立たせる。 
標準語だったらこうは盛り上がらない。ひたむきに夫を支えるスコットランド人妻のエリー役は、日本語が全く話せないままオーディションに臨んだというアメリカ人女優のシャーロット・ケイト・フォックス。彼女の祖母はスコットランド出身だそうだが、まさに役に嵌っている。
 
「マッサン」は鳥井信冶郎(役名=鴨居欣次郎)と共に日本で初めてにウイスキー造を成功させた竹鶴政孝(役名=マッサン)とリタ(役名=エリー)の生涯を描いたものだが、他方今に響くサントリーの歴史でもある。
  
  
なんでもやんなはれの精神

鴨居社長(タイショウ)の「なんでもやんなはれ」の精神がマッサンを育み、今日のサントリー成らしめたといえる。物語の中でこんなセリフがある。
 
「日本で誰もできない、世界一のウイスキーを作ってやろうじゃないか」のタイショウの啖呵は、今年11月「山崎シェリーカスク2013」が(英国のガイド本で)ウイスキーの世界一に選ばれ証明した。面目躍如である。
  
「スコッチが日本のウイスキーに負けた」当地では、大変なショックだったと、外電は伝えている。さぞ、タイショウもマッサンもリタも、「それみぃ~」と天国で喝采を叫んでいるであろう。ニッカウヰスキーも「マッサン」効果で高級ウイスキー「竹鶴」の売上が四割増らしい。目出度し。
 
サントリーはその創業精神を脈々と受け継いでいる。常にチャレンジ精神を失わない。企業は「決断と勇気」といわれる。経済学者ケインズもいう。「血気を失った会社は衰退する」と。見本にしたい会社である。
 
因みに「サントリー」とは、”鳥井さん”の逆さ読みとの説だとは知らなかったなあ。「マッサン」は、こっそりと日本の産業の成りたちも教えてくれる。オジサンが楽しみなのは、そんなところにもある。 
 
  
[宇宙] はやぶさ2の成功に寄せて

「はやぶさ2」の打ち上げ成功は涙が出たよ。だって6年間の孤独な旅に出たんだよ、52億㌔の途方ない大宇宙の旅、想像するだけで胸に迫る。人は、ロケットに己の人生航路を重ね合わせて、感涙するのだ。「元気で帰っておいで!」と。
 
小惑星に到達してミッションを終えて帰還する予定は東京オリンピックが終わったばかりの2020年10月という。無事戻ってと祈る。それにしても何ら故障もなくあっさりと飛び立った、はやぶさ2、日本の技術は凄い!日本人は改めて自信をもってよい。
  
 
[和食] ミシュラン認定「まき村」
   
ミシュランの今年版に品川区大森の和食懐石「まき村」が選ばれた(☆1つ)のは嬉しい。私はかれこれ20年前ほど、たまたま店の近くに住んでいた勤め先の女性社員と行ったことが有る。
 
「なんとなく、クリスタル」を著した作家・田中康夫のグルメ誌を読んで触発されもので、駅から大分離れた、鄙びた場所にあり夜ともなれば、ちょっと憚れるそんな場所に存在していた。
 
よくも隠れ家みたいなお店を田中康夫さんは探し当てたものと感心したものだ。ところでその田中さん、どうしている?長野知事や国会議員だったりして時代の寵児だったけど、すっかりフェードアウトしてしまったが…。
 
「まき村」は、小体なお店で当時は女将と御主人の二人だけだった。確か当時は値段も5,000円位で懐石料理が食べられて、味も評判通りで満足した覚えがある。ミシュランの認定を受けて、もう大変な賑わいだと思うから少し落ち着いたら、再訪してみたい。
 
自分が行って満足したお店が、当たり前に専門家に評価されるのは嬉しい。庶民が気軽にいける「まき村」のようなお店をミシュランは、これからは精力的に発掘して欲しい。
 
総理大臣や大統領が来た、などという銀座の高級すし店なんかどうでもいい、私は御免蒙る。元来すしなんていうものは庶民が、腹を満たすためのファーストフーズとして、食べたものである。そんなに高尚ぶる食べ物ではない。
 
 
[プロレス] 乱戦で今年を締め括る

リアルジャパンプロレス、今年最後(12月5日、後楽園ホール)の試合を見に行った。メインは初代タイガーマスク率いるリアルジャパン軍VS大仁田邪道軍団の5×5マッチ。
 
目玉はやはり大仁田と元関脇貴闘力の絡みにあった。当然修羅場の様相を呈して、いきなり大仁田の毒霧が口から噴き貴闘力の顔面を襲った。ここから乱戦、顏を血で塗られたような貴闘力もこれに応戦。
 
まあ、両軍入り乱れリングばかりか、会場にも雪崩れ込み派手なパフォーマンスで一年を締め括った。今年一年御招待に預かり誠に有難うございました。プロレスは壮大なエンターテインメントだ!同団体の2015年が益々隆盛する音を御祈りいたします。
 
 
[ボクシング吉報] 速報

今年のボクシング殿堂入りに、日本から具志堅用高さんと故大場政夫さんが選ばれたという吉報が届いた。この話題は後日また改めて。
 
 
[今週の俳句]

~井上井月(せいげつ)冬三句~
 
初冬の 清水がもとの 燕子花(かきつばた)
 
冬ざれや 目方が原の 大根畑
 
松よりも 杉に影さす 冬の月

 
 
[今週の雑学講座]
 
~木守柿(きもりがき)とは~
  
柿の実を鳥に食べて貰うために、一個だけ残して置くこと。鳥が食べることで、その種を遠くまで運んでもらいあちこちに柿を増殖する、という意味。神の供養とも。これは食べ物が貴重な昔の話で、現代では野山に放置された柿が溢れて、ほぼ死語にちかい。
 
柿の木に纏(まつわ)る物語は多く、例えば薪(まき)にして燃やしてはいけない、祟(たた)りがあるとか、荼毘(だび)に用いれば、死者は天国に行く御利益があるとか。登ってはいけない、というは、柿木は折れやすいから。
 
  
都会の路地裏にたわわに実る柿…
冬になっても採る人もいず。


リアルジャパン軍VS大仁田邪道軍団

 
  

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