ダルビッシュ有の苦悶/貝原益軒の老いの生き方/他
・ダルビッシュ有の苦悶
・桜の花弁の「水葬」
・花の貴婦人モクレン
・貝原益軒の老いの生き方
・白山神社に参拝
ダルビッシュ有の苦悶
華々しくメジャーリーグでデビューしたダルビッシュ有が、苦悶している。初登板のマリナーズ戦では先発して、初回に4点、2回1点奪われて敗戦濃厚だった。
それが見方の強力打線の援護で、奇跡的に勝投手となった。2戦目の敵地ミネソタでのツインズ戦でも、制球が定まらず2点を取られ同点の6回途中で降板した。前回と全く同じイニング数である。どちらもノックアウトに等しい。
ツインズ戦は結果的にダルの所属するテキサスレンジャーズが勝利をものにしたが、ダルに勝ち負けは付かなかった。新天地は想像以上に厳しい事を感じさせた。
しかし私はむしろダルの非凡な才能を目にして、やはり只者ではないと感心した。5点取られても、パニックに陥る事がなく己を修正していく精神力。これがあるからこそバックも援護する気になって逆転に結び付いた。
ツインズ戦で見せた、ワイルドピッチ→捕手後逸→リカバリーで三塁ランナーを本塁でタッチアウトした、一連の機敏な動作、プレィーはダルの潜在能力の高さを表したもので、ピンチに強いダルを印象付けた。
ピンチに立たされた時に、いかに忍耐強くしのぐか、これもまた投手には欠かせない要素。従って2試合の試練は、ダルの今後に必ずや役立つはずだ。だからして大いに悩み、苦しめ!やがてそれが勲章となろう。
焦ることなし、自分を信頼して一歩一歩前進して欲しい。MLBの人生はまだ始まったばかり。道程は果てしない。25才の若い君は、失敗を恐れるなかれ。目先の勝利に、小さく纏らないで欲しい。
私はダルが、MLBでも大投手になれると確信する。
桜の花弁の「水葬」
14日終日降った春の雨は容赦なく名残の桜を散らした。翌日早朝ラジオ体操に出向いたら、公園の水たまりには、花弁(はなびら)の塊がそこかしこに風に揺れて漂っていた。それは恰も雨が捧げた厳粛な「花弁の水葬」であったような気がした。
梢を仰げば既に幼葉が勢いよく芽吹いている。もう初夏の気配に自然の移ろいのダイナミックさに驚く。やがて燃えるような新緑に公園も包まれる。日新、日日新、又日新…(司馬遼太郎著より)。万物は日々生まれ変わる。
間を置かず八重桜が豊満な装衣で登場するが私の桜狂いは、染井吉野の類の終わりをもって、今年はひとまず終焉となる。目黒川、隅田川河畔、大山公園、そして代々木公園の桜と今年も十分愉しんだ。
花の貴婦人モクレン
桜が散ったその脇でモクレンが、白や紫のく大きな花弁を広げているのが目に入る。中国四川省が原産だというこの花は、かつては蘭の花に似ていることから「木蘭」と呼ばれていたそうな。
いまはハスに形が近いので正式に「木蓮」と命名され、紫木蓮、白木蓮…いずれもそのふくよかな花姿は、のびやかで大らか、春の柔らかい陽光に映えて美しい。白木蓮はまるでシルクのようで、さしずめ”花の貴婦人”である。
私はどちらかというと紫木蓮が好きで、これを見つけると所構わずカメラを向けてしまうが、白木蓮の花弁には、武士(サムライ)の貞淑な妻の趣を連想してしまう。かくの如く春は、花の連鎖の季節で飽くことがない。
貝原益軒の老いの生き方
手元にいま貝原益軒の一冊の本がある。図書館で借りてきた。これが面白くて、止められない。丁度、60才以上の年配者にはためになるので
唐突ですが、綴ってみました。
「清福といふ事あり。楽(たのしみ)をこのめる人、必(かならず)これを知るべし」(清福ということがある。楽しみを好むひとは必ずこれを知っていなければならない)貝原益軒『楽訓』「巻之上」
「清福は、いとまありて身やすく、貧賎にしてうれひ無きを云う」(清福とはゆったりとした時間が持てて、金銭的に貧しくとも心配事がない状態をいう)
以上は山崎光男著「老いてますます楽し 貝原益軒の極意」より引用したもので、幕末に来日したシーボルトが益軒を「日本のアリストテレスだ」と評したという。
益軒の「養生訓」は老いたる我身には大いにためになる。「自ら楽み、人を楽まして、人の道を行はんこそ、人と生れたるかひ(甲斐)有りて」 益軒の人生哲学は「楽しむ」こととズバリ。私はいま貝原益軒に傾注してる。今後時々、益軒を論じてみたい。
白山神社に参拝
三か月に1度、白山神社に御参りに詣でる。勤めていた会社が白山にあってサラリーマン時代からの慣習になっている。何をお願いするわけでなし。御参りすると何故か心が澄んだ気持ちになる。
16日は晴れ間の覗く暖かい日で、境内には枝垂桜が満開に咲き誇っていた。人影もまばらで、思いがけず絶景を独り占めするような気分に浸った。もう一つ、珍しい桜にも会えた。「白旗の桜」という名の、純白の花弁は、とても神社に相応しい趣だった。
やはり御利益はあったのだ。
のびやかに咲く紫木蓮の華
白山神社の枝垂桜はいまが満開(16日午後)
神社境内の「白旗の桜」



