亀田大毅よ、敢然と戦え!西岡の拳にメッセージあり | 舟木昭太郎の日々つれづれ

亀田大毅よ、敢然と戦え!西岡の拳にメッセージあり

 10月はスポーツが満開だ。6日はボクシングとDREAMが経て続けにテレビで見られた。海の向こうではMLB(メジャーリーグ・ベースボール)がポストシーズンで、熾烈なサバイバル戦を繰り広げている。何を隠そう今僕が最も興味あるスポーツはMLBで、ナショナルリーグはトーリ監督率いるドジャースが、アメリカンはジラルディ監督のヤンキースが勝ちあがって欲しいと願っている。ヤンキースを追われたトーリと、その愛弟子たちとの対決。松井も1度は世界一の美酒を味あわせて上げたい…現実に両軍が対戦したら、どちらに勝って欲しいか、心は複雑に迷うのだが。
 

 さて、6日のWBAフライ級タイトルマッチ、デンカオセーン×亀田大毅の試合は、過去数えきれない世界戦を取材してきた僕にとっては、正直低級レベルの頂けないものであった。大毅はチャレンジャーなのだから、何が何でも攻め立て敵を崩すことが求められた。なのにもっぱら防御に専念。海老のように体を折って敵の攻撃から身を守るのが精一杯。たまに反撃するも散発。それの繰り返しなのだから、拙戦といわざるをいない。終盤に入り、やっと攻勢に転じたが、亀田側が試合後に判定を不服とするほど、明らかなポイントは生み出していない。
 古来最初から籠城戦を図った側に、勝利などあまり聞いたことがない。大毅は若いのだ。負けない戦法よりも敢然と勝ちを奪う気概を持つことだ。左右の速いフックは捨て難い。気持ちが変わらなければ、何も変わらない。変貌せよ、大毅!
 デンカオセーンも相手に合わせてアウトボクシング。兎に角消化不良の試合。ボクシングファンはまた逃げて行く…。
 
 一方10日のダブル世界戦は西岡利晃のTKO、無敵のリナレスが1回KOの惨敗。ボクシングの意外性を見せた。3回、西岡が決めた左フックは、一発でエルナンデスの下顎を骨折させた。これで試合を棄権した。
 確かに強烈なもので、それは「相手を叩き潰す」という明確なメッセージが、拳に込められていた。西岡のような戦いが亀田大毅には望まれる。西岡ほど逞しく変身した選手も最近見ていない。頼もしい。ますます期待が持てる。
 

 サルガドによもやの1回KO負けしたリナレスは、この度の「日本ボクシング不滅の激闘史」(DVD=TBS、11月4日発売)の中で具志堅用高さんのインタビューが挿入されているが、「ボクシングは試合が始まったら、何が起こるか分からない。私の場合は最初に出したパンチがグスマンに当たって、試合の流れが一気に私に傾いた。」とタイトルを獲った試合を振り返った。つまり勝敗は紙一重だと。その言葉とリナレスの衝撃の敗北が符号する。
 かように27勝(18KO)の無敗のリナレスといえども例外ではないのだ。
 だからボクシングはやみつきになる。

 

 DREAMの高谷×所、高谷×ビビアーノ、ヨアキム×青木はいずれも見応えがあった。軽量級とは思いない、迫力、テクニックの妙を十分見せてくれた。高谷は絶対絶命の状況からの、逆転の勝利、決勝では惜しくも1-2の判定でビビアーノに敗れてフェザー級のGPは逃したが健闘振りは称賛に与えする。
 荒くれヨアキムを一瞬の腕ひしぎ逆十字固めに破った青木はまさに、柔よく剛を制す―を証明した。
 DREAMは軽量級が断然、見応えがある。


  

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