貴闘力のデビュー戦/大仁田「邪道」こそ真の勝利者/他
--------------------------------------------
■韓国の旅客船沈没事故哀悼
■貴闘力のデビュー戦を見た
~大仁田「邪道」こそ真の勝利者~
■閑話休題
■春風駘蕩、春燃える
■映画「そこのみにて光輝く」を推薦!
--------------------------------------------
韓国の旅客船沈没事故哀悼
韓国・珍島(チンド)付近で18日起きた旅客船セウォル号の沈没事故はなんとも痛ましい。心から哀悼の意を表したい。乗客乗員460人の中には、修学旅行の高校生350人余が含まれているという。楽しかるべき想い出旅行が、地獄への旅立ちになるとは。
いまなお安否不明の乗客。捜索が難航している。家族や親戚縁者、あるは友達の心配、不安は如何ばかりか。察して余りある。船内に閉じ込められ救出を求める高校生の叫び声が耳に届くようだ。嗚呼、神よ!
それにしてもだ。船長以下操縦士などは真っ先に逃げて助かったというから悍(おぞ)ましい。ノブレス・オブリージュ(仏語)という有名な言葉がある。「位が高い人ほど徳高きを要す」の意味。
船長はこの言葉、御存じないか。かつて「儒教の国」と言われた韓国。祖先を敬い、年長者を敬う、そんな国の船長が、阿鼻叫喚の乗客乗員を置き去りにして遁走した。
船長や乗務員は、乗客を先ず避難させたのちに、最後に船をから脱出する。それをしなかったから大勢の犠牲者が出た。船長たる者、船と共に運命を共にするくらいの覚悟でなければならない。
かの国には「ノブレス・オブリージュ」という言葉は存在しないらしい。僭越だが、この際韓国は、徹底した道徳教育を施す必要が有りはしないか。そうでないと、今回のような事故はまた起きる可能性がある。明らかに人災。犠牲者は浮かばれぬ。
貴闘力のデビュー戦を見た
元関脇貴闘力(46)のプロレスデビュー戦を見た。(4/16 代々木競技場第二体育館)鈴木みのるをパートナーに、大仁田&矢口組と戦った。
大仁田&矢口は入場と同時に、リングに有刺鉄線を巻き付けたボードを2枚持ち込んだ。それをコーナー2カ所に設置した。大仁田プロデュースの”無法プロレススペクタクル”の始まりだ。
スタートから乱闘、試合はそっちのけ。忽ちに貴闘力は有刺鉄線板に背中ごと叩きつけられた。椅子で頭をぶたれたり、場外の客席を引きずり回されたり、散々にいたぶられ顔面は血で染まる。この想定外の、非日常的な暴力こそ見る者を興奮させる矛盾。
それでも貴闘力は鈴木の援護を宜しくやっと反撃に転じた。相撲時代から、制限時間前の立ち合いや、凄まじい張り手の喧嘩相撲で鳴らした。下地がある。
修羅場の戦いは慣れている。水を得た魚のように暴れまくった。結果、貴闘力が矢口をフォールしてデビュー戦を飾る。まあ、ザッとこんなドラマの推移。プロレスというよりは活劇。俗に言う、ちゃんばらごっこ。
大仁田「邪道」こそ真の勝利者
プロレス素人の貴闘力を見事リングで活かし、輝かせたのは、勿論プロデューサー大仁田厚。さしずめ貴闘力は、大仁田という御釈迦様の手の平に載って躍った孫悟空だ。まさに大仁田「邪道」面目躍如、真の勝利者。
一体全体プロレスは、相手が受けてくれて初めて成り立つエンタテインメント。つまりキャッチボールがなければ、成り立たたない。相手をいかにして輝かせるか、生殺与奪の鍵は、一にも二にも受け手側にある。
大仁田ほど”受”が際立って巧いレスラーもいない。それができるのがスタア。己を殺して、相手を引き立てる。これ「惻隠(そくいん)の情」。すなわち譲り合いの精神。
プロレスとは、人生に通ず。やれ八百長だ、と騒ぐなかれ。プロレスはプロレスだ。是非に及ばず!匡(ただし)だ、プロレス団体には運営の仕方がマチマチ。それでいい。多様性が面白いのだ。
でもプロレスを甘く見ることなかれ。新日本プロレス道場ではスクワット1000回なんぞは当たり前。鍛えに鍛えた鋼鉄の肉体だからこそ投げたり、撃ったり、蹴ったり、できる。これ、お忘れなきように。パフォーマンスの蔭に厳しい練磨あり。素人はマネするべからず。
閑話休題
私はいまこの歌に、恋している
♪二人は試されているの 君は僕の何
これ壊れていくなら 僕は君の何だった
何も出来はしない そんなもどかしさと
逃れずに歩むさ それがせめての証し
今書きとめたい歌
君に捧げるLOVE SONG (三番)
「君に捧げるLOVE SONG」詞・曲/岡林信康
この歌は1979年頃流行した。友人のカメラマンが癌で余命を宣告されたときに綴った歌ともいわれる。箱根旅行の折、友達がカラオケで歌ったのが、妙に心に響き帰省して直ちに、YouTubeで覚えた。日に何度も聞いては諳んじている。
岡林信康さんの気負いのない歌声と哀切極まりないギターのメロディーがとてもハートに染入る。パソコンを打ち込みながらも録音を回して、終わるとまた始まる。何度聴いても、倦(う)まない。
岡林さんの40周年記念リサイタルを見る。(YouTubeにて)僭越ながらお齢(67才)召されて、一段と輝きを増している。余燼を全て洗い流し磨かれし男の佇まい。シルバー世代よ、岡林さんを見習え。心を磨こう、紳士たれ。かくいう私がである。
今はじめている仕事の企画書のやり直しは、ときに絶望的な心境になる。そんなときこのメロディーを聴くにつけ、何とはなしに遣る気が起こる。多分、晩節を迎えた己が身に、囁く応援歌なのかも知れない。そうさ、この歌は、苦しみさえ勇気に替える…。
さあ、人生はこれからだ。これからが勝負だ。
「人生は、後半戦が面白い」と言うではないか!
春風駘蕩、春燃える
週末はもうハナミズキが街路を見事に彩った。競うように、黄色の蔦薔薇、紫の藤が隣家の庭に誇らしげに綻(ほころ)び始めた。春風駘蕩、春燃える候。
いつの間にか木々は青葉若葉、初夏の装い。つつじが満を持して開花を待つ。迸る如くお惜し気もなく彼女たちは咲き乱れ、黄金週間に文字通り錦上花を添える。日本の春は街全体を花園に変える天然の美である。
このほどを花に礼いふ別れ哉
芭蕉
映画「そこのみにて光輝く」を推薦!
「そこのみにて光輝く」(TCエンタテインメント制作)を新宿テアトルで家内を連れ立って見てきた。函館を舞台に行き場のない男女のラブストーリー。切なくも胸を打つ、重厚な作品。私は充分に堪能した。
監督呉美保、主演、綾野剛の新境地。脇を池脇千鶴、菅田正暉、高橋和也、火野正平で固める。大城拓児役演ずる菅田の演技が断然光る。制作は私がお付き合い頂く永田守さん(TCエンタテインメント専務)。元大映社長永田雅一の孫。天国の永田社長もさぞ喜んでいることだろう。
モントリオール映画祭出品作品。見て欲しい映画である。上映館:新宿テアトル、ヒューマントラストシネマ有楽町、TOHOシネマズ川崎他。お問合せを。
~春風駘蕩、天然の美~
千駄ヶ谷駅ホームからの菜の花の眺め(19日)

散歩で渋谷区初台付近のハナミズキ(18日)

隣家の庭に咲く花々…左より藤、ジャスミン、黄色の蔦ばら。(21日雨の早朝)

DVD『カンムリワシ具志堅用高』 第1部&第2部
DVD『日本ボクシング不滅の激闘史』いずれも絶賛発売中!!
Upper Official Siteへ
■韓国の旅客船沈没事故哀悼
■貴闘力のデビュー戦を見た
~大仁田「邪道」こそ真の勝利者~
■閑話休題
■春風駘蕩、春燃える
■映画「そこのみにて光輝く」を推薦!
--------------------------------------------
韓国の旅客船沈没事故哀悼
韓国・珍島(チンド)付近で18日起きた旅客船セウォル号の沈没事故はなんとも痛ましい。心から哀悼の意を表したい。乗客乗員460人の中には、修学旅行の高校生350人余が含まれているという。楽しかるべき想い出旅行が、地獄への旅立ちになるとは。
いまなお安否不明の乗客。捜索が難航している。家族や親戚縁者、あるは友達の心配、不安は如何ばかりか。察して余りある。船内に閉じ込められ救出を求める高校生の叫び声が耳に届くようだ。嗚呼、神よ!
それにしてもだ。船長以下操縦士などは真っ先に逃げて助かったというから悍(おぞ)ましい。ノブレス・オブリージュ(仏語)という有名な言葉がある。「位が高い人ほど徳高きを要す」の意味。
船長はこの言葉、御存じないか。かつて「儒教の国」と言われた韓国。祖先を敬い、年長者を敬う、そんな国の船長が、阿鼻叫喚の乗客乗員を置き去りにして遁走した。
船長や乗務員は、乗客を先ず避難させたのちに、最後に船をから脱出する。それをしなかったから大勢の犠牲者が出た。船長たる者、船と共に運命を共にするくらいの覚悟でなければならない。
かの国には「ノブレス・オブリージュ」という言葉は存在しないらしい。僭越だが、この際韓国は、徹底した道徳教育を施す必要が有りはしないか。そうでないと、今回のような事故はまた起きる可能性がある。明らかに人災。犠牲者は浮かばれぬ。
貴闘力のデビュー戦を見た
元関脇貴闘力(46)のプロレスデビュー戦を見た。(4/16 代々木競技場第二体育館)鈴木みのるをパートナーに、大仁田&矢口組と戦った。
大仁田&矢口は入場と同時に、リングに有刺鉄線を巻き付けたボードを2枚持ち込んだ。それをコーナー2カ所に設置した。大仁田プロデュースの”無法プロレススペクタクル”の始まりだ。
スタートから乱闘、試合はそっちのけ。忽ちに貴闘力は有刺鉄線板に背中ごと叩きつけられた。椅子で頭をぶたれたり、場外の客席を引きずり回されたり、散々にいたぶられ顔面は血で染まる。この想定外の、非日常的な暴力こそ見る者を興奮させる矛盾。
それでも貴闘力は鈴木の援護を宜しくやっと反撃に転じた。相撲時代から、制限時間前の立ち合いや、凄まじい張り手の喧嘩相撲で鳴らした。下地がある。
修羅場の戦いは慣れている。水を得た魚のように暴れまくった。結果、貴闘力が矢口をフォールしてデビュー戦を飾る。まあ、ザッとこんなドラマの推移。プロレスというよりは活劇。俗に言う、ちゃんばらごっこ。
大仁田「邪道」こそ真の勝利者
プロレス素人の貴闘力を見事リングで活かし、輝かせたのは、勿論プロデューサー大仁田厚。さしずめ貴闘力は、大仁田という御釈迦様の手の平に載って躍った孫悟空だ。まさに大仁田「邪道」面目躍如、真の勝利者。
一体全体プロレスは、相手が受けてくれて初めて成り立つエンタテインメント。つまりキャッチボールがなければ、成り立たたない。相手をいかにして輝かせるか、生殺与奪の鍵は、一にも二にも受け手側にある。
大仁田ほど”受”が際立って巧いレスラーもいない。それができるのがスタア。己を殺して、相手を引き立てる。これ「惻隠(そくいん)の情」。すなわち譲り合いの精神。
プロレスとは、人生に通ず。やれ八百長だ、と騒ぐなかれ。プロレスはプロレスだ。是非に及ばず!匡(ただし)だ、プロレス団体には運営の仕方がマチマチ。それでいい。多様性が面白いのだ。
でもプロレスを甘く見ることなかれ。新日本プロレス道場ではスクワット1000回なんぞは当たり前。鍛えに鍛えた鋼鉄の肉体だからこそ投げたり、撃ったり、蹴ったり、できる。これ、お忘れなきように。パフォーマンスの蔭に厳しい練磨あり。素人はマネするべからず。
閑話休題
私はいまこの歌に、恋している
♪二人は試されているの 君は僕の何
これ壊れていくなら 僕は君の何だった
何も出来はしない そんなもどかしさと
逃れずに歩むさ それがせめての証し
今書きとめたい歌
君に捧げるLOVE SONG (三番)
「君に捧げるLOVE SONG」詞・曲/岡林信康
この歌は1979年頃流行した。友人のカメラマンが癌で余命を宣告されたときに綴った歌ともいわれる。箱根旅行の折、友達がカラオケで歌ったのが、妙に心に響き帰省して直ちに、YouTubeで覚えた。日に何度も聞いては諳んじている。
岡林信康さんの気負いのない歌声と哀切極まりないギターのメロディーがとてもハートに染入る。パソコンを打ち込みながらも録音を回して、終わるとまた始まる。何度聴いても、倦(う)まない。
岡林さんの40周年記念リサイタルを見る。(YouTubeにて)僭越ながらお齢(67才)召されて、一段と輝きを増している。余燼を全て洗い流し磨かれし男の佇まい。シルバー世代よ、岡林さんを見習え。心を磨こう、紳士たれ。かくいう私がである。
今はじめている仕事の企画書のやり直しは、ときに絶望的な心境になる。そんなときこのメロディーを聴くにつけ、何とはなしに遣る気が起こる。多分、晩節を迎えた己が身に、囁く応援歌なのかも知れない。そうさ、この歌は、苦しみさえ勇気に替える…。
さあ、人生はこれからだ。これからが勝負だ。
「人生は、後半戦が面白い」と言うではないか!
春風駘蕩、春燃える
週末はもうハナミズキが街路を見事に彩った。競うように、黄色の蔦薔薇、紫の藤が隣家の庭に誇らしげに綻(ほころ)び始めた。春風駘蕩、春燃える候。
いつの間にか木々は青葉若葉、初夏の装い。つつじが満を持して開花を待つ。迸る如くお惜し気もなく彼女たちは咲き乱れ、黄金週間に文字通り錦上花を添える。日本の春は街全体を花園に変える天然の美である。
このほどを花に礼いふ別れ哉
芭蕉
映画「そこのみにて光輝く」を推薦!
「そこのみにて光輝く」(TCエンタテインメント制作)を新宿テアトルで家内を連れ立って見てきた。函館を舞台に行き場のない男女のラブストーリー。切なくも胸を打つ、重厚な作品。私は充分に堪能した。
監督呉美保、主演、綾野剛の新境地。脇を池脇千鶴、菅田正暉、高橋和也、火野正平で固める。大城拓児役演ずる菅田の演技が断然光る。制作は私がお付き合い頂く永田守さん(TCエンタテインメント専務)。元大映社長永田雅一の孫。天国の永田社長もさぞ喜んでいることだろう。
モントリオール映画祭出品作品。見て欲しい映画である。上映館:新宿テアトル、ヒューマントラストシネマ有楽町、TOHOシネマズ川崎他。お問合せを。
~春風駘蕩、天然の美~
千駄ヶ谷駅ホームからの菜の花の眺め(19日)

散歩で渋谷区初台付近のハナミズキ(18日)

隣家の庭に咲く花々…左より藤、ジャスミン、黄色の蔦ばら。(21日雨の早朝)

DVD『カンムリワシ具志堅用高』 第1部&第2部
DVD『日本ボクシング不滅の激闘史』いずれも絶賛発売中!!
Upper Official Siteへ