W杯念願のドイツ優勝/危機一髪!!少年期の梅雨の追憶/他
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■W杯ドイツの優勝に寄せる
~絵のように美しい決勝点~
■少年期の梅雨の追憶
~へぼ将棋で諍い~
~思わぬ運に恵まれた~
■マー君の怪我が心配
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W杯ドイツの優勝に寄せる
2014年サッカーワールドカップの優勝は、ドイツチーム。ここに一カ月にわたるサッカーの祭典は幕を閉じた。予選でガーナと引き分けた以外ドイツは、決勝トーナメントで、唯一PK戦無しで通過した。強いが故に優勝できた。堂々たる戴冠です。
以前この欄で、マラカナン(決勝の会場)では、ブラジルと対戦してドイツが優勝してほしいと綴った。日韓ワールドカップでは、横浜の会場でドイツを応援した私は、以来ドイツがブラジルを破って覇者となる日を待っていた。決勝の相手はメッシのいるアルゼンチンだったけれど、嬉しいことには変わりない。
日本に近代サッカーを伝えた恩人は、ドイツ人のデットマール・クラマーさん。以来のドイツびいき、特にベッケンバウアーのファンでした。でも準決勝でブラジルを7-1の大差で下すとは思いもよらず、この勝利で優勝を予想しました。
決勝戦は見応えのある、レベルの高い攻防を見せてくれました。双方守りが鉄壁で、世界最高峰の戦いでした。延長戦で途中出場のゲッツエが決めたボレーシュートは見事なものでした。
絵のように美しい決勝点
シュールレのクロスを胸でトラップして、ゲッツエは、ゴールを決めました。ストップモーションを見るが如きそのシーンに、私は、何と美しいボレーシュートだろうと感心した。
イタリア大会以来24年ぶり4回目の優勝、さぞドイツ国民も喝采を叫んでいることだろう。差し詰め「歓喜の歌」の合唱か。ズバリ、ドイツの優勝は、長年積み上げてきた、「組織&機動力サッカー」の賜物でしょう。
でも何となく国力の差でもあるような気がした。ワールドカップの招致が決まった頃のブラジルは、海底油田の開発景気に国中が湧いていましたが、4年経って所得格差、インフレが問題になり、サッカーどころではなくなりました。W杯阻止にデモも相次ぎ、大会そのものも開催が危ぶまれたのでした。
アルゼンチンも外貨準備高が減少の一途で、アルゼンチン・ペソも下落し続け、2001年以来2度目のデフォルト(債務不履行)の危機に瀕しています。前述の二カ国は、まさに経済の不況が、サッカーにも投影している気がします。
それに対してドイツは、相変わらず堅調な経済を維持しています。国民も選手も、安心してサッカーに打ち込めるというわけです。考え過ぎでしょうが。
そんなことを思いながら私は、この項を綴りました。4年後ロシア大会は、どんな勢力図になっているでしょうか。そして新生日本代表は。
少年期の梅雨の追憶
丁度梅雨時分の話です、私が中1か2年の時でした。朝から天が裂けたような雨で、実家の前を流れる川は、いつになく濁流となっていました。
私はそんな雨の中、前日、約束した将棋指に午前10時頃だったと記憶していますが、近所に住む遊び仲間の家に行きました。K君の家は魚屋でした。私は勝手知ったる二階に上がり、一級年下のK君と和やかに将棋を始めました。
僕らは覚え立てで、腕もほぼ互角、その頃は将棋に夢中でした。勿論、へぼ将棋というヤツです。「王手飛車取り」に、「王手角取り」の妙手にお互い血眼になっていました。いかにしたらその技に誘い込み、嵌(は)めるか、勝負の帰趨より、この大技に、より快感を求めていたのです。
中盤までは互角で、シーソーゲームでした。真剣になって盤と睨めっこしては、一端の棋士気取りでした。其処へ私より一級上の彼のS兄さんが覗きにやってきました。
へぼ将棋で諍い
眺めているうちに、彼のお兄さんは、口出し始め、「そうじゃない、金を前に進めて、そう、そうだよ。それでいいんだ。ハッハァ、いいぞ。」と、弟を援護射撃し始めました。
私はイライラして、そのお兄さんを睨みつけました。彼は意に介さず、益々口を挟みました。次第に嫌悪な空気になって行きました。
「ほら、お前の番だろ、そうそうそこだよ、そこに角をうて。そうだ!決まったろ、王手飛車取りだよ、ワッハッハ。これでお前の勝ちだな。ハイ、終わり、だっぺ。」
対局者のK君も兄に倣って、相槌を打ちました。してやったりの勝ち誇った声音で「もう一回やる?」駒を並べ始めました。
思わぬ運に恵まれた
私はムッとして、「オレ帰る、狡いよ、二度とやらないからな!」と捨て台詞を吐き、持っいてた駒を将棋盤に投げ捨てて立ち上がり、脱兎の如く階段を駆け下りました。
悔しさの余り持ってきた傘も忘れ、大雨の外に飛び出したのです。悔しくたまりませんでした。べそを掻きながら家に向かってとぼとぼ歩きだしました。ところが彼の家を出て、ほんの数歩でした。ゴォー、バリバリという不気味な音が背後でしました。
驚いて、振り向くと、何んと彼の家が一瞬のうちに押し潰れているのです。「助けてくれ!助けてくれ!」と叫ぶ阿鼻叫喚の地獄絵そのもでした。大雨で後ろの山が、崩れ落ちたのです。まるで白日夢のようでした。
一階がぐしゃぐしゃになり、二階部分がその上に乗っかっていました。大量の土砂が屋根を押し潰して、それは無惨な状態でした。私は驟雨の中茫然と立ち尽くしました。
そのうちに近所の人や消防団の人が大騒ぎで駆けつけ、「昭太郎君何やってんだ、危ないぞ、どけどけ!」と言われ我に返り、ずぶ濡れで我家に飛び込みました。
家に帰ると姉が「昭太郎泣いてんのが。泣くことないじゃないか、おめえ、運が強いな。」と頭をポンとたたかれましたが、嬉しくもなく、何故か涙と震いが止まりませんでした。幸いにF兄弟は軽い怪我で済み、魚屋を営む彼等の両親も奇跡的に助かりました。
梅雨が訪れる度に、この日の事が甦ります。もし兄弟と諍(いさか)いにならなったら、当然将棋は続けていたでしょうから、私も災害に遭っていました。この災害を期に、F兄弟とは仲直りしました。
運不運、人生、何が分岐点に作用するか分かりません。この時の思わぬ「ラッキー」が、一生分の「運」を使い果たしてしまったと、私は、最近つくづく思うのであります。
マー君の怪我が心配
ヤンキース田中将大投手が右ひじ靭帯部部の断裂で長期戦列離脱を余儀なくされた。現時点では手術はせずに注射などの処置によって、リハビリを重ね再起を図るという。
復帰までは、凡そ6週間はかかるとみられる。ここ2試合は精彩がなかったので、いつものマー君と違うと感じていたのですが、まさかひじのケガとは、残念です。
12勝4敗は天晴れな成績であり、名門ヤンキースのいまやエース、最多勝も狙いたのに残念。優勝を狙う球団としても、衝撃でしょう。
メジャーの並み居る強打者を抑えるために、変化球が多くなった。変化球が多くなればひじに負担をかける。あの弓のようにしなる田中の右腕を見ていると、素人でもなんとなく痛みが分かる。手術にならなければいいが。
焦らず治療して、完全な姿でマウンドに戻ってきてほしいと願うものです。マー君が、登板しないヤンキースなんて、風船が萎んだも同然です。興味が失せています。
露地栽培のトマトも次々に収穫期に入った。

御覧の植物は、近所のおかみさんからで、金沢の朝市で貰ったというもの。
「綺麗な花が咲きますよ」と叔母さんは言ったというが、一向にその気配なし。
芋科なのですがそもそも「花名」も知りません。
誰か教えて。upper@lapis.plala.or.jp

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■W杯ドイツの優勝に寄せる
~絵のように美しい決勝点~
■少年期の梅雨の追憶
~へぼ将棋で諍い~
~思わぬ運に恵まれた~
■マー君の怪我が心配
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W杯ドイツの優勝に寄せる
2014年サッカーワールドカップの優勝は、ドイツチーム。ここに一カ月にわたるサッカーの祭典は幕を閉じた。予選でガーナと引き分けた以外ドイツは、決勝トーナメントで、唯一PK戦無しで通過した。強いが故に優勝できた。堂々たる戴冠です。
以前この欄で、マラカナン(決勝の会場)では、ブラジルと対戦してドイツが優勝してほしいと綴った。日韓ワールドカップでは、横浜の会場でドイツを応援した私は、以来ドイツがブラジルを破って覇者となる日を待っていた。決勝の相手はメッシのいるアルゼンチンだったけれど、嬉しいことには変わりない。
日本に近代サッカーを伝えた恩人は、ドイツ人のデットマール・クラマーさん。以来のドイツびいき、特にベッケンバウアーのファンでした。でも準決勝でブラジルを7-1の大差で下すとは思いもよらず、この勝利で優勝を予想しました。
決勝戦は見応えのある、レベルの高い攻防を見せてくれました。双方守りが鉄壁で、世界最高峰の戦いでした。延長戦で途中出場のゲッツエが決めたボレーシュートは見事なものでした。
絵のように美しい決勝点
シュールレのクロスを胸でトラップして、ゲッツエは、ゴールを決めました。ストップモーションを見るが如きそのシーンに、私は、何と美しいボレーシュートだろうと感心した。
イタリア大会以来24年ぶり4回目の優勝、さぞドイツ国民も喝采を叫んでいることだろう。差し詰め「歓喜の歌」の合唱か。ズバリ、ドイツの優勝は、長年積み上げてきた、「組織&機動力サッカー」の賜物でしょう。
でも何となく国力の差でもあるような気がした。ワールドカップの招致が決まった頃のブラジルは、海底油田の開発景気に国中が湧いていましたが、4年経って所得格差、インフレが問題になり、サッカーどころではなくなりました。W杯阻止にデモも相次ぎ、大会そのものも開催が危ぶまれたのでした。
アルゼンチンも外貨準備高が減少の一途で、アルゼンチン・ペソも下落し続け、2001年以来2度目のデフォルト(債務不履行)の危機に瀕しています。前述の二カ国は、まさに経済の不況が、サッカーにも投影している気がします。
それに対してドイツは、相変わらず堅調な経済を維持しています。国民も選手も、安心してサッカーに打ち込めるというわけです。考え過ぎでしょうが。
そんなことを思いながら私は、この項を綴りました。4年後ロシア大会は、どんな勢力図になっているでしょうか。そして新生日本代表は。
少年期の梅雨の追憶
丁度梅雨時分の話です、私が中1か2年の時でした。朝から天が裂けたような雨で、実家の前を流れる川は、いつになく濁流となっていました。
私はそんな雨の中、前日、約束した将棋指に午前10時頃だったと記憶していますが、近所に住む遊び仲間の家に行きました。K君の家は魚屋でした。私は勝手知ったる二階に上がり、一級年下のK君と和やかに将棋を始めました。
僕らは覚え立てで、腕もほぼ互角、その頃は将棋に夢中でした。勿論、へぼ将棋というヤツです。「王手飛車取り」に、「王手角取り」の妙手にお互い血眼になっていました。いかにしたらその技に誘い込み、嵌(は)めるか、勝負の帰趨より、この大技に、より快感を求めていたのです。
中盤までは互角で、シーソーゲームでした。真剣になって盤と睨めっこしては、一端の棋士気取りでした。其処へ私より一級上の彼のS兄さんが覗きにやってきました。
へぼ将棋で諍い
眺めているうちに、彼のお兄さんは、口出し始め、「そうじゃない、金を前に進めて、そう、そうだよ。それでいいんだ。ハッハァ、いいぞ。」と、弟を援護射撃し始めました。
私はイライラして、そのお兄さんを睨みつけました。彼は意に介さず、益々口を挟みました。次第に嫌悪な空気になって行きました。
「ほら、お前の番だろ、そうそうそこだよ、そこに角をうて。そうだ!決まったろ、王手飛車取りだよ、ワッハッハ。これでお前の勝ちだな。ハイ、終わり、だっぺ。」
対局者のK君も兄に倣って、相槌を打ちました。してやったりの勝ち誇った声音で「もう一回やる?」駒を並べ始めました。
思わぬ運に恵まれた
私はムッとして、「オレ帰る、狡いよ、二度とやらないからな!」と捨て台詞を吐き、持っいてた駒を将棋盤に投げ捨てて立ち上がり、脱兎の如く階段を駆け下りました。
悔しさの余り持ってきた傘も忘れ、大雨の外に飛び出したのです。悔しくたまりませんでした。べそを掻きながら家に向かってとぼとぼ歩きだしました。ところが彼の家を出て、ほんの数歩でした。ゴォー、バリバリという不気味な音が背後でしました。
驚いて、振り向くと、何んと彼の家が一瞬のうちに押し潰れているのです。「助けてくれ!助けてくれ!」と叫ぶ阿鼻叫喚の地獄絵そのもでした。大雨で後ろの山が、崩れ落ちたのです。まるで白日夢のようでした。
一階がぐしゃぐしゃになり、二階部分がその上に乗っかっていました。大量の土砂が屋根を押し潰して、それは無惨な状態でした。私は驟雨の中茫然と立ち尽くしました。
そのうちに近所の人や消防団の人が大騒ぎで駆けつけ、「昭太郎君何やってんだ、危ないぞ、どけどけ!」と言われ我に返り、ずぶ濡れで我家に飛び込みました。
家に帰ると姉が「昭太郎泣いてんのが。泣くことないじゃないか、おめえ、運が強いな。」と頭をポンとたたかれましたが、嬉しくもなく、何故か涙と震いが止まりませんでした。幸いにF兄弟は軽い怪我で済み、魚屋を営む彼等の両親も奇跡的に助かりました。
梅雨が訪れる度に、この日の事が甦ります。もし兄弟と諍(いさか)いにならなったら、当然将棋は続けていたでしょうから、私も災害に遭っていました。この災害を期に、F兄弟とは仲直りしました。
運不運、人生、何が分岐点に作用するか分かりません。この時の思わぬ「ラッキー」が、一生分の「運」を使い果たしてしまったと、私は、最近つくづく思うのであります。
マー君の怪我が心配
ヤンキース田中将大投手が右ひじ靭帯部部の断裂で長期戦列離脱を余儀なくされた。現時点では手術はせずに注射などの処置によって、リハビリを重ね再起を図るという。
復帰までは、凡そ6週間はかかるとみられる。ここ2試合は精彩がなかったので、いつものマー君と違うと感じていたのですが、まさかひじのケガとは、残念です。
12勝4敗は天晴れな成績であり、名門ヤンキースのいまやエース、最多勝も狙いたのに残念。優勝を狙う球団としても、衝撃でしょう。
メジャーの並み居る強打者を抑えるために、変化球が多くなった。変化球が多くなればひじに負担をかける。あの弓のようにしなる田中の右腕を見ていると、素人でもなんとなく痛みが分かる。手術にならなければいいが。
焦らず治療して、完全な姿でマウンドに戻ってきてほしいと願うものです。マー君が、登板しないヤンキースなんて、風船が萎んだも同然です。興味が失せています。
露地栽培のトマトも次々に収穫期に入った。

御覧の植物は、近所のおかみさんからで、金沢の朝市で貰ったというもの。
「綺麗な花が咲きますよ」と叔母さんは言ったというが、一向にその気配なし。
芋科なのですがそもそも「花名」も知りません。
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DVD『カンムリワシ具志堅用高』 第1部&第2部
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