わが「病床三昧記」/百田尚樹著「錨を上げて」/他 | 舟木昭太郎の日々つれづれ

わが「病床三昧記」/百田尚樹著「錨を上げて」/他

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・わが「病床三昧記」
~風邪が引き金の下痢~
~遂に病院の門を叩く~
・百田尚樹著「錨を上げて」
・米ゴルフ開幕戦松山3位タイ
・野球も日本選手が花盛り

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わが「病床三昧記」

 
 7日からの1週間というものはまさしく最悪、地獄の日々だった。鼻水がグジグジ、何となく体が重かったのだが、朝のラジオ体操、それに始まる前の自己流の腕立て伏せや腹筋ではかえって数を増やした。
 
 雨の日も散歩だけは出掛け畑を見回った。時に雨に濡れて畑を耕して万能葱やミズナの種を蒔いた。それが引き金となった気がする。9日夕刻仕事の打ち合わせで新橋へ出掛けるあたりからどうも体が怠い。それでも打ち合わせのときは緊張の所為か感じなかったが、帰宅した途端もう動けなかった。
 
 それからは地獄の始まり。外食もそこそこに就寝したが、とっぜん猛烈な下痢が始まった。尾籠な話で申し訳ない。それからほとんど飲まず食わずだったのにピーピーたる排泄で、眠る処ではなく5分置きにトイレに駆け込んだ。
 
 
~風邪が引き金の下痢~

 
 さながらお尻はたゆまざる噴火口。で、2日目は、林檎二口だけの1日の食事は空腹でたまらず、腰が鈍器で殴られような痛みにベットから起上がるのも難儀、下痢なのに何故か腰にきた。それでもピーの度に起きねばならずもう泣きたくなった。
 
 風邪程度では医者には掛れないという20年来の私の信条は、2日目までは何とか守れたが、これはもしかして単なる風邪じゃないぞと疑って、夕方近所の病院に行ったら何と「本日臨時休診」。仕方なく帰宅して何も口に入れず寝た。
 
 ついていないときはいい方向には向かわないものだ。熱いお茶を1杯飲んだら相変わらずピーピー、顏から脂汗、下からお茶のジェット噴水。眠れぬ夜をまた過ごした。
 
 3日目、9日の土曜日、我慢できずに代々木上原駅前の吉田クリニックへ走る。10時前、自転車のペタルをやっとこさ踏んでで辿り着く。拙宅から僅か徒歩8分位なのに疲れてクリニック前の電柱でひと休みしてから徐(おもむろ)に受付に入った。
 
 
~遂に病院の門を叩く~

  
 倅がアトピーで中学時代から御世話になっていた病院。吉田健太郎院長はアトピーの権威で、全国から患者が集まってくるのです。で、幸いこの日午前は吉田院長が担当で、入念に診察してくれてわけです。体力を消耗しているからと、点滴を勧めてくれた。
 
 倅を通して先生をかなり前から存じ上げていましたが、先生も私の名前を倅から聞いたらしくゴングの編集者だった事を知っていたようです。先生は超のつくボクシングファンで、倅も何でも知っているボクシング博士のようだと驚いていました。それで以前弊社販売のDVD「カンムリワシ具志堅用高1,2」を差し上げたことがあり何故か初対面という気がしませんでした。
 
 点滴の1時間の間、ピーがとても心配だったが、奇跡的にもこの間はなかった。いまは瞬時に血液検査ができるらしく点滴が終わった後の再診察の時には、既にデータが全部出ていて、下痢の原因(病気)が特殊なモノではないことが分かった。風邪によるもであった。
 
 そこで先生は「漢方薬で直しましょうと」3日分の漢方薬を出してくれた。帰宅しとたんにトイレに飛び込んだ。腸よ、よくぞ1時間余我慢してくれたと感謝。昼食は家内が温麺を作ってくれたので早速薬を服用した。即就寝。
 
 夕食時には少し楽になったので、普通の半分の量だがワインを軽く飲んだ。ご飯は軽く茶碗に半膳食べて、寝たらピーが大分少なくなりぐっすり眠れるようになった。14日早朝には平常ダイヤに戻った。4時半起床、5時活動開始、6時25分からの大山公園のラジオ体操ができた。体操仲間からは顔が一回り小さくなったといわれた。すっかりピーが止り食後の排便では正常のものになっていた。バンザイ!
 
 漢方は緩やかなカーブを描くように治ってゆくのが実感できる。すこぶる体に善いことがわかる。患者の身になった吉田先生の治療法に得心す。いずれにせよ、今回の醜態は「お主、衰えたり!」。子規の病床六尺、ならず病床三昧、改めて若くはない、無理は禁物と猛省した次第。喝!
 
 吉田先生近い中にボクシング談義をしましょう。楽しみにしております。ありがとうございました。 ふん(糞)、お前のくそ(糞)面白くもねえふん三昧話に付き合っていられるかい!全くですよねえ。糞(噴)飯ものです。話の垂れ流しです。この辺で御開きといたします。
 
 
百田尚樹著「錨を上げて」

 
 この3日の間はひたすらベットの中で下痢に悩みながら百田尚樹著「錨を上げよ」を読んだ。図書館から借りていたものだ。1,2巻1200頁になんとする大長編自伝小説である。まあ、字の塊のような文章のぎっちり詰まった本を精読するだけでもタップリエネルギーを消耗す。
  
 改めてこの作家の無尽蔵な知識と体力に敬服する、その冒険ダンキチのような八方破れの行動力にも。面白すぎて1巻は3日とかからず読了した。幼少期から同志社大学に入学するまで。
 
 停学アリ、セックスアリ、恋愛、失恋あり、事件あり、何故か青春の象徴”へんずり”(大阪だはこう称するらしい)がやたら出てくる。とまあ、青春のあらゆる要素が幾重にも絡んでは解れ、また絡み実に波乱万丈の航路をあゆんできた方だからこそ、あのデビュー作「永遠の0」のような名作を生み出しだしたのだろ。これでもかこれでもかと畳み掛ける迫力、取材力に著者の何物にもくじけない負けん気が在るような気がする。
 
 「永遠の0」を読んだ人でも、「錨を上げよ」を読めば著者の赤裸々な青春航路、実生活、家族関係が克明で、その様には感銘を受けるだろう。2巻目を読みだしたが、引き込まれるような感覚である。「本より素晴らしいものない」の手応えである、
 
 
米ゴルフ開幕戦松山3位タイ

 
 米ゴルフトーナメント開幕戦(フライス・ドットコム)に出場した日本の2選手石川遼と松山英樹は、タイガーウッズら大物選手が出場していないが、ともかくも今年の本場での1年間の競技生活のスタートを切った。そして大活躍。
 
 松山は最終日16,17,18と上り3ホールを連続バーディーとして。米ツアー最高の3位タイに入った。石川はスコアを落して21位タイ。両人とも今年から米ツアーに本格参戦した。どちらが先に初優勝を飾るか。彼等ならきっとやれる!
 
 異国の大地で奮戦する日本のアスリートを見るのは実にいいもんだ。野球ではポストシーズンが真っ盛り、今日14日(現地13日)、レッドソックスはホームでタイガースに大逆転した!私はそのシーンを見てない、残念。上原が勝利投手、これで1勝1敗。う~ん、俄然面白くなった。
 
 
野球も日本選手が花盛り

 
 私はアメリカン・リーグは、レッドソックス、ナショナルリーグは、ドジャースが勝って、世界一を戦ってもらいたいと念願している。それにしても野茂英雄が開拓した大リーグに、松井秀喜がヤンキースで世界一とMVPに輝きいまはイチロー、黒田、岩隈、青木、田沢、上原と日本選手が星座の如し。日本選手いなくちゃ大リーグも成り立たない。
 
 大したものよ。楽天の田中投手は、来期ヤンキースが高額で狙っているという噂である。ポストシーズンにも出られない名門ヤンキース、なりふり構わず金を振りかざしてくるだろうから、こちらも日本シリーズが終わると華々しくマスメディアは騒ぎ立てるはずだ。結構なことだ。日本人は、井の中の蛙は遠い昔のはなしになった…とさ。
 
 
咲き乱れる拙宅のオキザリス・ポピー
舟木昭太郎の日々つれづれ
 
百田尚樹著「錨を上げて」(講談社)
舟木昭太郎の日々つれづれ
 
 

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