W杯も五輪も金が掛りすぎる/ブラジルのデモに何を感じるか/他
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・ブラジルのデモに何を感じるか
・W杯も五輪も金が掛りすぎる
・律儀な人もいる
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ブラジルのデモに何を感じるか
サンパウロのバスの運賃値上げから端を発したブラジルのデモは全土に広がり、かつ大規模になっているようだ。来年に迫ったサッカーワールドカップに少なからず影響を与えるだろう。
サッカーはブラジルの国民にとって、生活の一部でこの度のようなコンフェデ杯が行われている会場周辺でデモを掛けるようなことは過去にない。詰りは「ワールドカップの競技施設に巨額の金を投じるくらいなら、もっと教育、医療、交通機関にそのお金を回せ」というアピールである。真っ当な要求だ。ネット情報だが物価上昇率は前年比66%ともいわれる。お祭りどころではない。
経済で急成長を続ける国の国民がサッカーよりは生活が第一といいだしたところに私は注目した。物の本質を捕えた挙句の行動であると。W杯の後はオリンピックも控えているブラジルは、競技施設や交通機関などにこれからも巨額の投資を続けるだろうから、国民の生活はますますそっちのけになろう。政府に怒りをぶちまける国民の不満も頷ける。
W杯も五輪も金が掛りすぎる
W杯も五輪も巨大な商業主義になりすぎた。投資した御金が全く回収できないことは先のロンドンでも明らかであるのに、開催国は派手さを競い合う、愚を性懲りも無く繰り返す。ブラジルのデモはワールドカップやオリンピックを根本から考え直すいい機会である。
東京もブラジル後の2020年のオリンピックに立候補しているが、とても国民の6割が招致に賛成しているとは思えない。もっと国民は冷静に見ている気がする。国が破産するような借金を抱えオリンピックどころじゃあるまいに、と私は思う。やるなら「スモール五輪」を高々と掲げるべきである。
因みに2016年の日本の五輪招致活動費用は約150億、今回は少なくて75億に削ったと言われるが、何でこんなに掛るの?IOC委員を招いてのパーティでは、1人100万円も掛ったらしい。IOCも過度の接待は断るくらいの矜持が欲しい。IOC自ら襟を正すべきだ、こういった背景もあって、私はオリンピックの東京招致には反対の立場なのです。
律儀な人もいる
格闘技マスコミ人生45周年のパーティーが終ってかれこれ2週間経ったが、律儀な人もいる。一般予約していたのに、開催日を勘違いして気が付いたら既に終っていました。申し訳ないので会費を支払いに行きますと電話してきた人である。
その主はことあろうか元キックボクサー増沢潔さん。初代全日本ウェルター級チャンプである。S46年11月、武道館で鉄腕と呼ばれた錦利弘をKOした男である。引退後はタクシードライバーの傍ら非番の時にはレフェリーなども遣り古巣のキック界に貢献してきた。
現在は定年退職しているがそれでも週3日は働いているという。その増沢さんが拙宅のある西原までわざわざ会費を払いに来てくれて、その上すし屋でランチを御馳走してくれた。46年といえば私が入社した年、それだけに彼の試合は感慨も深い。
遥かなる歳月が過ぎてもかくお付き合いできる。気持ちよく会費を頂いて、近日中に彼と一杯遣ることにした。梅雨の季節、この日ばかりは心が晴れた…。
拙宅の玄関に今年はブーゲンビリアが見事に咲いた
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